登山の登りと下りは、登りのほうがキツそうに思えますが、下りには下りのキツさがあるんですよね。
何がキツイって足がキツイんですよ。
ヒザが笑うんですよ。
下りって体力的な負担がないから勢いで下ってしまいがちなんですよね。
そうするとどうしても一歩一歩が雑になります。
飛び降りるように足を踏みだすこともあります。
そのとき、それを支えるヒザにかかる負担って相当なものですよね。
全体重を足一本で、しかも勢いをつけたら2倍、3倍分の体重が一気にかかることになります。
下山にかかる時間って近場の山でも1時間ぐらいはかかるのが普通じゃないでしょうか。
1秒に1歩踏み出すと考えても3600回そんな負担をヒザにかけてるわけですよ。
そりゃヒザも笑いますよね。
って笑ってるだけで済むならいいんですが、こういう負担って寝てリセットされるものじゃないところが厄介です。
ずっと蓄積していくんですよね。
さらに、年齢を重ねるごとに関節は弱くなっていくので、ダブルパンチです。
手術しないと治らなくなったり、最悪登山ができなくなる可能性だってあります。
そんなことにならないためにも今からヒザにはムダな負担をかけないよう注意しておきたいところです。
登山でヒザを守るのに最も有効なアイテムは「トレッキングポール」です。
サポーターなどもありますが、物理的に体重を実際に支えるトレッキングポールが一番効果が高いと言えます。
足が一本増えるようなものですからね。
まぁ、トレッキングポールより先に足を着いてしまうなど、間違った使い方をしてしまうとその効果も期待できませんが…。
トレッキングポールは「レキ」というブランドが最もメジャーですが、まぁ高いです。2万から3万ぐらいします。
登山靴のメジャーブランド「キャラバン」が作ってるものなので、品質は保証付きなんですけどね…。
登山靴とかレインウェアなら安物とちゃんとしたものとの違いが直感的に理解できるんですが、トレッキングポールについてはぶっちゃけその価格に納得できるだけの理由が見つからなかったので、それを確認する意味で、一度最安なものを使ってみることにしました。
それがキャプテンスタッグのFEEL BOSCOというトレッキングポール。
このポールFEEL BOSCOって名前なのか。2年使い続けて今初めて知った(爆)
3段スライド式でアルミ製。
トレッキングポールとして一番定番の形式です。
価格は1本1500円と破格の安さです。
さぁこれがどう出るか。
結論
まず結論から言います。
全然使えますこれ。
ていうか実際登山初めてずっとこれ使ってます。もう2年です。
T型じゃないほうがいいかなとか思うことが時々ありますが、特に問題ないです。
ただ、完璧かというとそんなことはないです。
悪いところ
悪いところはとりあえず寿命が短いこと。
3段スライドの部分ですが、10回ぐらい使うと古民家の障子戸なみにスライドの滑りが悪くなります。
この2年で左右1回ずつ交換、つまり4本使ってます。
いま使ってる3本目と4本目もだいぶ怪しくなってきていて、スライドはただネジを緩めて引っ張るだけじゃ出てこなくなって、逆さまにしてグリップの部分を足で踏みつけて引っ張り出すことでなんとか出るレベルです。
それでも力で引っ張り出せるうちはまだいいんですが、交換するしかなくなったのはそれでも全く引っ張り出せなくなったからです。
たぶん時間の問題です。
ちなみに滑りが悪いからといってグリスを塗ったりするとロックが効かなくなって本気で危ないので注意してください。
あと、この価格でアンチショック機能がついていて、実際に使うとその効果はハッキリ分かるんですが、この機能が使ってる途中に急に効かなくなったり、効くようになったりと、どうも不安定なんです。
もともとアンチショック機能のオンオフが機能として盛り込まれてるみたいなんですが、それが意図せず切り替わっているようで、結構ストレスになります。
これならいっそ初めからないほうがいいです。
あとはさっき少し触れましたがT型グリップよりI型がやっぱりいいかなというのはあります。
T型収納するときに何かと引っかかったりして結構邪魔になることが多いんですよね。
大抵のトレッキングポールはI型と言いつつも上の部分がふくらんでいて、T型の本領発揮である下山時に上からの荷重を支える役割をこのふくらみで代用できるので、I型でもそこまで問題ないんじゃないかと思い始めてます。
4本使ってだいたい1本あたり1年の寿命かなーという感じです。
1年の使い捨てのために1500円使うことを良しとするかどうかは人それぞれだと思いますが、個人的にはこれでいいかなって思ってます。