このブログで使う作業中の画像を撮るためにメガネ型カメラを買いました。
いちいち作業中に手を止めて撮るのが面倒なのと、そもそも両手がふさがってて撮れないことも多かったので。
一応使える
実際に使ってみた感想としては「一応目的は達成できる」という感じです。
どうしようもないものが届く可能性も高そうな商品なので、だいぶ不安はありましたが、その不安ほどマズイ商品ではありませんでした。
ただ、普段リアル店舗でちゃんとした商品を買ってるような人には「なんじゃこりゃ」ってなること請け合いなので、おすすめしません。
特にこのタイプのカメラって粗悪品が多いようで、ネットのレビューとか見ても、不満ばかりなんですよね。
ただそれは5000円ぐらいの安物の話で、中には1万円を超えるものもあります。
このクラスを買えば品質は保証されるのかもしれません。
個人的にはブログ用画像のためだけに1万円も使いたくなかったので、5000円クラスで探しました。
で、買ったのがこれ。
ボタン一個で全てを操作
まず操作方法ですが、本体にはボタン1個しかついていません。
短押し、長押しで反応が変わり、テンプル内側についてるLEDランプの色と光り方で状態を判断します。
2秒長押し・青点灯=電源オン(スタンバイ)
↓
短押し・青1回点滅=静止画撮影
↓
5秒長押し・青3回点滅後=動画撮影開始
↓
短押し・青点灯=動画撮影終了
↓
7秒長押し・青赤点滅=電源オフ
といった感じです。
文字で書いても分かりにくいと思いますが、注意しないといけないのは2点。
まず、電源オフと撮影中がどちらもLEDの状態は消灯なので区別がつかないこと。
確認方法としては短押しをして青点灯すれば今まで撮影していたということ、何も反応がなければ電源オフだったというふうに判断できるので、短押し1回で確認できると思えばそれほど不便ではありません。
もう一つの注意点は、録画開始は長押しなんですが、押しすぎると電源オフになってしまうことです。
5秒で録画、7秒で電源オフなので、撮影したいなら5秒以上7秒以下の長押しにしないといけないということです。
なかなかシビアな操作ですが、実際に使ってみるとこれも思ったほど不便ではなかったです。
録画開始のサインが青点滅で結構主張が激しいので点滅が始まったらすぐに手を離せばOKです。
注意していれば2秒というのは結構長い時間なので、押し間違えというのは起こりにくいかと思います。
ボタン1個とLED1個での操作体系としては意外によくできてるほうじゃないでしょうか。
誤操作もほとんどないです。
ボタンの位置とクリック感が良好なんだと思います。
誤操作しないように押しにくすぎるのも問題だし、あまりに押しやすい位置にボタンがあるのも問題ですが、押したいときだけ普通に押せる絶妙な配置だと思います。
この手の安物はクリック感が悪いことも多いんですが、きちんと「カチッ」としたクリック感があります。
撮影後の転送
撮影後のデータは付属のUSBケーブルでPCにつなげるか、本体に刺さってるマイクロSCカードを取り出し、それをカードリーダーなどでPCに接続して、データをPC側にコピーすることになります。
つまり撮影したデータを保存するにはPCが必須です。スマホのように直接ネットにアップするような機能はありません。
アクションカメラを使う人なら言われるまでもないとは思いますが、一応念の為。
ケーブルは付属のもの以外にも市販のマイクロUSBケーブルで代替OKですが、データ転送ができるものでないと充電しかできないので注意が必要です。
百均でもデータ転送ができるものはあるので、買うときには意識して選んでください。
FullHDだけど低画質
次に画質について。
解像度は確かにFullHDです。
が、FullHDという響きから想像する映像が撮れるとは思わないほうがいいです。
FullHDって聞くと無条件に美しい映像を想像してしまいませんか?
家電屋で大型テレビのディスプレイとかと合わせて使われることの多い言葉なので、そのあたりから無意識に刷り込まれてるんだと思うんですが、あのイメージは完全に消した方がいいです。
イメージとしてはガラケー時代の動画が近いです。
それがそのままfullHDの解像度にスケールアップした感じ。
ガラケーと言うと幅広いですが、スマホに移る手前ぐらいのガラケー末期ですね。
2010年前後のケータイカメラ画質。
あとなんかやけに昭和な雰囲気の色合いです。
全体的に暗めで黄色味が強いからかな?
とは言っても買う前は2010年どころか2000年ごろのガラケー画質を覚悟していたので、それに比べればだいぶマシです。
コマ落ちが気になる
画質より気になったのがコマ落ち。
結構な頻度で不規則にコマ落ちします。
再生環境が悪いのかと思いましたが、動画内の時計やプレイヤーの時計は普通に進んでるので、コマ落ちを含めて記録されてることになります。
普通の動画感覚で見てるとこの不規則なコマ落ちが地味にストレスになるので、鑑賞目的には厳しいかもしれません。
いっそフレームレートを最初から15fpsぐらいに落としてたほうがスムーズだったんじゃないかと思いますが、カタログスペックが低いと売れないから商売上しょうがないんでしょうか。
設定は一切できない
普通のデジカメは解像度や圧縮率(ファインとかエコノミーとか)が設定できますが、このカメラにそういった設定は一切ありません。
上で解像度やフレームレートへの不満を書きましたが、変えたくても変えられないのです。
設定を確認するための液晶画面がつけようがないので当たり前と言えば当たり前なんですがね。
問答無用でループ撮影
このカメラの一番の不満点がこれです。
このカメラはループ撮影がデフォルトでオンになってます。
ループ撮影は記憶容量を使い切ったら古いものから上書きする機能ですね。
ドライブレコーダーや監視カメラで使われる機能です。
デフォルトと言っても上で言った通り、このカメラは設定が一切できないので、機能をオフにすることはできません。
このカメラの開発時にどのような使い方を想定したのかわかりませんが、メガネ型カメラにループ録画が必要な状況ってありますかね?
容量いっぱいまで使いたくても上書きが怖くて制限せざるを得ないというマイナス要素にしかなりません。
avi形式なので重い
動画フォーマットはaviです。
原始的な動画フォーマットなので各種ソフトでの編集や再生での汎用性は高いですが、データが重いのが難点です。
解像度がFullHDだからというのもあると思いますが、ファイルサイズは10分で1.2GBほど使います。
MP4がデータサイズも汎用性も良いんですが、この価格でMP4対応など望めるはずもなく、このカメラ独自の妙なフォーマットじゃないだけ良かったと思うことにします。
一般のmicro sdも使える
商品説明では内蔵メモリのような書き方をされていましたが、実際はテンプル根本にmicro sdを刺して使う形になっています。
最初から32GBのmicro sdが入っているので、これを内蔵と表現しているようです。
試しに手持ちのカードに変えてみたところ普通に撮影できました。
メニューがないのでフォーマットなどできない=他のカードは使えないと思っていたのでこれは想定外でした。
カード内は「PHOTO」「VIDEO」フォルダがありますが、新たなカードを差し替えると自動的にこれが作られ、撮影環境が整えられるようです。
これって何気にすごくないですか?
このレベルの品質だとちょっと想定外の動きをしたらすぐに使えなくなりそうなのにあっさり対応しました。
128GBのSDも使える?
マニュアル上は32GBのSDまで対応となってますが、128GBを刺してみたところ、普通に録画できました。
ただ、128GB容量いっぱいまでまだ撮ってないので、もしかすると32GB分しか使えないかもしれません。
128GB使えるかどうかそんなのずっとカメラ回しっぱなしにしてたらすぐ確かめられるだろ、という声が聞こえてきそうですが、すぐに検証できない理由がこれです。
1時間ぐらいしかバッテリーが持たず、1時間だとだいたい6GBぐらいしか消費しません。
ということは、1時間撮影→1時間充電→撮影→充電・・・のサイクルを20回ぐらい繰り返さないといけないのでなかなか大変なのです。
個人的にもこの点は気になるので、これもそのうち検証します。
充電しながら使えない
充電しながら使ってみたんですが、正常に動きませんでした。
ボタン操作でのLEDの反応は通常どおり、撮影開始の点滅までいくんですが、そのあと撮影停止してもスタンバイ(青点灯)にならないのです。
つまり撮影を開始してなかったということで、実際にファイルを確認しても何も記録されていませんでした。
メガネ型でケーブルをつなぎながら撮影するというのも変な話なので対応してないのも当然かもしれませんが、個人的に隠し撮りに使うつもりはないので、見た目不自然でもバッテリー残量を気にせずに使えるほうが嬉しかったです。
youtubeにアップできない
これはカメラのせいなのか自分の環境のせいなのかまだはっきりしてないんですが、撮った動画をyoutubeにアップしようとするとなぜか失敗することがあります。というかかなりの確率で失敗します。
失敗率は70%ぐらい。失敗するケースの方が多いのです。
成功することもあるんですが、成功したデータと失敗したデータの違いが分からないんですよね。
普通、失敗の原因としては
・時間オーバー
・データサイズオーバー
・ファイル数オーバー
・非対応フォーマット
あたりが考えられるんですが、
時間→1ファイル10分
データサイズ→約1.2GB
ファイル数→5個
フォーマット→avi
ということで基本的に条件はクリアしてるんですよ。
なので、ネットが不安定など環境の問題が一番疑わしいんですが、他のカメラで撮った動画はもっと長時間でデータサイズも大きいのに普通にアップできるので、どうもカメラのほうが怪しいです。
ちなみにGoogleフォトには問題なく全部アップできました。
で、Googleフォトって動画をアップすると自動的にGoogle独自の処理で圧縮されるんですが、これをダウンロードしたものをyoutubeにアップすると全て正常にアップされました。
なんなんですかね?
変わったのはデータサイズが4分の1になったことぐらいですが、youtubeのデータサイズは1ファイル128GBまでOKということになってるので、元のデータでもサイズ制限はクリアしてるはずなんですけどね。
この問題も引き続き調査します。
マイク性能はなかなか
画質はまぁ構造を考えるとそれなりですが、マイク性能は意外に高いです。
声はクリアに聞こえるし、周りの環境音や遠くの電車の音も自然に拾ってます。
まぁ風切り音とかは普通に入ってしまいますが、これは中華アクションカメラでも同じなので、よく頑張ってる方じゃないでしょうか。
視野角は自然
撮影視野角は目で見たそのままのイメージよりは多少狭い印象です。
カメラでいうと35mmの画角という感じですかね。
アクションカメラやスマホの視野角に慣れてると狭く感じるかもしれません。
個人的には、まぁもう少し広いと嬉しいけど、悪くはない、このカメラにそこまで求めるのも酷な話かなという印象です。
高感度は弱い
暗所での撮影能力は低いです。
普通、デジカメでは感度でその性能を図りますが、このカメラはたぶん、感度が常にベース感度200ぐらいで固定されている印象です。
たとえば、外から室内に移動したとき、普通は暗い室内に合わせて感度や露出補正を自動で調整しますが、このカメラはそれがありません。
そのまま暗くなるんです。
夜の外での撮影は街灯があっても真っ暗になるので、基本的に無理です。
夜は室内で居酒屋ぐらいの明るさがあれば一応撮れます。
日中は、外なら雨の暗さでもOKですが、室内は晴天でも照明なしでは厳しいです。
真っ暗ということはないですが、廃屋のようなどんよりした暗がりの映像になります。
SDカードを抜くときに折れた
性能的な考察は以上で、ここから実用的な面での評価になります。
まず、構造上SDカードが取り出しにくいこと。
テンプルの根本に刺さってるので、取り出すときはテンプルを畳んで取り出すんですが、このテンプルが、リアルメガネのように先端が微妙に内側に湾曲してるため、フレームに対して完全に0度にたためず、取り出そうと引っ張ると、途中でフレームに引っかかってしまうのです。
一応プラスチックということで多少しなるので、テンプルを押さえつけることで引っかからずに取り出すことができます。
あまり無理すると壊しかねないので毎回ヒヤヒヤしますが、こうするしかありません。
いくら中華製品とはいえそこまで露骨な欠陥構造は最近見なかったので、なんか方法があるだろうと思い、いろいろ試行錯誤してみたんですが、答えは見つかりませんでした。
最初はまさかそんな構造上の欠陥があるとは思わず、中途半端に取り出した状態でうっかりテンプルを起こしてしまったことで、カードがフレーム側に滑り込んでしまいました。
しまった、と思って反射的にテンプルをまた倒したんですが、フレームとテンプルにカードがまたがった状態でテンプルを倒したので、カードが折れてしまいました。
フレーム側の空洞を設ける意味は皆無なので、ここはパテなどで埋めてしまったほうが良さそうです。
以上のように取り出しにかなりの難がありますが、このカメラ付属のUSBケーブルでPCとつなげば、取り出さなくても直接カード内が見れるので、カードを取り出さずにデータの移動ができます。
そもそもカードを取り出すことを想定してないのかもしれません。
個人的には数十ギガもの大容量データをこの不安定な本体を介して転送するのはなんか落ち着かないので、ちゃんとしたカードリーダーで転送したいという点と、前述のコマ落ちの件など付属カードの性能自体に疑問がある点から、取り出して使うことにしています。
SDカードを取り出すたびに日付がリセットされる
このカメラ、ファイルの撮影日時を動画内に一緒に記録させることができます。
昔のフィルムカメラのようなイメージで、アクションカメラでは一般的な機能ですが、この撮影日時が、カードを取り出すと1900年1月1日にリセットされてしまうのです。
このことからも、このカメラはそもそもカードを取り出すことは初めから想定していない構造のようです。