福岡ドタバタ登山ブログ「ヤマログ」

意外に楽しめたルーチン二丈岳

老化対策を意識するときがやってきた

最近、40手前にして体の老化が著しいので、これはいかんとジョギングを始めたんですね。

三日坊主対策として、アプリで記録をつけていくことにしたんですよ。

すでに三日坊主どころじゃないグラフになってるというツッコミは不要です

このアプリ、ジョギングだけじゃなくウオーキングとか水泳とか他の運動も記録できるようになってるので、登山も一緒に記録しようじゃないかと。

で、何気なく記録を始めたんですが、登山が想像以上にカロリー消費がいいんですよね。

上の画像で急に消費カロリーが上がってるところがありますが、それが登山したときです。

ジョギング始めたばかりということもあって1kmに10分ぐらいかける激遅ペースで走ってるから当たり前といえば当たり前なんですが、目標の30分がやけに長く感じる苦行でしかないジョギングと、もともと運動目的じゃなくて気持ちよさからやってきた登山だと精神的な負荷は比べるまでもありません。

癒やされながらカロリー消費できるとか最高じゃないですか。

ということで、改めて登山の良さを再認識して、最近は天気に関わらず、休日は山に行くようになったんです。

今回もその一環で、天気予報はだいぶテンション下がる雨予報だったんですが、とにかく運動しなければ、ということで行くことにしたわけです。

時間は一日まるまる空いてるので、片道1.5時間の中距離な二丈岳に決めました。

レジャー的な登山なら前日からワクワクなんですが、今回はただの運動目的で、さらに雨の中黙々と登る予定なので、まぁ前日はテンション上がることもないというか無心でしたね。

あれ、意外に晴れてる?

さて、当日、朝起きてみれば、やけに晴れてます。

まぁ晴れのち雨の予報だったし、登山口についたぐらいとか登ってる途中ぐらいから曇ってくるんだろうなと。

登山口のゆらりんこ橋まで40分ぐらいかかるし。

が、ゆらりんこ橋までの道中、めっちゃ天気よし。

気温がやたら高く、すでに25度を超えててもはや夏を感じる勢いです。

姪浜からゆらりんこ橋までは信号も少なくのんびり走れるので、ただ車を走らせてるだけで休日ドライブというかなんかだんだん癒されてテンションが上がってきました。

そして、ゆらりんこ橋到着。

相変わらず晴れてます。

チャリダーのツーリングチームも登ってきて、おいおい今から雨だっていうのにこんな山の上まで登ってきて大丈夫かい?なんて心配しかけましたが、そんな心配してるほうが頭おかしいレベルの晴れ具合です。

このあたりでもうレジャーテンションに切り替えることにしました。

さぁ登山開始です(←「さぁ」のあたりがレジャーテンション)

まずはゆらりんこしないゆらりんこ橋を渡るんですが、渡り終わったあとに出迎えてくれた花たちがまぁきれいなこと。

桜をはじめ何の花かよくわかりませんが、いろんな花がブワーっと目の前に広がって、一人で「うわー」って声に出してしまったほどです。

桜はもう葉桜でしたが山の桜って葉が出てても綺麗に感じます。

そして私はなぜこんな1ミリも感動が伝わらない撮り方をしたのか

桜は一色で辺りを染め上げるから綺麗。

たぶんそれが普通の感覚なんですけど、もしかするとそれぞれの花が好き勝手に自分らしくいろんな色や形で咲いてるほうが本当の自然なんじゃないかと思ったり。

ここで「オンリーワン」とかいう言葉を持ってくるともう本当にチープで、興ざめで、新興宗教あたりが「人にやさしく」とか何かめちゃくちゃペラい言葉を言うレベルのアレなので口が裂けても言いたくありませんけどね!

その自然さが美しいという感覚につながるってなんか本当の意味での美しさって感じがしませんか?

「錦(にしき)」って言葉がありますよね。

秋なら「錦秋」と言ったりもしますが、山の花の美しさってまさにこれだなと思います。

それを一単語で表す表現がある日本語って改めてすごいなと。

とか考えてしまったりね。

なんでまたこんな一瞬目の前に広がっただけの花からここまで思いを掘り下げたのか自分でもビックリですが、あとそれ以前に登山入り口のことだけでどんだけしゃべる気だよって話ですが、山に来るとこういうことがよく起こるんですよね。

日常で道端に植えられてる花とか、ハウステンボスの壮大な花壇とか見ても1ミリも感情が動かないような人間なのに、山に来るとこうなるっていう。

「なんでわざわざキツイ思いをして山に登るの?」ってもうホントよく言われる質問なんですけど、たぶんこれが僕が登山をする理由の1つです。

いま自分で気付けたので、理由聞かれたときにパッと返せるように覚えておきたいんですが、いざ聞かれると出てこないんですよね…。

初対面の人に趣味は山です、って言ったらほぼ100%その質問が返ってきますからね。

この質問、登山してる人の中では「はいはい、いつものやつね」レベルのあるあるなので、大体これに対しては質問と答えがテンプレ化してます。

「なんで山に登るの?」

「そこに山があるから(キリッ」

「あはは」

コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 成 立

的な。

いやまぁ、自分が登山始める前も同じ疑問を持ってたので気持ちはよくわかります。

もはや定番すぎて、ちょっと山に慣れてきた人は「またそれか」みたいな感じで逆にサムいのでだんだんそれを言わなくなるところまで含めてあるあるです。

で、大体「うーん、なんでかなー」みたいにはぐらかすリアクションをする返しで落ち着くんですよね。

実際、理由って言葉で表すの難しいんですよ。

だって「なんとなく」だから。

それじゃ説明になってないと言われそうですが、それが事実だからしょうがない。

おいしいもの食べたら「おいしい」以外にないんですよ。

間違っても宝石箱とか言わないんですよ。

ムリヤリもう少し論理的な言い方にするなら「気持ちいいから」ってことになるのかな?

これ別に登山に限ったことじゃなくて趣味全部に言えると思うんですが、本を読むのも、ドライブするのも、部屋でごろごろするのも、筋トレするのも、全部自分が「気持ちいい」って感じるからやってるんですよね。

苦行みたいに登山してる人もその苦行が気持ちいいから続くんです。

これって感覚的な問題なので言葉みたいな理論で説明しようとしてもできないんですよね。

要するに「なんか好きだから」って表現になるんですよ。

ただでさえ話が脱線してるところをさらに脱線しましたが、1つ前の脱線に戻ると、メインの登山理由が「なんか好きだから」で、他の細かい理由の1つに「頭の掃除ができるから」というのがあります。

普段、答えを出すには結構頭を悩ませないと解決しなさそうな面倒な問題って誰でも1つや2つ持ってると思います。

普段は、そういうことと正面から向き合うのを避けて後回しにしてるとこがあるんですよ。

今すぐ答え出さなくてもとりあえず問題ないことも多いので。

どうしても考えないといけないときは、「…よしっ」って気合入れてようやく向き合う感じになるんですが、山に来るとそんな気張らなくてもというか考えるつもりがなくてもいつの間にか勝手に頭が考え出して、いつの間にか答えが出てることがよくあるんですよね。

登ってる間、他にやることないからというのもあるんでしょうが、それ以上にやっぱり山の空気感が一番大きいんだと思うんですね。

1つ解決したら、また次の問題を考え出して、登ってる時間が長いほど次々にそれが繰り返されるんです。

で、なんかスッキリするんですよ。

しばらく掃除してなかった部屋を掃除したみたいに。

例えが微妙ですが、掃除っていつもしてると少し汚れただけで気になりますけど、ある程度汚れたり散らかったりしたら逆に気にならなくなるみたいなところないですか?

この放置しておいた頭の中の悩みもそんな感じで、解決してなくても実際そんなに普段モヤモヤしてるわけじゃないんですよ。

でもこうやって片付けていくと、そのあとスッキリするんです。

久しぶりに掃除したら「こんなに綺麗だったっけ」ってなる感覚に似てます。

あの感覚いいですよね。

それが山に来ると無意識に始まるので、さっき言った「気持ちいいからまた来たくなる」につながってくるんですよね。

ジョギングの成果?

ということで、登山が入り口から全く進んでないので話を戻します。

入り口からしばらくは黙々と登っていきます。

30分ぐらい登ったころに気付いたんですが、全然息が切れてない。

僕はウオーミングアップをしないでいきなり登り始めるので、登り初めからの最初の30分ぐらいってすぐ息が切れたり汗をかいたりするんですが、それがないんですよ。

本当に淡々と登ってきてて、まだそのまま行ける感じ。

これは今までに感じたことがない感覚で、なぜだろうと思ったら、そういえば最近ジョギング始めてた。

冒頭の出だしがここにつながってくるわけですよ。

見事な伏線回収。

中間地点

さて、中間地点の神社までやってきました。

ここで1時間ぐらいなので、ちょうど休憩したくなるタイミングなんですが、ここでは休憩しないほうがいいです。

なぜかと言うと、このあと10分ぐらい平坦な道が続いてるからです。

休憩しなくても、普通に歩いてるだけで休憩になるんですよね。

神社で休憩してしまうと、体力が回復したわりに道が平坦で刺激がないので、退屈するんですよ。

奥に見える道までぐるっと回って歩いていきます

で、この平坦な道の途中に家があるんですよ。

別荘になるのかな?

一度だけ住人の方が過ごしてるのを通りがかりに見たことがあります。

この山道は10回ぐらい来ましたが、ここに人がいるのを見たのはその1回だけだったので、そんなに頻繁に使ってるわけでもなさそうです。

でも、だからと言ってたまに来たそのときを凄くスペシャルデイな感じで過ごしてたかっていうとそうじゃないんですよ。

すごく普通の日常って感じで。

それがなんかすごくいいなって思って。

普段と違うところに出かけると、なんか思い出作ろうとか非日常感を満喫しようと頑張りがちじゃないですか?

それがなくて普通なのがいいなと。

僕、所ジョージの世田谷ベースが好きなんですよ。

とにかくカッコいいっていうのはもちろんなんですが、それが日常的な感じなのがとにかくいいんですね。

オシャレにするために変にがんばってる感がないじゃないですか?

普通に好きな感情をそのまま形に表現していったらあの空間ができた、みたいな自然な感じ。

そういう生活がしたいですねー。

と言う感じで、この家にも通じるものを感じてうらやましかったという話です。

ちなみに家の奥のほうはマイクロバス?が家に横付けされていて、どうやらこれも住居の一部っぽいんですよ。

かっこよくないですか?

後半の登り

さて、平坦な道の終点。登山再開です。

右の分岐に行くと「木の香ランド」というキャンプ場につながってます。

キャンプを始めた頃に行ってみようとしたことがありましたが、利用料金3000円と1週間前の予約がどうにも納得がいかなくて結局行かずじまいなキャンプ場です。

今考えるとわりと普通なんですけどね。

当時は山のテント泊を目標にキャンプを始めた感じが強かったので、お金払ってキャンプするっていうのがなんか違和感あったんですよ。

ここからしばらく黙々登ります。

15分ぐらい登ると、急に林道が横切る感じに。

去年来たときは普通の山の中だったのにいつのまに…。

林道にしては幅がかなり広いですよね。

山の中に車道を通すんでしょうか?

どこに続いてるのかな?

とりあえず正面に登山道が続いてるのでそのまま歩いていきます。

広場に出ました。ここまでくれば山頂は目前。

ここでキャンプできそうですが、たぶんNGです。この奥にキャンプ場があるんですよね。

この広場はキャンプ場から車でこっちまで来たときのUターン用のスペースか何かじゃないかと。確認してないのでわかりませんが。

左の階段が山頂へ続く道で、右はキャンプ場。

そして、このあと少し登って山頂到着。

山頂は意外にも絶景

ほお

ほおおおお

これは…

めっちゃ綺麗じゃないか!(」°ロ°)」

結局、山頂まで来ても天気は晴れたままっていうのはもちろんあるんですが、驚いたのは空気の透明感ですよ!

この花粉とか黄砂とかPMの時期にこんなに澄み渡ってるのは珍しいです。

水平線まではさすがに見えませんが、これはかなり透明度高いですよ。

いやー、予定では雨の中黙々と登って山頂まで来たらすぐUターンして、みたいな想定だったのに、まさかここまで充実感ある登山になるとは。

昼ごはん食べるつもりもなかったから何も持ってこなかったけど持ってくればよかったな。

でもなぜか本は持ってきてました。

ので、そのまま読書へ。

気付いたら1時間たってました。

景色と気候は良かったですが、クマバチがかなり飛び回ってましたね。

クマバチは別に何もしないので、虫だけに無視すればいいんですが、目の前をホバリングされるとさすがにちょっと落ち着かないな…。

まぁこれだけ気候がよくなればそりゃ虫も動物も出てきたくなりますよね。

ということで、充分くつろいだところで下山。

すっかりレジャー気分になってしまったので、どこか食事をして帰りたいなと。

天ぷらと刺し身が食べたい…。

が、ネットで検索しても近くにはない…芥屋までいけばあるけどちょっと遠い…。

そうだ、まむしの湯に行こう。

下山後の楽しみ

まむしの湯は隣の山、十坊山の登山口にある温泉です。

ここなら車で10分でいけます。

十坊山を登ったあとはここで温泉に入って、天ぷら刺し身定食を食べるのがお約束だったのです。

なので、おいしさも自分保証つきで安心。

さて、到着しましたが、今日は温泉に入るつもりはないのです。

食事だけってしたことないけどできるのかな…?

靴箱の鍵は当然のように温泉の受付に預けるシステムになってるし、やっぱり温泉前提なのか…?

などと挙動不審な感じでウロウロしてましたが(←聞けよ)、別に食事だけで悪いことないだろと開き直ってそのまま食堂に入ってみました。

すると、食事のお会計が靴箱の鍵と交換される温泉キーで精算することになってるとのことで、やっぱり温泉受付を通さないといけないシステムらしいです。

さっきの挙動不審時にたぶんフロントの人から「ああ、この人食事だけしたいけど、システムがわからないからウロウロしてるんだろうな」と見透かされていたような気まずさがありながらも天刺し定食への意思は固いので、「ああ、そうさ、私が食事だけで来た者さ」的な意味不明なテンションでフロントで手続きしました。

食堂は畳の広い和室。

時間は午後2時で昼下がりの日差しが差し込み、このまま大の字で寝たい勢いです。

キタ――(゚∀゚)――!!

何気に3年ぐらい食べてなかったんじゃないかな。

変わらないおいしさで大満足です。

ということで、ストイック登山の予定が、まさかの行楽日和になった嬉しい誤算な一日でした。

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