福岡ドタバタ登山ブログ「ヤマログ」

2021年のキャンプ開きはとりごえ温泉から

どうも。

11月後半の寒さで早々と心を折られて、結局3月までひきこもってた僕です。

今年こそは冬キャンプデビューで、1年中キャンプ継続を宣言し、寝袋を強化したり、ストーブ買ったり、一酸化炭素アラームを買ったり、だいぶ整えてたのにまさかの11月でギブアップっていうね。

今年は暖冬で、部屋の中でフリースとダウンにくるまって凍えるような日も少なかったです。

2月には早くも春を感じさせる日もちらほら出てきて、冬眠明けのテンションがだいぶ早くやってきました。

ということで、今年のキャンプを始めようと。

本当はとりごえ温泉が一番便利なんだけど…

自宅からの距離と使いやすさを考えると、とりごえ温泉キャンプ場を使いたいところですが、最近のキャンプブームで利用者が増え、なんかマナーがめちゃくちゃになってしまい、使わなくなっていました。

「とりごえ温泉」の名前のとおり、ここはあくまで温泉がメインでキャンプ場はあくまで「まあ、空き地あるから使ってもいいよ」的なニュアンスの感じがありました。

だから、一般のキャンプ場に比べて規則がかなり緩かったんですよね。

自由すぎたことがアダに

いまどき焚き火台なしで焚き火ができる場所とかなかなかないですよ。

場所も予約制ではなく早いもの勝ち。

区画も決められてなかったので一人でどれだけ使っても良かったんです。

でも、今までは利用者のリテラシーが高かったので、それぞれが節度を守って、うまく回ってた感じがありました。

が、利用者が増えると荒れるのはお約束なんでしょうか。

事実上満員でも、区画が決められてないから、とにかく隙間に入り込んで意地でもキャンプをしようとしてぎゅうぎゅう詰めの避難所みたいな有様になったり、

場所は早いもの勝ちだから開館前から入り口が行列になったり、

受付からキャンプ場まで結構離れてるので、受付後、キャンプ場までダッシュで場所の奪い合いをしたり。

果ては、本来場所の確保は受付後にしないといけないと決められているのに、監視がいないのをいいことに、受付前にロープやブルーシートを張って場所を確保したあとで受付をするなど。

キャンプってそんなギスギスした感じでやるものだったっけ?

もうね、なんかね…平和に暮らしていたインディアンがある日いきなりヨーロッパに侵略される光景を投影しましたよね。

それに勝つためには自分も受付前に場所を確保するしかありません。

反則に勝つには反則するしかないということです。

でも、そんなことまでしてキャンプして楽しいの?っていう。

むしろ、そういう日常のしがらみから一時的にでも解放されるためにやる、みたいなところなかったっけ?

もうなんか、そんな変な葛藤をすること自体がマイナスでしかない気がしたので、それから利用しなくなりました。

ものすごく当たり前のことを言いますけど、ルールって本来必要ないし、ないほうが絶対快適なんですよね。

人に言われてやるより、自分からやったほうが絶対ストレス少ないですよね。

宿題やろうと思った矢先に親から「宿題やりなさい」って言われたら一気にやる気ゼロになりましたよね。

でも、決めないと誰かがその抜け穴につけこんで外れたことをするから、ルールを決めざるを得なくなる。

で、どんどん息苦しくなっていく。

そしてルールが窮屈だと文句を言う。

自分らのまいた種なのに。

で、なぜかそういう文句を言う人って種を巻いた張本人だったりするんですよね。

ということで、今回とりごえ以外の場所を検討してたんですが、そこへ「とりごえ予約制になったらしい」との情報が!

利用ルール一新

さすがにカオスになりすぎて放置しておけなかったんですかね。

まだ今年もキャンプブームは終わりそうにありませんからね。

さらに、区画分けもされたそうで。

52区画(かな?)

1区画は5m四方ぐらいあり、4人用タープとテントを張っても充分あまりある広さです。

それで50組以上入れるって、改めてここの広さに驚きます。

あとで気付いたんですが、44~46の場所が新設されてますね。

新設というか、もともと利用場所は明確に指示されてなかったので、今までも使いたければ使ってよかったのかもしれませんが。

ここは旅館との間にある通路の脇にある場所ですね。

主要なルールの変更点をまとめるとこんな感じです↓

変更前 変更後
予約方法 不可 店頭か電話
使用範囲 敷地内自由 指定区画内
焚き火 自由 焚き火台、焚き火シート必須
利用時間 午前9:00-翌日午前11:00 午前11:00-翌日午前11:00

ルールが厳しくなったことでむしろ快適に

こうやって字面で比較すると窮屈になったようにも見えますが、実態は非常に快適になったと言えます。

平等が確保されたというのか、正直者がバカを見なくて済むようになりました。

予約制なら場所取り合戦みたいな醜い争いもしなくていいし、区画が分けられてるので避難所みたいなすし詰めになることもないです。

朝早く起きてずっと受付待って、受付後も希望の場所を取れるかずっとそわそわしながら待つのはもう嫌です。

事前に予約してれば場所も日時もあらかじめ決まってるから当日は心穏やかに来れます。

仮に遅れて行ったとしても使える時間が短くなるだけで、誰かに場所を取られる心配はありません。

予約は前月からできるということで、3月最初の土日を予約してみました。

さすがに3月最初はまだ寒いのか競争率も高くないようで、一番希望だったの「33」区画を取れました。

なぜここが一番いいのかというと、トイレ・炊事場に近いほうが便利だからです。

一番奥の15とか16も使ったことありますが、結構遠く感じて、行くのが面倒になってきます。

実際は時間にして徒歩1分ぐらいの違いなんですが、気持ち的な影響が大きいですね。

で、近いほうとなると、1~3や、A、B、C、D、Eのほうがもっと近いだろという話になりますが、まずアルファベットの区画は区画の形がいびつなのです。

三角形だったり横長だったりで、いくらか使い勝手が制限されます。

1~3については区画の形はきれいなんですが、そもそも敷地が別というか、通路を隔てたトイレ前の空間なので、とりごえ温泉ならではの開放感はあまり感じられないというデメリットがあります。

あとテニスコートが隣接しているというのは、人によってはなんか落ち着かないと感じるかもしれません。

ソロキャンプなどミニマムなキャンプならこっちがむしろ落ち着けそうですけどね。

始まる前からすでに快適

さて、実際に利用する日がやってきました。

自宅からとりごえ温泉までは1時間ぐらいかかるんですが、もうこの向かう道中の快適さが全然違います。

今までは使えるか使えないかわからないけどとりあえず行って確かめるしかなかったんですよね。

電話で聞いても「今はまだいけそう」とか「だいぶ混んできてはいます」といったふんわりした返答しかくれません。

温泉とキャンプ場が離れてて状況が微妙に把握しにくいのと、もともとキャンプ場がメイン業務じゃないでしょうから、かけられる労力にも限界はあるからだろうな、とか勝手に思ってますが。

仮に明確な答えもらえたとしても、電話予約はできないから結局現地で受付するまで使えるかどうかはわからないわけですよ。

1時間もあればいくらでも状況変わりますからね。

実際1時間かけて行って結局使えなかったことは何度かありましたし。

だから、今までは自宅から現地へ向かう間の1時間はずっとソワソワしてました。

こんな精神状態で運転してたらいつか事故るんじゃないかと思ってたほどです。

そしてとにかく早く行くほど利用できる可能性は上がることになるので、多少ムリをして早起きする必要があるというのもまたちょっとした負担でした。

使える権利を得たら得たで、今度はどの場所が使えるかという問題が立ちはだかります。

一番奥だと水場が遠いし、テニスコート横はなんか気分的なものがだいぶ変わってくる…。

でももうそんな心配は一切しなくて良くなったんです。

予約時点で使えることも約束されてるし、どこを使えるかも決まっているんです。

キャンプって行く前から始まってるみたいなところがありましてね…。

当日、こんな場所でこういうことをして過ごしたいな、みたいな妄想を前日とか当日の朝とかにするんですよ。

それでなんか「よーし楽しむぞー」みたいなテンションが盛り上がってくるんですよ。

そのテンションで臨むと、ウォーミングアップが最初から終わってて、いきなりフルスロットルでスタートできる感じで、楽しみが2倍になるんですよね。

今まではその妄想が全然違ったものになるリスクがありました。

どの区画が使えるかで、雰囲気変わってくるし、そもそもとりごえ温泉自体が使えない可能性もあったので。

手放しで妄想すると違ったものになったときの軌道修正でテンションがむしろ萎えてしまうリスクがあり、それを避けるためにどこかで妄想にブレーキをかけてたところがありました。

そんなことに怯える必要もなくなったのです。

全てが最初から決まってるので、いくらでもイメージ膨らませてOK。

それがそのまま実現する喜びたるや。

ということで、心穏やかに現地に到着。

営業開始から30分遅れましたが、誰かに先取りされるわけではないので、何の支障もありません。

もちろんキャンプ時間がその分短くなることにはなりますが、それは遅れた自分のせいなので、満喫したいなら早く来ればいいだけで、時間の使い方は自分次第です。

今まで行列になってた受付にも誰もいないので、そのまますぐ受付開始。

受付自体も予約内容の確認だけなのでスムーズです。

敷地内に入る車両も台数分、許可を取り、許可証を提示しておく必要がありましたが、それも必要なくなったらしいです。

利用区画は決まってるからその中に停めてさえいれば、何台でもOKということのようです。

微妙に気になったのは、それが明確にルール化されてないので、区画が狭くなるのが嫌で、区画外の通路に停める人が出てきそうな気がしたことですね。

そんなアホなと思うレベルですが、今までの経緯を思えばそれくらい余裕でありえます。

まあでもそのときは受付に報告すればいいですね。

区画はロープで線引きされてるので、セーフとアウトの判断基準がはっきりしてます。

今までは判断基準がなかったので、通路上にテント張られてて邪魔だなと思っても言うに言えなかったのです。

さて、受付終わって区画までやってきました。

実際のタテヨコの長さを計るのを忘れましたが、たぶん5m四方ぐらい?

4人用ぐらいのタープとテントなら何も考えず適当に張っていいレベルです。

張ったことある人なら分かると思いますが、タープってポールの位置とペグの位置の距離感を立てる前にバッチリ決めるのって結構難しいです。

いやまあ、一度張り終わったときにそれぞれの距離を測っておけば次から悩まなくていいんですが、毎回そう思いながら未だにそれをやらずに毎度このへんかな、と感覚頼りでやってる人間がここに一人います。

で、予想とズレてもっと外側にペグを打たないといけなかったりして、場所がギリギリだとはみ出すわけにいかないからポール側の位置を直したり、タープをすぼめたり、ポールを低くしたりすることでつじつまを合わせないといけなくなるわけです。

でもこの区画の広さはそれらを全く気にしなくていいぐらいの広さがあります。

もちろんその中に車も停める必要があるわけですが、今回2台停めた上でもタープとテントを張る時に何も考えず張れるくらいの余裕がありました。

焚き火をどこでしようかなと少し考えたぐらいですかね。

火の粉が届かない、タープからもテントからも車からも離れた場所となるとさすがに区画内では厳しいです。

風向きまで計算に入れて、距離的には近くてもそっちに飛ぶことはないだろう的な場所でやることになります。

で、まずはタープを張ろうとしたわけですが…風が強い!

春一番?

2人がかりで張ってもだいぶ苦戦を強いられ…

やっと立ったと思ったら…

ポールが折れた!?

な、なんということだ…orz

以前、一番安いタープポール(直径16ミリ)が風で折られた経験を踏まえ、32mmという絶対折れないだろうポールを選んだのに…そこが折れるのかよ!

いやまぁ、一番負荷がかかるところなので考えてみれば当たり前なんですが…。

それにしてもここが折れたらもうどうしようもないですね…。

前の細いポールが折れたときは、釣り竿のようにしなった結果、中間部分が折れたので、折れた部分だけ抜いて、残りの部分で少し短いポールとして使えたわけですが…。

先端は替えが効かないですからね。

といってもせっかくここまで万全の環境を整えたのにタープがないとか、なんかものすごくもったいない。

直射日光が降り注いでるわけじゃないし、雨が降ってるわけでもないので実用上別になくてもいいんですが、なんか雰囲気が弱いじゃないですか?

しばらく折れたポールとにらみ合いながら考えていたんですが、ポール先端の長さ調整部分の穴がどうにかして活かせないかなと。

張り綱を通してみた

深く考えずにやってみたんですが、なんかいけそうな気がしてきた。

ただ、このままだとエッジの摩擦で張り綱が切れるのは時間の問題…。

ガムテープで補強

写真が分かりにくいですが、エッジ部分の張り綱にガムテープをくしゃくしゃにしてクッション性をもたせて巻きつけてみました。

紙のガムテープなので、結局大して補強になっていないような気もしますが、今手元にあるものだとこれぐらいしかできることがなさそうなのでとりあえずこれで。

また切れたらそのときは諦めよう。

と、開き直ったんですが、結局このあと翌日の撤収まで切れることはありませんでした。

案外なんとかなるものですね。

この、トラブルになんとかその場で対処する、みたいな感じが本当のアウトドアって感じがして、むしろ普段より面白かったです。

ポールの途中から引っ張ってるので高さが合ってなくて傾いてるけどw

あともう一つの立役者は「ブレイクスヒッチ」というロープワーク!

もともとは自作ハンモックで大人の体重や子供たちが飛び跳ねたりしても耐えられる強い結び方を探してたどり着いたロープワークなんですが、これがとにかく強い!

タープの張り綱といえば自在を使うのが定番で、自在がないときには自在結びを使うわけですが…この結び方って緩みやすいんですよね。

自由にテンションを変えられるのはいいんですが、今回のように風が吹き荒れていろんな方向に引っ張られるような状況だとすぐに緩んでしまいます。

ところがこのブレイクスヒッチだと一切緩みません

実際今回のキャンプ一泊二日で夜中も翌日も風は強かったんですが、最後まで全く緩みませんでした。

その代わり、結び目の摩耗が激しいという欠点があるんですが、ロープなんてもともと消耗品なので、得られるメリットのほうが大きいです。

ハンモックもいつも恐る恐る乗ってたんですが、これを使い出してから段々安心が増し、今では既製品のハンモックなみに何も考えずに体重を預けられるようになりました。

いやぁ、ロープワークってホントいいもんですね(はるお)

ハンモックでひと遊び(←気持ちに余裕が出てきた)

さー晩ごはん作るよ

寒さが収まりそうもないので、晩ごはんはシチューにします。

シチューだけだと水分ばかりなので、ジャーマンポテトを副菜に。

完成!

シチューはどう作っても失敗しないw

こっちがジャーマンポテト

普通にフライパンでやってもできるんですが、ホットサンドメーカーを使うとほとんど何もしなくても焦げずに全体に火が通ってよりラクです。

食べてる間に真っ暗

まだ3月頭なので6時半には真っ暗になります。

といってもだいぶ日が長くなりましたね。

寒さに拍車がかかってきたので焚き火をします。
(寒くなくてもやるけど)

焚き火の前で絵本は催眠効果抜群です

ということで押し寄せる眠気のままに就寝。

翌朝。寒いので焚き火します。

朝。風の音と寒さでこれ以上眠れそうもなかったので、外に出て焚き火に切り替えます。

余談ですが、この焚火台の下、焚き火シートの中にイケアのワイヤーラックを入れてるんですが、これが予想外にナイスな働きをしてくれました。

焚き火台も焚き火シートも地面へのダメージを軽減するために使ってるわけですが、これだけだと5時間も焚き火すると結局間接的な熱で芝生が焦げてしまうんですよね。

なので、「焚き火台の焚き火台」が必要なわけですが、金属の台となると何千円という価格になってきます…。

本来焚き火台だけでいけるところに加えるものに何千円はちょっと高い…。

そこに買ったまま使ってなかったイケアのワイヤーラックの存在を思い出したわけです。

確か700円とかだったと思います。

コスパは文句なしです。

ただ、ワイヤーラックで天板が目の荒い網目なので焚き火台の足だと安定しません。

そこにこの焚火シートをかぶせることで、その目の粗さをカバーするという。

このスタンドも金属とは言え、焚き火の熱に耐えられるほど強い金属ではないはずなので、これ自体を守る役目も果たします。

で、結果、今回の焚き火は夜5時間、朝1時間ぐらいやったんですが、スタンドにも芝生にも全くダメージありませんでした。

足が折り畳めて収納性も高く、これから焚き火台と合わせて必携アイテムになりました。

その後、朝食を済ませてグダグダくつろいでると、男の子がラジコンを走らせてきました。

どうやら別の区画のお客さんらしいんですが、このラジコンがなかなかガチな感じなのです。

無骨でかっこいい

ハマーのラジコンというのは割とよくあるパターンですが、これはトイザらスとかで数千円で売ってあるやつとは一線を画す風格で、子供のおもちゃという感じではありません。

たぶんお父さんの趣味だな…。

興味深く見てたら、その子がラジコンのプレゼンをしてくれました。

ヘッドライトがつくのはもちろんのこと、室内灯もつき、なんと4つのドアもバックドアも開くという作り込み!

車内も色分けされてて雰囲気があります。

わりとずっと走らせてたので電池が気になって見せてもらったらプロポも車体も単三電池でした。

本数こそ必要ですが、互換性のある単三電池というのはすばらしい。

安いラジコンだと大抵独自規格のニッケル水素バッテリーで、充電に8時間かかるのに走行時間は15分とかいうヘタレっぷりですからね。

このラジコン普通にほしいなと思って、ネットで探してみたんですが、今は販売されてないみたいでした…。

その後は草野球

長々とやりすぎてお母さんがしびれを切らしてしまったので、そこで終了w

結局この日も曇ったまま寒さも和らがず、最後は雨が降り始めてしまいましたが、タープのトラブルも結果楽しく、寒いからこそ料理や焚き火の良さが際立ち、一期一会の出会いもあったりでとても中身の濃いキャンプになりました。

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