キャンプのテーブルをいろいろ検討した結果、尾上製作所のマルチファイアテーブルに決まりました。
パッと見の時点で無駄のないシンプルなデザインに惹かれたというのはありますが、詳しく調べると、他にもいろいろ決め手になるポイントがあったのです。
ハイテーブルかローテーブルか
まず、キャンプのテーブルを選ぶにはハイ(足が高い)かロー(足が低い)かを決める必要があります。
イメージとして、ハイテーブルはダイニングテーブル、ローテーブルはこたつのようなイメージです。
昔から定番なのはハイテーブルですが、最近はロースタイルを支持する人も増えてきています。
どっちが良い悪いというものではなく、単純に好みで選んでいいんですが、地面に近く、より自然で過ごしてる感があるロースタイルが僕は好きです。
そのまま寝っ転がれる気楽さもいいですね。
類似品との比較
コールマンとバンドックにも似たようなテーブルがあります。
寸法などの比較がこちら。
重さ | サイズ | 価格 | |
---|---|---|---|
尾上製作所 | 9kg | W:100cm H:100cm D:27cm |
¥7,000 |
コールマン | 6kg | W:100cm H:100cm D:27cm |
¥12,000 |
バンドック | 7.3kg | W:100cm H:100cm D:34.5cm |
¥6,000 |
バンドックは価格が一番安いのがメリットです。
コールマンはステンレス製で軽いという点と、しっかり安定した構造が魅力です。
僕の場合は軽さよりも色は黒であることが割と重要だったのでコールマンはなし。
バンドックはいろいろなアウトドア用品を安く提供するキャプテンスタッグ的ブランドですが、安さが売りなだけに品質が不安定です。
あと、見た目がなんか野暮ったいものが多いです。
この焚火テーブルも、尾上製作所とそっくりなようで、パンチングの感じとか足の形とか微妙になんかダサいです。主観ですが。
安さが売りのわりには尾上製作所のマルチファイアテーブルと1000円しか変わらないので、それならきちんとした制作ポリシーを持ったところのアイテムを選びたいということで尾上製作所を選びました。
第一印象はとにかく重い
ネットで注文して届いたものを持ち上げて最初に感じたのが、とにかく重いこと。
10kgあります。
幅が1メートルあるので、天秤の法則で、実際の重さ以上に重く感じます。
収納袋の取っ手が無駄に長く、持ち上げたときに両端がブラブラして、それも重さを感じる一因になってます。
両方の取っ手を握ったときに片手に収まる程度の長さがあれば十分なのになぜこんなに長くしたのか…。
トートバッグのように肩掛けするためかとも思いましたが、寝かせた状態の向きに取っ手がついているので、肩がけするのにはかなり無理があります。縦にした状態に取っ手がついていれば肩がけも楽なんですが、手で持つにしても肩がけするにしても使いにくい収納袋です。
ただ、開閉は天板側が大きく開くので、出し入れは非常にしやすいです。
この手の収納袋は大抵、側面が開くだけなので、この違いは大きいです。
また、生地もアウトドアグッズにありがちなペラッペラのナイロンではなく、かなりタフなキャンバス生地なので、鉄の塊みたいなこのテーブルを雑に出し入れしても破れることはまずありません。
デザインは文句なし
収納袋から出して実際に設置してみての印象は「かっこいい」。
ローテーブルのようなシンプルなアイテムにデザイン性の幅などなさそうに思えますが、他社のローテーブルは何かしら1つ惜しいのです。
変なフチがついてたり、無駄に色を使ってたり…。
まずコールマンはステンレスでシルバーというのが自分的にNGです。性能の問題ではなく、ただの好みなんですが…。
バンドックは黒でいい感じなんですが、どことなく安っぽいです…まぁ実際安いんですが…。
尾上製作所はただの黒い鉄ではなく、丁寧な塗装で仕上げられています。
梨地のような少しざらつきのある仕上げになっていて、高級感があります。
ざらつきといっても布がひっかかったりするほどではないので、布巾などで拭くのにも支障はありません。
連結機構はシンプルだけどこれでいいのかも
テーブル同士は連結できます。囲炉裏のように囲むようにつなぐこともできれば、平行に並べて大きな1つのテーブルとして使う形でもつなげられます。
ナットのような凸部を丸穴に差し込み、スライドさせることでロックします。
それほど強いロックではないので、テーブルを移動させるために持ち上げたりするだけで外れます。
ちょっとチャチだな…とも思ったのですが、しばらく使ってみると逆にこっちのほうがいいかもしれないと思うようになりました。
アウトドアでは地面がデコボコしているのが普通で、あまりガッチリ連結させてしまうと足の方が浮くことになります。
結局足がガタガタなるよりは各部分の「遊び」で吸収したほうが実用的な面でいいような気がします。
足のロック機構が全然ダメ
尾上製作所マルチファイアテーブルの一番ダメな点が足のロック機構です。
まず、ロックがカンタンに外れないようにするためか、トルクがかかっていて動かすのに結構な力が必要です。
また、つまみのような力をかける部分が設けられていないので、そもそも力がかけにくいです。
そして、きっちりロックをかけても遊びがありすぎてあまりロック機構としての意味をなしてないです。
なぜこんな構造にしたのか理解に苦しみます。
耐荷重は低い
別に問題点でもないんですが、耐荷重は非常に低いです。
20kgしかないので、子供でも上に座ったりすれば壊れる可能性があります。
足の構造を見れば、分かるといえば分かるんですが、本体が非常に重いので、重い→頑丈→耐荷重どんと来い、みたいに連想することもあり得るかなと思いましてね、一応。
パンチング加工はデザインだけじゃない
尾上製作所マルチファイアテーブルの一番の特徴は天板のパンチング加工です。
これが「無骨でかっこいい」デザインのキモとなってます。
が、見た目だけではありません。
ファイアテーブルということで、焚き火を囲む使い方をすることも多いと思いますが、長時間の焚き火になるとテーブルに徐々に熱が蓄積されていきます。
いつの間にか火傷レベルの熱を持ってしまっていることもあり得ますが、このパンチング加工が放熱効果を高め、そのリスクを減らすのです。
鉄なので熱伝導には注意
とは言っても、鉄の塊であることには違いなく、熱伝導率は高いです。
ダッチオーブンなどを置いても木のテーブルのように焦げたり、変形したりすることはありませんが、天板全体に熱が伝わることは想定しておいたほうが良いです。
また、熱で塗装が剥げる可能性も高く、塗装が剥げると銀色の素地が露出するので、見た目はあまり良いとは言えません。
コールマンと迷う
類似品との比較です。
まずはコールマンの「ファイアープレイステーブル」。
尾上製作所とそっくりなので迷うところです。
個人的には色は黒であることが必須だったので、シルバーという時点で候補から外しましたが、コールマンには大きなメリットがあります。
それは「軽さ」です。
焚き火テーブルは炎に耐えられるよう、鉄製が基本ですが、コールマンのファイアープレイステーブルはステンレス製で、重さはなんと6kgしかないんです。
尾上製作所の9kgに比べると軽さがハッキリ体感できるレベルです。
前にも言いましたが、キャンプ道具で最も重要なスペックは重さです。
圧倒的に軽いというのはそれだけで価値があります。
そして、コールマンのファイアープレイステーブルはデザインも尾上製作所に匹敵するクオリティです。
ちょっと足が野暮ったい感じもありますが…。
ただ、欠点は価格が高いこと。
高いと言っても12,000円で、コールマンが高いというよりはむしろ尾上製作所が安すぎるだけなんですけどね。
単体で見ればどちらも納得の価格なんですが、比べてしまうと重さが違うだけで2倍近く違う価格を出す気にはなかなかなれないんじゃないでしょうか。
バンドックと迷う
次はバンドックの焚き火テーブル。
まず、メリットは価格の安さ。
デザインが微妙に違う以外は寸法も重さも尾上製作所のマルチファイアテーブルとほぼ同じで価格が5000円と一気に安くなります。
が、
バンドックは当たり外れが多いのが最大の欠点です。
この焚火テーブルに限らず、バンドック製品全般に言えます。
当たりを引けばお買い得ですが、ハズレを引けば安物買いの銭失いになります。
以下、ハズレを引いてしまったユーザーの方々。
バンドックはキャプテンスタッグと並ぶ庶民の味方ですが、今回は品質が悪かったです。
4つ入ってるテーブルのうちの1つがガタガタして安定しないので交換依頼をしました。
改めて届いた商品を確認したら4つのうち3つがガタつく商品でしたが、1つだけの良品を、
まだ返品出荷していなかった先の不具合品と交換して何とかなりました。
鍋を乗せると、金具が歪み毎回ハンマーで叩いて直してます。
そんな重くない鍋で歪む作りとしてみると、安さで何を求めるかというのを自分でしっかりと把握すべきですね。
結合部分がかけるだけで、くっ付かないので、キャンプのような芝生だと凸凹になります。
とにかく不良品が多いです。
一回目は塗装不良。
二回目は脚の溶接不良。
三回目はAmazon検品後の発送にも関わらず継ぎ目変形&塗装不良が送られてきました。
もう、このメーカーの商品は購入する事はないでしょう。
傷と凹み、一つ脚が立たないものがあり返品しました。
個人的にはギャンブルするくらいなら3000円出して確実な安心を買いたいです。
まとめ
ということで3社比較して、尾上製作所のマルチファイアーテーブルに決定しました。
ただ繰り返し使ってるとやはり重さは気になるところです…。
4つに分かれてるので、必要な個数だけ持っていけばいい話なんですが、あると持って行ったほうがいいような気になるんですよね…。
そのうち木のテーブルに変えそうな気がしないでもない…w