モンベルのうすうすULザック「バーサライトパック」は本当に使えるのか?

先生、最近モンベルのバーサライトパック20っていうのを見かけたんですけど、めちゃくちゃ軽いらしいですね。これ、本当に使えるんですか?

軽量で有名なバックパックだな。重さはたったの220gほどだ。

え、220gって紙パックのジュース1本分くらいじゃないですか。 そんな軽いので大丈夫なんですか?

軽さだけ聞くとそう思うだろうな。しかし、このバックパックは単に軽いだけじゃない。素材にナイロンが使われているんだが、通常のナイロンの5倍の強度があるバリスティックナイロンを使っているんだ。

5倍はすごいですね。でもやっぱりこの薄さは…山って岩とか木に引っ掛けたりするじゃないですか。すぐ破れちゃいそう…

心配なのはわかる。確かに一般的な登山用バックパックに比べれば耐久性は劣るだろう。しかし、日帰り登山や短期の山行なら十分な強度はある。実際に使っている人の報告を見ても、普通に使う分には破れたという話はほとんど聞かないぞ。

あと、そんな薄い生地だと中身が透けて見えそうですけど…

実はライトグレーのような明るい色は、中身が透ける。これは好みが分かれるところだな。プライバシーを気にする人は濃い色を選んだ方がいいかもしれない。

やっぱり! それはちょっと恥ずかしいかも…。でも、軽いのはいいですね。長時間背負っても疲れなさそう。

そうだな。軽さは確かにこのバックパックの最大の魅力だ。ただし、その軽さゆえの欠点もある。例えば、背面のパッドが薄いため、重い荷物を入れると背中が痛くなりやすい。

あー、なるほど。じゃあ、たくさん荷物を詰め込むには向いてないってことですか?

そういうことだ。このバックパックは容量20リットルだが、実際に使うなら15リットルくらいの荷物量がちょうどいいだろう。重い荷物を入れすぎると、背負い心地が悪くなる。

でも、20リットルもあるのに15リットルしか使えないなんて、なんだか損した気分になりますね…

確かにそう感じるかもしれないな。しかし、このバックパックの本領は「必要最小限の荷物で軽快に動く」というところにある。大量の荷物を運ぶためのバックパックではないんだ。

なるほど…。じゃあ、日帰り登山とかには向いてるってことですか?

その通りだ。日帰り登山や、山小屋泊まりの時のサブザックとしては最適だろう。特に夏山なんかは、この軽さが本当にありがたい。

へぇ、そうなんだ。でも、先生。このバックパック、ポケットとかあんまりなさそうですけど、小物の収納とかどうするんですか?

よく気がついたな。確かにこのバックパックは、とてもシンプルな構造になっている。メインコンパートメントと、フロントの小さなポケット、それから両サイドのメッシュポケットくらいしかない。

えー! それじゃあ、細かい物とか整理できなくて不便じゃないですか?

そうだ。しかしそれがこのバックパックの売りの一つなんだ。シンプルな構造だからこそ、軽量化が実現できている。細かい仕切りやポケットをたくさん付けると、それだけ重くなってしまうからな。

う〜ん、でも私は物を細かく分けて収納したい派なんですよね…。これじゃあ、ごちゃごちゃしそう。

そういう人は確かに使いづらく感じるかもしれないな。ただ、小分けにしたい人は自分で小さなポーチを使うなどの工夫をしている。むしろ、自分の好みに合わせてカスタマイズできるという見方もできるんだ。

なるほど…。でも、そうやってポーチとか入れたら、結局重くなっちゃいませんか?

そうだな。しかし、元々のバックパック自体が超軽量なので、多少重くなってもまだ十分に軽い。それに、自分の必要なものだけを入れられるので、無駄な重さを省ける。

なるほど…。でも先生、このバックパック、雨に弱そうですけど大丈夫なんですか?

うむ、これも重要なポイントだな。撥水加工は施されているので、小雨程度なら問題ないが、本格的な雨の中を歩くなら、別売りのレインカバーを使うか、中の荷物をドライバッグに入れるなどの対策が必要だ。

えー、じゃあ雨が降りそうな時は追加で物を買わないといけないんですね。それって結構面倒くさそう…

そうだな。でも、これは軽量バックパック全般に言えることだ。完全防水にすると、それだけ重くなってしまう。バーサライトパックは、その軽さを最大限に活かすために、ある程度の妥協をしているんだ。

う〜ん、なんだか使いづらそうな気がしてきました。これ、本当に人気あるんですか?

人気はある。しかし、誰にでも広く勧められるものではないな。軽量に特化するために他を妥協しているから、その一点特化がバチッとハマる人にはとてもありがたいザックなんだ。しかし、その軽さと機能性のバランスが評価されて、多くのハイカーや登山者に支持されているんだ。特に、軽量化にこだわる人や、速いペースで歩きたい人には人気が高い。

へぇ、そうなんですね。でも私みたいな初心者には向いてなさそう…

そうだな、確かに初心者にはちょっとハードルが高いかもしれない。初心者なら、もう少しオールラウンドなバックパックから始めるのがいいだろう。ただ、登山に慣れてきて「もっと軽く行動したい」と思うようになったら、このバーサライトパックは選択肢の一つになるはずだ。

そうですね、私まだ自分の中でこれが重要!ってのは決まってないし…。値段はどうなんですか? こんな特殊な生地使ってるし、高そうですけど。

現在の価格は8,470円(税込)だ。確かに安くはないが、超軽量バックパックとしては標準的な価格帯と言えるだろう。例えば、競合品のOSPREY(オスプレー)のULTRALIGHT STUFF PACK 18は7,700円(税込)くらいだ。

普通のザックに比べると安いですね。でも、この紙みたいな袋に8,000円か…。意外とセレブアイテムかも。

学生にとっては高いかもな。ただ、登山用品としては決して高額ではない。それに、このバックパックは耐久性も高いので、長く使えることを考えるとコスパは悪くないぞ。

なるほど…。でも先生、このバックパック、登山以外でも使えるんですか? 例えば、普段使いとか。

いける。この軽快さは日常生活にとても相性がいい。特に、荷物が少ない人や、軽快に動き回りたい人には重宝される。例えば、自転車通勤や旅行のサブバッグとして使うのもいいな。

へぇ、意外と汎用性が高いんですね。でも、見た目がちょっと…。普段使いするには、ちょっとスポーティーすぎない?

まあな。デザイン面では、アウトドアテイストが強すぎるかもしれないな。ただ、最近はアウトドアブランドのアイテムを普段使いする人も増えているので、そこまで浮くことはないだろう。それに、色はアウトドア用品にありがちな原色とかではなく控えめなトーンだから、意外と日常の服装にも合わせやすいんだ。

確かにライトグレーとか他のザックでは見ないですね。これってサイズ展開とかあるんですか? 私、身長が低いので、大きすぎると困るかも…

心配ないぞ。バーサライトパックは15L、20L、30L、40Lとサイズ展開がある。身長が低めの人なら、15Lか20Lがちょうどいいだろう。特に20Lは、日帰り登山にも普段使いにも適したサイズだ。

へぇ、サイズ展開が豊富なんですね。でも、これだけ軽いと、風が強い日とかに煽られそうで怖くないですか?

確かに軽量なので、強風時には多少影響を受けやすいかもしれない。ただ、このバックパックにはチェストストラップとウエストベルトが付いているんだ。これらを適切に調整すれば、体にフィットして安定性が増すので、風の影響は最小限に抑えられる。

そういえばこういう軽いリュックでウエストベルトまであるのは珍しいですね。でも、そんな薄いストラップで本当に安定するんですか? 心もとない気がします。

見た目のわりにはしっかりしている。ただし、あくまで一般的な登山ザックのような強さはない。重い荷物を入れすぎると快適さは落ちる。このバックパックの特性を理解して、適切に使うことが大切だ。

う〜ん、なんだか使うのに気を遣いそうですね。もっと気軽に使えるバックパックの方が良さそう…

バーサライトパックは、軽量特化型だからな。決して万能選手ではない。登山やアウトドア活動に慣れてきて、自分のスタイルが確立してきたら、また違った印象を持つかもしれないぞ。

そうですね…。今の私には合わなさそうですが、もう少し登山に慣れてきたら、また考えてみます。ところで先生、このバックパックって、競合製品と比べてどうなんですか?

実は、この手の超軽量バックパック市場はかなり競争が激しいんだ。例えば、先ほど少し触れたOSPREYのULTRALIGHT STUFF PACK 18は、バーサライトパック20と良くも悪くも似た特徴を持っている。重量は約90g、容量は18Lとバーサライトパックよりも若干軽量だ。

えー! 90gって紙パック半分くらいじゃないですか。バーサライトパックよりもさらに軽いんですね。

ただし、その分だけ耐久性では劣る。OSPREYの方は40デニールのリップストップナイロンを使用しているが、バーサライトパックは30デニールのバリスティックナイロンだ。デニール数は低いが、バリスティックナイロンなので強度が高いのが特徴なんだ。

…専門用語が多くてよくわかりません。結局どっちが丈夫なんですか?

バーサライトパックの方が若干重いけど、耐久性は上だということだ。OSPREYの方が軽さは上だが、荒っぽい使い方をすると破れやすい。

あー、なるほど。使う人の好みで選ぶ感じなんですね。他にも競合製品ってあるんですか?

ああ、他にもいくつかあるぞ。例えば、グラナイトギアのVIRGA 26は、重量約340g、容量26Lで、バーサライトパックよりも少し大きめだ。こちらは背面にパッドがあるので、荷物が多めでも快適に背負える。ただし、その分重い。

へぇ、選択肢が多いんですね。でも、どれも一長一短って感じがします。結局どれを選べばいいんでしょう?

そうだな。正直言って、「これが絶対的に best」という製品はないんだ。自分の使用目的や好み、体格などに合わせて選ぶ必要がある。バーサライトパックで言えば、軽量性を最重視しつつも、ある程度の耐久性も欲しい人向けだと言えるだろう。

なるほど…。でも先生、そもそもこんな薄っぺらいバックパックじゃなくて、もっとしっかりした普通の登山用バックパックの方が良くないですか?

確かに、一般的な登山用バックパックの方が快適に背負えるし、耐久性も高い。しかし、その分重量も増える。例えば、モンベルの一般的な登山用バックパック「チャチャパック25」は約770gもある。バーサライトパックの3倍以上の重さだ。

えー! そんなに違うんですか? でも、たかが500gくらいの違いって大したことないんじゃ…。

一見そう思えるかもしれないが、実際の登山では大きな違いになるんだ。長時間歩くときや、急な坂を登るときに、その500gの差は体力の消耗に大きく影響する。特に、複数日の縦走や、速いペースで歩きたい人にとっては重要な差になるんだ。

でも、そこまで極端に軽くする必要があるんでしょうか?

それは人それぞれだな。確かに、低い山や日帰り登山なら、普通のバックパックでも重さが負担になることはないかもしれない。しかし、より長い距離を歩きたい人や、より高度な山に挑戦したい人には、この軽さが重要になってくる。それに、軽量化は安全性にも関わるんだ。

安全性ですか? どういうことですか?

例えば、長時間歩いているうちに疲れがたまると、転倒や滑落のリスクが高まる。それは最悪、遭難につながる。軽量なギアを使うことで体力の消耗を抑えられれば、そういったリスクを減らせるんだ。また、緊急時に素早く動けることも安全性向上につながる。

なるほど…。奥が深いですね。でも、このバックパックって、ちゃんと売れてるんですか? そこまでマニアックな人ばかりじゃないと思うんですけど。

実はかなり人気のある製品なんだ。確かにマニアックに見えるかもしれないが、軽量化の流れは登山界全体で進んでいる。それに、このバックパックは登山以外の用途でも使える汎用性の高さが評価されているんだ。

へぇ、意外ですね。じゃあ、実際に使ってる人たちの評判はどうなんですか?

多くのユーザーが軽さと収納のしやすさを高く評価している。例えば、あるレビューでは「長時間背負っていても疲れにくい」「小さく畳めるので、旅行のサブバッグとしても重宝する」といった声があるな。

へぇ、意外と評判いいんですね。でも、悪い評価とかもあるんじゃないですか?

もちろん、批判的な声もあるぞ。例えば「背面パッドが薄いので、角のある物を入れると背中が痛くなる」「雨に弱いので、別途防水対策が必要」といった指摘もある。製品の特性上、避けられない部分もあるが、使用者はこれらのデメリットを理解した上で使っているようだ。

なるほど…。結局のところ、使う人次第ってことですね。でも先生、こんなに薄いバックパック、長持ちするんですか?

良い質問だ。確かに耐久性は気になるポイントだろう。しかし、適切に使用すれば、かなり長持ちするという報告が多い。バリスティックナイロンの強度の高さが効いているんだ。ただし、岩場での摩擦や、鋭利な物との接触には注意が必要だ。

へぇ、意外と丈夫なんですね。でも、修理とかできるんですか? 破れたりしたら…

モンベルは修理サービスを提供しているので、万が一破損しても修理は可能だ。ただし、素材の特性上、大きな破損の場合は修理が難しいこともある。だからこそ、使用時の注意が重要になってくるんだ。

なるほど…。でも先生、このバックパック、結局のところ買いなんですか? 買わない方がいいんですか?

それは一概には言えないな。君の登山スタイルや、どんな用途で使いたいかによって変わってくる。軽量化にこだわりたい人や、速いペースで歩きたい人には「買い」だろう。でも、快適性を重視する人や、たくさんの荷物を運びたい人には向いていない可能性が高い。結局のところ、自分のニーズと照らし合わせて判断する必要があるんだ。

う〜ん、難しいですね。私みたいな初心者にはちょっと早いかもしれません。でも、軽さって大事なんですね。

そうだな。初心者は、まずは汎用性の高い一般的なバックパックから始めるのがいいだろう。ただ、軽量にこだわる選択肢もあるということは知っておいたほうがいい。続けるうちにこのバーサライトパックのような超軽量バックパックが魅力的に映る日が来るかもしれない。

なるほど。ところで先生、このバックパックって、なんでバーサライトって名前なんですか?

「バーサ(Versa)」は「多用途の」、「ライト(Light)」は「軽い」という意味だ。つまり、「軽くて多用途に使える」というコンセプトを表現しているんだ。

確かに軽いし、いろんな用途で使えそうですもんね。でも先生、このバックパック、カラーバリエーションとかあるんですか?

ああ、もちろんだ。現在のラインナップではブルーグリーン、ダークグレー、ライトグレーの3色展開だ。ただし、時期によって色の種類が変わることもあるので注意が必要だ。

へぇ、意外と選べるんですね。でも、3色だけ? もっとカラフルな色とかないんですか?

確かに、他のブランドと比べるとカラーバリエーションは少ない方だな。これは、モンベルの製品設計の思想が関係している。彼らは機能性を最優先に考えていて、あまり装飾的な要素は重視していないんだ。

なるほど…。でも、せっかく軽いんだから、もっと明るい色とかあったら楽しそうなのに。

君の意見はよくわかる。確かに、明るい色や派手な色があれば、より多くの人の目を引くかもしれない。ただ、山での使用を考えると、あまり目立つ色は避けたい人も多いんだ。自然の中で浮きすぎないよう、落ち着いた色合いを選んでいるんだろう。

へぇ、そういう考え方もあるんですね。でも先生、このバックパック、テントとか寝袋も入るんですか?

20Lサイズのバーサライトパックに、一般的なテントや寝袋を入れるのは難しいな。このバックパックは主に日帰り登山や、山小屋泊まりの登山を想定して作られているんだ。テントや寝袋を持っていく本格的な縦走には、もっと大きなバックパックが必要になるだろう。

えー、じゃあ結局のところ、使い道が限られてるってことですよね?

そうとも言えるし、そうでもないとも言える。確かに、大型の装備を入れるには向いていない。しかし、その分だけ軽量で機動性が高い。日帰り登山や短期の山行、さらには日常生活でのサブバッグとしても使えるという意味では、むしろ使い道は広いとも言えるんだ。

う〜ん、難しいですね。結局、用途をよく考えて選ばないといけないってことですか?

その通りだ。バックパック選びは、自分の登山スタイルや目的に合わせて慎重に選ぶ必要がある。バーサライトパックは確かに優れた製品だが、万能ではない。自分に本当に必要な機能は何か、よく考えてみるのがいいだろう。

なるほど…。でも先生、こんなに薄いバックパック、冬山でも使えるんですか?

鋭い質問だ。実際のところ、バーサライトパックを厳冬期の本格的な冬山登山で使うのは適切ではない。保温性が低く、また冬山で必要な大型の装備を収納するには容量が足りないからだ。ただし、春先や秋口の軽アイゼンを使うような雪山なら、使用可能だろう。

へぇ、やっぱり限界があるんですね。でも、そうなると結局いろんなバックパック買わないといけなくなりそうで…

確かにそう感じるかもしれないな。ただ、登山を続けていくと、自然と自分の好みや必要な装備が明確になってくる。その時に、用途に応じて適切なバックパックを選べるようになるんだ。バーサライトパックは、その選択肢の一つとして覚えておくといいだろう。

なるほど…。先生、いろいろ教えてくれてありがとうございます。でも正直、まだちょっと迷っちゃいますね。

そう感じるのは当然だ。バックパック選びは奥が深い。今日話した内容を参考にしつつ、実際に店頭で触ってみたり、経験者の意見を聞いたりしてみるのもいいだろう。焦る必要はない。自分に合ったものを、じっくり探してみるといい。

はい、わかりました。もう少しいろいろ調べてみます。ありがとうございました!

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公開日:2024.7.7
更新日:
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