目次
1. ストームクルーザーの基本情報
1.1 ストームクルーザーの概要
ストームクルーザージャケットは、モンベルの看板商品とも言えるレインウェアだ。高い防水性と透湿性を兼ね備え、長年多くの登山者に愛用されている。
へー、そんなに人気なんですね。どのくらい昔からある商品なんですか?
初代モデルは1990年代に登場し、以来何度もアップデートを重ねている。現行モデルは2019年に大幅リニューアルされたものだ。
30年以上も進化し続けているんですね。すごい歴史があるんだ!
1.2 主な特徴
ストームクルーザーの主な特徴は、高い防水透湿性能、軽量性、そして耐久性だ。GORE-TEX素材を採用し、縫製箇所を最小限に抑えた独自のK-Monoカット™を採用している。
GORE-TEXって聞いたことありますが、どういう素材なんですか?
GORE-TEXは、微細な穴が無数に開いた特殊なメンブレン(膜)を持つ素材だ。雨を通さない防水性と、汗を外に逃がす透湿性を兼ね備えている。
え、どっちも水なのに、なんでそんな都合よく通したり通さなかったりできるんですか?
それについてはGORE-TEXの解説を見てくれ。
2. ストームクルーザーの性能
2.1 防水性
ストームクルーザーの防水性能は高い。耐水圧は50,000mm以上だ。これは豪雨でも十分に対応できる数値だ。
50,000mmとか言われてもピンと来ないですー。
アウトドア用のレインウェアの平均的な耐水圧が10,000mm〜20,000mm程度なので、2倍以上の性能があるということだ。簡単に言えば、水深50mでも水が染み込まない計算になる。
えっ、水中でも濡れないって、そんなことありえますか?
まあ、実際に水中で着るわけじゃないから、そこまでの性能は必要ないんだが、それだけ余裕を持った設計になっているということだ。長時間の雨でも安心して使えるわけだ。
なるほどー、それはすごいかも。
2.2 透湿性
次は透湿性だ。
中のムレを逃がす機能ですね。
そうだ。ストームクルーザーは透湿性も高く、35,000g/m2/24hという数値を誇る。
だーかーらー
わかった、わかった。これは1m²あたり24時間で35kgもの水蒸気を通すことができるという意味だ。
35kg!?それって人間の汗の量と比べてどうなんですか?
人がかく汗は、激しい運動で1時間あたり1〜2キロ程度だ。毎時間2キロかけば、24時間で48kgかくので、許容量を超えることになるが、そんなことは現実的にありえない。
つまり、汗で蒸れる心配はないということですね。でも実際、全くムレないなんてありえなくないですか?
その通りだ。理論値と実際の体感には差がある。これは外気の湿度や気温、風の状況、着用者の運動強度など、様々な要因が絡むからだ。
えー、それって口だけならなんとでも言えるってことになりませんか?
そうとも言えるが、口だけだったらとっくに消滅しているだろうな。
歴史が証明しているってやつですか…。
2.3 軽量性
ストームクルーザージャケットは、Lサイズで約330g。これは同クラスのレインウェアとしては軽いほうだ。
330gってペットボトル2本分くらいですね。軽いのはいいけど、耐久性は大丈夫なんですか?
大丈夫だ。ストームクルーザーは軽量ながら、20デニールのナイロン生地を使用している。これが耐久性を強めている
なるほど。でも「デニール」って何ですか?
デニールは繊維の太さを表す単位だ。数字が大きいほど太く丈夫になる。20デニールは、レインウェアとしては標準的な厚さだ。
え?標準的?じゃあ別にすごくないんですね。
厚ければいいというものじゃない。厚くなると生地が固くなり、動きにくくなるんだ。
なるほど、動きやすさと耐久性のバランスを取ってあるんですね。
3. ストームクルーザーの機能性
3.1 フード
ストームクルーザーのフードは3段階で調整可能だ。後頭部、顔周り、そして頭頂部で調整できる。これにより、様々な頭の大きさや形状に対応できる。
へー、そんなに細かく調整できるんですね。でも、そんなに調整する必要あるんですか?
ある。フードの調整は見た目の問題だけでなく、機能性にも大きく関わる。適切に調整することで、視界を確保しつつ、雨の侵入を防ぐことができるんだ。
なるほど。登山中に雨で視界が悪くなったら危ないですもんね。
3.2 ベンチレーション
ストームクルーザーには脇下にベンチレーション(換気口)が付いている。これを開けることで、ウェア内の蒸れを効果的に逃がすことができる。
でも、そこから雨が入ってきませんか?
心配無用だ。ベンチレーションには防水ジッパーが使われている上、フラップ(蓋)も付いているので、よほどの豪雨でない限り雨の侵入は防げる。
へー、細かいところまで考えられてるんですね。
3.3 ポケット
ストームクルーザーには2つのハンドポケットがある。これらは防水ジッパーで閉じることができ、中の荷物を濡らす心配がない。
ポケットって意外と重要ですよね。でも、防水ジッパーって開け閉めしづらくないですか?
確かに通常のジッパーよりは若干硬さを感じるかもしれない。しかし、使っているうちに馴染んでくるし、防水性能を考えれば十分許容できるはずだ。
4. ストームクルーザーの着用感
4.1 フィット感
ストームクルーザーは、日本人の体型に合わせて設計されている。そのため、欧米ブランドのレインウェアと比べると、全体的にコンパクトなシルエットになっている。
へー、外国製品って大きすぎることありますもんね。でも、小さすぎて動きづらくないですか?
その心配はない。ストームクルーザーは動きやすさを考慮した立体裁断が施されている。特に腕を上げた時に裾が上がりにくい設計になっているんだ。
へー、そこまで考えられてるんですね。でも、重ね着するとキツくなったりしませんか?
その点も考慮されている。ストームクルーザーは、インナーを着込むことを想定してややゆとりを持たせた設計になっているんだ。
4.2 肌触り
ストームクルーザーは、GORE-TEX素材の中でも特に肌触りの良いC-KNITバッカー技術を採用している。これにより、ごわつきを抑え、快適な着心地を実現している。
C-KNITバッカーって何ですか?難しい言葉が出てきましたね。
C-KNITバッカーは、GORE-TEXの裏地に使われる技術だ。極細の繊維を使ってニット状に編み上げることで、しなやかさと肌触りの良さを両立している。
へー、レインウェアなのに肌触りにまでこだわってるんですね。
5. ストームクルーザーの比較
5.1 同社製品との比較
モンベルには、ストームクルーザーの他にもレインダンサーというレインウェアがある。両者を比較してみよう。
おっ、同じモンベルの製品なら迷いそうですね。どう違うんですか?
主な違いは、使用している素材と重量だ。ストームクルーザーがGORE-TEX素材で330gなのに対し、レインダンサーはGORE-TEX Pacliteという別の素材を使用し、重量は約240gとより軽量だ。
レインダンサーの方が軽いんですね。じゃあこっちの方がいいんですか?
一概にそうとは言えない。確かにレインダンサーは軽量だが、その分耐久性はストームクルーザーの方が上だ。また、透湿性能もストームクルーザーの方が高い。用途によって選ぶ必要がある。
なるほど。軽さを取るか、機能性を取るか、ですね。
5.2 他社製品との比較
他社の代表的なレインウェアと比較してみよう。例えば、ミレーのティフォン50000STや、パタゴニアのトレントシェル3Lなどだ。
おー、有名どころですね。どう違うんですか?
ミレーのティフォン50000STは、透湿性がストームクルーザーを上回る50,000g/m2/24hという高スペックが特徴だ。一方、パタゴニアのトレントシェル3Lは、環境に配慮したリサイクル素材を使用している点が特徴的だ。
へー、それぞれ特徴があるんですね。でも、結局どれがいいんですか?
それぞれに長所短所があり、一概にどれが良いとは言えない。ストームクルーザーの強みは、高い防水透湿性能と耐久性、そして日本人の体型に合わせた設計だ。用途や好みに合わせて選ぶ必要がある。
6. ストームクルーザーの適した使用シーン
6.1 登山での使用
ストームクルーザーは、その高い防水性能と耐久性から、長時間の登山に適している。特に、梅雨時期や秋の長雨のシーズンの登山では、その真価を発揮するだろう。
へー、でも夏山にも使えますよね?
もちろんだ。ただし、真夏の低山などでは少し暑く感じるかもしれない。そういった場合は、先ほど話したレインダンサーのような軽量モデルの方が適しているかもしれない。
なるほど。標高や気温によって使い分けるのが良さそうですね。
6.2 日常使用
ストームクルーザーは、登山用だけでなく日常的な雨具としても十分に使える。デザイン性も考慮されているので、街中で着ても違和感はない。
へー、でも高機能すぎて街中で着るのはもったいない気がしますけど。
確かにその通りだ。しかし、高い耐久性があるので、毎日使っても長持ちする。また、自転車通勤などアクティブな使用にも適している。用途に合わせて使い分けるのが良いだろう。
7. ストームクルーザーのメンテナンス
7.1 洗濯方法
ストームクルーザーは、家庭用の洗濯機で洗うことができる。ただし、洗剤は中性洗剤を使い、柔軟剤は使用しないように。また、アイロンがけも可能だが、低温で行う必要がある。
え?レインウェアってアイロンがけするんですか?それって防水性能に影響しないんですか?
むしろ、適切にアイロンがけをすることで撥水性能を回復させることができるんだ。ただし、高温にしすぎると素材を傷めるので注意が必要だ。
へー、知らなかった。でも、洗濯機で洗っても大丈夫なんですね。意外と手軽にケアできそう。
7.2 撥水性の回復
使用を重ねると撥水性能が低下するが、これは専用の撥水スプレーを使うことで回復させることができる。
撥水スプレーって、コンビニとかで売ってる安いやつじゃダメなんですか?
安価な製品でも多少の効果はあるが、GORE-TEX専用の撥水剤を使うのが望ましい。これらは環境への配慮もされているし、素材との相性も良い。
なるほど。専用品を使った方が長持ちしそうですね。
8. ストームクルーザーの価格と価値
8.1 価格帯
ストームクルーザージャケットの価格は、2023年現在で税込み22,000円程度だ。パンツは17,000円程度。決して安くはないが、その性能を考えれば妥当な価格と言える。
うわ、結構するんですね。でも、長く使えるなら投資する価値はありそう。
その通りだ。適切にケアすれば10年以上使える製品だ。1年あたりのコストで考えれば、決して高くない。
8.2 コストパフォーマンス
ストームクルーザーは、その高い性能と耐久性から、長期的に見れば非常に優れたコストパフォーマンスを誇る。特に頻繁に登山をする人にとっては、十分な価値がある。
なるほど。でも、年に1-2回しか使わない人にとってはどうなんでしょう?
確かに使用頻度が低い人にとっては、少し過剰スペックかもしれない。そういった場合は、先ほど紹介したレインダンサーや、他社の比較的安価なモデルを検討するのも一案だ。
9. ストームクルーザーの評判と口コミ
9.1 ユーザーの声
ストームクルーザーは、多くのユーザーから高い評価を得ている。特に、防水性能の高さと耐久性を評価する声が多い。
具体的にどんな感想があるんですか?
例えば、「長時間の雨でも全く浸水しなかった」「5年使っても性能が落ちない」といった声が多く聞かれる。一方で、「夏場は少し蒸れる」といった意見も見られる。
やっぱり完璧な製品はないんですね。
9.2 専門家の評価
登山ガイドや outdoor 雑誌のレビュアーなど、専門家からも高い評価を得ている。特に、過酷な条件下での信頼性が高く評価されているようだ。
へー、プロも認める製品なんですね。でも、一般の人が使うにはオーバースペックな気もしますが。
確かにその通りだ。しかし、アウトドア製品は時として命に関わる。その意味で、多少のオーバースペックは安全マージンとして捉えることもできる。
10. まとめ:ストームクルーザーは買いなのか
ストームクルーザーは、高い防水透湿性能、優れた耐久性、そして日本人の体型に合わせた設計という特徴を持つ、優れたレインウェアだ。頻繁に登山をする人や、長期的な使用を考えている人にとっては、十分な価値がある製品と言える。
なるほど。でも、初心者や使用頻度が低い人にとってはどうなんでしょうか?
確かに、初心者や使用頻度の低い人にとっては、少しハードルが高いかもしれない。そういった場合は、まずは比較的安価なモデルから始めて、徐々にグレードアップしていくのも良い選択肢だ。
わかりました。結局のところ、自分の使用目的やニーズに合わせて選ぶのが大事なんですね。
その通りだ。レインウェア選びに正解はない。自分の登山スタイルや予算、そして好みに合わせて選ぶことが大切だ。ストームクルーザーは確かに優れた製品だが、それが全ての人にとってベストな選択とは限らない。十分に検討した上で判断してほしい。
わかりました!
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公開日:2024.7.13
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