ホットサンドメーカーはキャンプでかなり活躍します。
名前はホットサンドメーカーですが、ホットサンド作らなくてもめっちゃ使い回しがききます。
ていうかキャンプで食事するたびに活躍してるレベルのヘビロテ具合ですが、いまだにこれでホットサンドを作ったことがありません。
何に使うってフライパン代わりに使うんです。
普通のフライパンじゃダメなの?
普通のフライパンでも別に悪くはないですよ。
でも、
- かさばる
- 熱が逃げる
このあたりがキャンプ向きじゃないんですよね。
キャンプって車で現地まで行くのが大半だと思うんですが、ハイエースみたいな積載特化型の車でもない限り、持っていけるものが限られますよね。
テーブルやらテントやら積んでたら普通の車のトランクはすぐにいっぱいになります。
なので積み込むときに、できるだけデッドスペースを作らないことが求められます。
でも、家庭用フライパンって形状的にデッドスペースを作りやすいんですよ。
取っ手まわりとか鍋の内側とか。
丸い形と四角い形、どっちが隙間なく詰め込むのに有利かって、四角い形ですよね。
ダンボールとかその典型です。
でもフライパンって大体丸いんですよ。
横から見ても上から見ても。
取っ手の取れるティファールとかならまだいいですけど、ボロボロに使い倒す前提のキャンプ道具にあんな高い鍋わざわざキャンプに使う人はいないでしょう。
で、そのフライパンの代わりになるのがホットサンドメーカーってわけですよ。
僕も最初買ったときはフライパンの代わりにするつもりは全くなく、普通にホットサンドを作ろうと思って買いました。
その頃はまだキャンプしてなくて、登山ばっかりで、やっとテント泊を覚え始めて焚き火なんかしちゃったりして、ちょっと料理にも挑戦してみる?みたいなノリで。
でも山に持っていける具材って結構限られるんですよね。
水分や油をたっぷり含んだ食材は背負って登り続けるにはしんどいし、テント泊となると一日常温でも腐らないことが必要です。
軽い食材、腐らない食材、それを調理できる軽い道具。
それらを満たしたのがホットサンドとホットサンドメーカーの組み合わせだったというわけです。
ホットサンドの具材に何を使うか可能性を広げればキリがないですが、まず定番はやっぱりハムサンドでしょう。
ハムとチーズとレタス、あとは味付けにマヨネーズとマスタード。
このあたりは常温でも数日いけます。
まぁわざわざホットにする必要があるのかと言われるとぐうの音も出ないんですが、ただ挟むだけじゃ面白みがないじゃないですかっ。
なんかちょっとムダに料理してみたい的なのあるじゃないですかっ。
ということで挟んで焼くだけで味が200%UP、持ち運びもリュックに普通に収まるホットサンドメーカーの購入にいたったわけです。
ということでホットサンドメーカー選びです。
いろんなメーカーから出ていて安いものは2000円から高いのは1万円近くするものまであり、結構幅が広いです。
ただ、高いのは燕三条とかチャムスとかで、まぁ要するにブランド代って感じですね。
ブランドは全く必要ないので、一番安いのにしました。
それがこれ。
ヨシカワというこれ以外で聞いたことのないメーカーですが、当時アマゾンでホットサンドメーカー1位だった商品です。
同じような価格のものはいくつかありましたが、これが一番無難だったんですよね。
他のは斜めに区切りが入ってて、三角のホットサンドが2つ作れるようになってたりしましたが、それがしたかったら焼いたあとで普通にナイフで切ればいいって話なんですよね。
そういういらんおせっかいがなくて普通に焼けるのがこれだったんです。
で、実際に使ってみて確かに普通に焼けるんですが、問題なのが接続部分。
ホットサンドメーカーは2つのフライパンが合わさったような構造になってますが、これは分離させることができます。
これにより、洗いやすかったり、それぞれ別のフライパンとして2品同時に料理できたりするわけです。
が、これが外しにくい!
そのくせ、外れなくていいときに外れる!
作り的には100度~120度ぐらい開いたときだけ外れるような作りになってます。
完全に閉じた状態や開ききった状態(180度)でははずれないようになっているので、理屈的には「外したいときだけ外せる」作りなんですが、実際使ってみるとそうでもなかったんですよね。
一番外れてほしくない「料理が出来上がって他の器に移し替えるとき」に外れることがとにかく多かったです。
取っ手が持ちやすいこともあって、つい鍋ごと器に持っていって揺すってふるい落とすような移し方をやりがちなんですよね。
そのときに最後の残りを移すときとか、こびりついてなかなか取れないやつをちょっと強引にふるい落とそうとしてしまうわけです。
そのときに一瞬、この120度ぐらいの開き具合になってしまうことがあって、そこで分離してしまうという。
それを防止するために、調理が終わったらもう移し替える前に分離させてしまおうと意図的に分離にかかるわけですが、120度って意図して開けようとすると結構ガバっと開く形になり、そっちに気を取られすぎて中身が落ちそうになることも。
そのへんがなんか不便だなとつくづく思いながら、でも活躍の場は多いからホットサンドメーカー自体は欲しい…と葛藤してたときに一緒にキャンプをしてたメンバーにたまたま借りたホットサンドメーカーを使ってみて、「こ、これだ!」となったんです。
そのホットサンドメーカーがこれ。
結合部分がコの字型になってて、片方のコの字にもう一方を差し込むような形になってるんです。
多くのホットサンドメーカーはなかなか外れないように作ってありますが、これは全く逆の発想で、すぐ外れる作りになってます。
でも閉じたときはしっかり圧がかかるようにちょっとテコの原理が効かせてあるあたりがよく考えられています。
ただ、これ、価格が5000円もします…。
燕三条が関わってて焼き面にも堂々とロゴが焼き付けられるあたり、ブランド代が上乗せされてる感が否めません。
いや、燕三条はブランドと言っても誠実なものづくりがブランドを作り上げた、いわゆる「名実ともに」ってやつなので、モノはもちろんいいんでしょうけど、個人的にホットサンドメーカーに5000円を出すのはなんか抵抗があったんですよね…今思えばなにをそんなムキに安く済ませようとしてたんだろうと思うところもありますが…。
で、この構造を持った安いホットサンドメーカーを探しました。
それで見つけたのがこれ。
2000円というこれ以上安くはならないであろう価格。
何の特徴もありませんが、それでいいんです。
こういうものはシンプルであるほど使いまわしがききます。
地味にIHに対応しているのがすごいですが、キャンプにIHは必要ないのでまぁ残念でしたというかなんというか。
ということで特に落とし穴もなさそうなので、買ってみました。
キャンプに行く前に家でステーキを焼いてみましたが、まぁキレイに焼けること。
そして何気に表面にマーブル加工がしてあり、市販のフライパンのようにとても洗いやすい!
ステーキで油まみれになってしまったのにかんたんに落とせました。
一番のポイントの外れやすさも申し分なしで、形もシンプルなのでこれも洗いやすさに貢献しています。
一点気になったのは2面の合わせ面が1つの中にもう一つが収まるような形になっていること。
これ、大きいほうが下になっているときはいいですが、それをひっくり返したとき、汁や油が合わせ目からこぼれてしまいますね。
まぁピッタリ同じ大きさで合わさってる大半のホットサンドメーカーも汁もれを防ぐほどの圧はかかってないので、このモデル特有の心配というわけでもないですけど。
ということで、ホットサンドメーカーはキャンプで活躍する、でも形は自分のスタイルに合わせて選んだほうがいいよ、というお話でした。