いやー、昨日の二丈岳はさすがにキツかった。
…でも700mであの感じならもしかして800mの宝満山もどうにかこうにか行けるんじゃないか…?
と思い立ち、今日は一日晴れの予報だったこともあって、もうこれは実行するしかない!ってことで行ってきました!
宝満山は実家から近く、名前だけは子どものころからよく知ってる山です。
僕が通ってた小学校の校歌も「明けゆく宝満…」で始まるほどです。
小学生のころ、家族と一度登ったことがあったんですが、下山するときに調子に乗って親戚の子と独走したために家族とはぐれて道もわからなくなり、数時間ずっと山の中で助けを待つハメになったことがありました。軽い遭難ですよね。
あたりもだんだん夕方になってきて、このまま夜になったらどうしようかとものすごく不安になったのを覚えています。ていうかたぶんずっと泣いてた気がします。
そういう思い出もあったので、登山を始めることにしたとき、まず登りたかった山がこの宝満山だったんですね。
でも、調べてみると意外とレベル高い位置に置かれてる山だったことを初めて知ったわけです。
低い山から始めて徐々に宝満山クラスに近づけていこうと。
予定では年越しに宝満山でご来光拝めればいいなという感じだったんですが、思ったより早く挑戦することができてよかったです。
そんな経緯があったので、今日はいつも以上にワクワクが凄かったです。
王道ルートは竈門神社からってことで、それなら交通機関で行けるなと思い、電車とバスを使うことにしました。
時間はだいぶかかりますが、これはこれでいいですね。
車だと本当に単なる移動時間になってしまって味気ないですけど、移動の間も旅行気分で楽しいです。
竈門神社に行くのは普通は終点の太宰府駅まで行くところですが、そのあとのまほろば号はどこから乗っても100円ということで、手前の西鉄五条駅で下りると40円安くなるというネットの情報に従ってバスを待ちます。
時間になってもバスが来ない…。
10分ぐらいたって乗り場間違えたのかと駅員さんに聞きに行こうとしたら、ようやくバスがやってきました。
1分でも遅れるとクレームになる日本の交通機関へグローバルな視点から物申してるんですよね わかります。
バスに乗ると乗客がいかにも山登りします感にあふれています。
いいねいいね、盛り上がってきたよ。
普段着の女子2人いるけどこの人たちは竈門神社の参拝客だよね。よーしがんばるぞー╭( ・ㅂ・)و
ナニモ持ッテキテナイケド大丈夫ダヨネー
(*’-‘)(‘-‘*) ╭( ・ㅂ・)و
↓
雨降ッタラドウスルー
(*’-‘)(‘-‘*) ╭( ・ㅂ・)و
↓
…
(*’-‘)(‘-‘*) ╭( ・ㅂ・)و
↓
(*’-‘)(‘-‘*) ╭(; ・`д・´)و
の、登るの?
いやまぁ宝満山なら人多いし、しっかり整備されてるし大丈夫と思いますけどね。カッパはあったほうがいいと思うよ うん。
竈門神社の中に登山口があると思ってたんですが外なんですね。鳥居をくぐっていよいよ登山開始!
…あ、さっきの普段着なガールたちが…やっぱあの格好で登るのか…。まぁヒールとかじゃないし登れないことはないと思うけど…。
ふと横の川を見ると、一緒に乗ってた登山者な方が川の水を汲んでました。
ていうか量多いな! 2リットル5本分ぐらいあるんじゃないかあれ。
見たところソロだからパーティーで料理やるために必要とかいう感じでもないし…トレーニングのウエイト的なアレかな…あの量背負って登るってめっちゃストイックだな…。
とか思ってるうちに山じゃないガールはだいぶ先の方に行ってました。
自分も人のこと心配できるレベルじゃないのでさっさと出発します。
登り始めてすぐに思ったのが、山道からもう景色がきれい!
今までの山は周りが林、林、で茶色い道が続く…という感じで別にそれが悪いわけじゃないんですが、この山は道も周りの緑も川もなんかメリハリがあるというかイチイチ絵になる感じなんですよね。
だから、歩いてるだけで楽しいです。
昨日の雨でぬかるんでるところもありますが、晴れてることもあって、木漏れ日で水たまりがキラキラ光ってなんかもうそれさえキレイに見えてきます。
あと、道の感じがコロコロ変わるのもいいですね。
単調じゃないのでその度にまた違った味わいがあります。
しばらく行くと、舗装路に出ました。車が止めてあるので、このへんまで車で来ることもできるみたいですね。
またしばらく行くと舗装路の脇から山道に復帰できます。舗装路をそのまま進むこともできるみたい。
この感じは昨日の二丈岳と似てますね。
ていうか山じゃないガール速いな。
話し声がだいぶ先から聞こえてくるけど、このあたりもまぁまぁの坂道だよな…なんでそんな女子会みたいなテンションで登っていけるんだ?
道が石段中心になってきました。なかなかしんどい。
しかし人が多いなー。登る人も降りる人もどこかしら目につくレベルです。
挨拶だけでも結構な労力になってくるなこれ。
しばらく行くと水場がありました。山じゃないガールもそこで休憩していました。案外平気そうだな…むしろ自分のほうが必死っていうね。
どこまで登るつもりなのか気になりますが、とりあえず先に進みます。
そういえば百段がんぎっていうふんばりどころがあるって聞いてたけど…どこ?もしかして今登ってる石段がそれ?
あ、百段ってもしかして実際に百段じゃなくて「数えきれないほど多い」的な意味ですか??
えー、ちょっと待ってくださいよー百段って聞いてたから「まぁ百なら少々一段が急でもなんとかなるでしょ」って思ってたのにーハナシが違うじゃないですかーやだーそれなら八万四千がんぎとかにしといてくださいよー。
みたいなマリーアントワネット並のアレなことをボヤきつつさらに30分ほど登っていったところ、奥のほうに急に傾斜がキツイ石段が見えました。
…え。まさか。
いい勘してます。立て札の自己紹介付きで百段がんぎがあらわれました。
え、今から??? なんならもう百段がんぎクリアしたぐらいの達成感だったんですけど?( ゚д゚)
ボヤいても仕方ないので登ります。意外とあっさり。
これまでの道がキツすぎて百段がんぎがそうでもなく思えるというなんか基準がいろいろ狂い始めてきたあたりで山道に下りが混ざり始めました。
お、いよいよ山頂に近づいてきたのかな?
しばらく進むと分岐が。
山頂とキャンプ場で分かれてるらしいです。その2つで分かれるとは思ってなかったのでちょっと迷いましたが、ネットで見た山頂は景観がいまいちな印象だったので、キャンプ場のほうに行ってみました。
キャンプ場は子供のときの記憶が残ってるんですよね。でも山道は全然違う気がします。こんな整った山道じゃなくてもっとそのまんま山の斜面を登るような道を行った記憶があります。
いやー、しかしこの案内が出るってことはもうすぐなんだろうな。
と油断しかけたところに急斜面。
恒例の「山頂直前で最後のダメ押し」パターンですね。
これさえ乗り切ればーーーー
着いたー!
キャンプ場到着です! ロッジの前に広場があるこの光景、子どもの時の記憶と重なりました。
いったん山頂に行って降りてきてお昼にするつもりだったんですが、ちょうどお昼の時間でみんな食事取ってたので、誰もいないなか食べるよりはいいかなと思って、お昼を先に取りました。
それにしてもこんな山の上にトイレがあるってすごいですね。
お昼を済ませ、山頂を目指します。
すぐに山頂が見えました。
が、その前に立ちはだかる鎖場…!
鎖から手を滑らせたら確実に死ねるレベルの斜面が控えてるな…。
ゲームとかで
>イージーモード
ノーマルモード
ハードモード
みたいな中から選ぼうとしてるところで
イージーモード
ノーマルモード
ハードモード
>鬼モード
っていきなり存在しない選択肢から選ぶ勢いです。
すごいです。
前にいた山ガール連れの男子は鎖を避けて登るルートをベテランの人に教えてもらってましたが、僕はビビりながらもせっかくなので挑戦してみることにしました。
足をすすめるときに変なふんばり方すると左右に振られてだいぶオタオタしましたが、どうにかクリア。
ようやく山頂到着です!
お、山じゃないガールがいる。
どうやら僕が昼食食べてるあいだに山頂に到着して今から下りようとしているところみたいです。
しかし結局山頂まで来たのね。すごいなキミタチ。
それはいいとして…そっち鎖場なんですが…大丈夫ですかね…さすがに素手とスニーカーは危なくないか?
これはマジメに止めたほうがいいのでは、と思いましたが、少し見ているとなんか行けそうだったのでスルーしました…すごいですね。
気を取り直して山頂を楽しみます。
いやーとにかく景色がすごい!!!
これが800mかーさすがに高さが今までと違うなー。
岩がゴロゴロかさなっていろいろ見晴らしスポットがありました。
中でも神社の奥にあったスポットはすごい。もうほんと崖っぷちです。滑って落ちたら確実に死ねます。
足の筋力がだいぶ来てる上に、ビビリも加わって、岩場の移動がかなり必死にしがみつくような移動のしかたになってしまいました。
そこで休んでた人がいなくなって場所が空いたのでとりあえずマネして座ってみましたが、これは…怖い(確信)
いやでも景色は本当に絶景ですね。今回は怖さが勝ちましたが、次はこの景色を楽しめるといいですね。
そのあともいろんな岩の上に登っていろんな景色を楽しんだあと、下山開始。
もう一度鎖場にチャレンジ。登りよりもさらに怖さがアップしてましたが、一応クリア。
キャンプ場はもうほとんど人がいなくなってました。やっぱ先に食べておいてよかった。これはちょっと寂しい。
そのあとはどんどん下っていきます。
登りにかけた時間が嘘みたいに「もうここか」って何度もなりました。
途中、休憩場所で山じゃないガールがおじさんと雑談してました。もうここまで来てたのか。
とりあえず通り過ぎましたが、数分後、後ろからガールズトークの声が聞こえてきます。
そんなゆっくり歩いてたつもりもないけど…追いついてきたのか…速いな。
そのあともしばらく声が響いてくるのを聞きながら下山を続けてたんですが…
\アハハウフフ/
…(*’-‘)(*’-‘) カチャッ カチャッ(;`・ω・´)\ /←ストック
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(;`・ω・´)・・・
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カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ(((((((;`・ω・´)\ /
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\アハハウフフ/
…(*’-‘)(*’-‘) Σ(´Д`;)\ /
ホラーかよ。
いや、もうすみません。山じゃないガールとか言ってすみません。
あなた方は立派な山ガールです。
その後、通り過ぎた休憩所を境に声が聞こえなくなったのでたぶんそこでまた休憩したんでしょうけど、休憩してなかったら僕よりだいぶ速いペースで登りも下りも終えてたでしょうね。大したもんだわ。
そんなこんなで日差しも少し赤みを帯びてきたところで下山完了~。
いやー本当に楽しかったですね。
自然というよりもはやテーマパークみたいな感じではありますが、これは楽しい。
いいか悪いかは別にして人が多いからか虫とか危ない動物の心配もしなくてよさそうだし、景色はきれいだし、登りごたえもいい感じだし、さすが人気ナンバーワンと言われる山ですね。
今まで同じ山に登るより、新しい山に行きたい気持ちが強かったんですが、この山に関してはまだ何度も登りたいです。