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コールマン スチールベルト レビュー 伝説のクーラーボックスの実力と欠点

よし、今日はキャンプの定番アイテムとして知られるコールマンのスチールベルトクーラー、通称「スチベル」について詳しく見ていくぞ。1954年から60年以上も愛され続けているこの製品、果たして今でも買う価値があるのか、メリットとデメリットを徹底的に検証していこう。

スチベルって、キャンプ場でよく見かけるアメリカンレトロな感じのクーラーボックスですよね。確かにカッコいいですけど、今ならもっと性能の良いクーラーボックスがたくさんあると思うんですが…本当に今さら買う必要あるんですか?

そうだな、確かに最近は高性能なクーラーボックスが多く登場している。だが、スチベルには他にはない独自の魅力があるんだ。まずは基本的なスペックを見てみよう。

スチールベルトクーラーの基本スペック

・サイズ:約60×42×41(h)cm
・容量:約51L
・重量:約7.5kg
・材質:スチール、ステンレス、発泡ウレタン、ポリエチレン
・価格:27,000円〜33,000円程度(カラーにより異なる)

うわっ、思ったより大きいですね。重量も結構あるし。そして価格も…これ、高くないですか?

ああ、確かに一般的なクーラーボックスと比べると高価だな。だが、この価格帯のクーラーボックスとしては決して高すぎる訳ではないんだ。例えば同じくらいの容量のYETIのタンドラ45(約42L)は5万円以上する。それと比べれば、まだリーズナブルと言えるだろう。

へー、そう考えるとまだマシなんですね。でも、そもそもなんでこんなに人気なんですか?

スチールベルトクーラーの魅力

スチベルの人気には、いくつかの理由があるんだ。

1. デザイン性:何と言ってもレトロなアメリカンデザインが魅力だ。キャンプサイトでの存在感は抜群だぞ。

2. 大容量:51Lという容量は、家族4人で1〜2泊のキャンプなら十分すぎるほどだ。

3. 2Lペットボトルが立つ:高さがあるので、2Lペットボトルを立てて収納できる。これが意外と重要なポイントなんだ。

4. 耐久性:スチール製なので、多少乱暴に扱っても壊れにくい。

5. カラーバリエーション:シルバー以外にも、レッド、グリーン、ターコイズなど、様々なカラーが用意されているんだ。

なるほど。確かにデザインはカッコいいですよね。でも、クーラーボックスとして一番大事なのは保冷力だと思うんですが、その点はどうなんですか?

鋭いところに気づいたな。実は保冷力に関しては、スチベルは現代の高性能クーラーと比べるとやや見劣りするんだ。ただし、一般的なクーラーボックスよりは優秀で、適切に使えば2泊3日程度のキャンプなら十分対応できる。

えっ、意外と保冷力は高くないんですね。じゃあ、具体的にどのくらい冷えるんですか?

スチールベルトクーラーの保冷力を検証

実際に保冷力を検証した結果を見てみよう。夏場の外気温約30度の環境で、スチベルに4kgの氷と2Lのペットボトル4本(常温)を入れて蓋を閉めた場合の結果だ:

・12時間後:氷の残量約80%、庫内温度3〜4度
・24時間後:氷の残量約50%、庫内温度6〜7度
・48時間後:氷の残量約10%、庫内温度10〜12度

このデータを見ると、2日目の朝まではしっかり冷えていることがわかるだろう。

へー、意外と冷えるじゃないですか。でも48時間経つとかなり温度が上がってますね。これって他のクーラーボックスと比べてどうなんですか?

そうだな。比較のために、同じ条件でYETIのタンドラ45とイグルーのマリンウルトラの結果も見てみよう。

YETI タンドラ45:
・12時間後:氷の残量約90%、庫内温度1〜2度
・24時間後:氷の残量約75%、庫内温度2〜3度
・48時間後:氷の残量約40%、庫内温度4〜5度

イグルー マリンウルトラ:
・12時間後:氷の残量約85%、庫内温度2〜3度
・24時間後:氷の残量約60%、庫内温度4〜5度
・48時間後:氷の残量約20%、庫内温度7〜8度

このデータを見ると、スチベルの保冷力は現代の高性能クーラーには及ばないものの、一般的なクーラーボックスよりは優秀だということがわかるだろう。

なるほど。YETIはさすがに性能が高いですね。でも、イグルーとそこまで大差ないような…。それなのにスチベルの方が高いんですよね?

その通りだ。純粋に保冷性能だけを見れば、スチベルの価格は割高に感じるかもしれない。ただし、スチベルの価値はただの保冷力だけではないんだ。

え?じゃあ他にどんな価値があるんですか?

スチールベルトクーラーの隠れた価値

スチベルには、数字では表せない価値がいくつかあるんだ。

1. 耐久性:スチール製なので、プラスチック製のクーラーと比べて耐久性が高い。10年以上使い続けている人も珍しくないぞ。

2. 修理のしやすさ:パーツが壊れても、交換や修理が比較的簡単だ。コールマンの公式サイトでパーツを購入することもできる。

3. カスタマイズ性:DIY好きな人に人気で、様々なカスタマイズが可能だ。例えば、蓋にパッキンを追加したり、内部にアルミシートを貼ったりして保冷力をアップさせる人も多いんだ。

4. 愛着:使い込むほどに味が出て、キズや凹みも味になる。長く使うことで愛着が湧きやすいんだ。

5. コミュニティ:スチベル愛好家のコミュニティがあり、情報交換や交流ができる。

へー、そんな面白い特徴があったんですね。確かに長く使えるのはいいかも。でも、重いし大きいから持ち運びは大変そうですよね?

そうだな、重量が7.5kgあるので、女性や子供には少し重いかもしれない。また、車への積み下ろしも少し大変だ。ただし、この大きさと重さがあるからこそ、しっかりとした容量と保冷力が得られるとも言えるんだ。

なるほど。メリット・デメリットがはっきりしてきました。ところで、スチベルって色々なカラーがありますよね。カラーによって何か違いはあるんですか?

スチールベルトクーラーのカラーバリエーション

いい質問だ。スチベルには確かに様々なカラーバリエーションがある。主なカラーは以下の通りだ:

・シルバー(ステンレス)
・レッド
・グリーン
・マットブラック
・ターコイズ
・ストロベリー
・レモネード
・ヴィンテージブルー

カラーによって若干価格が異なるが、基本的な性能は同じだ。ただし、シルバー(ステンレス)モデルだけは他のカラーと素材が異なるんだ。

え、素材が違うんですか?どう違うんですか?

シルバーモデルは本体がステンレス製なのに対し、他のカラーモデルはスチール製の上に塗装が施されているんだ。ステンレス製の方が錆びにくいというメリットがあるが、その分若干重くなる。

へー、知らなかった。でも、スチール製だと錆びやすいんじゃないですか?

確かにスチールの方が錆びやすいが、しっかりと塗装が施されているので、通常の使用では問題ない。ただし、塗装に深い傷がついてしまうと、そこから錆びる可能性はある。その場合は早めに補修をすることをおすすめするぞ。

なるほど。ちなみに、カラーモデルの中でも、ターコイズとかストロベリーとか、パステルカラーのモデルがありますよね。あれって何か特別なんですか?

鋭い観察眼だな。実はそれらのパステルカラーモデルは、スチベルの60周年を記念して発売された特別モデルなんだ。2015年のターコイズ、2016年のストロベリー、2017年のレモネードと、毎年限定カラーが発売された。これらのモデルは通常のものと比べてややレトロな雰囲気があり、コレクターズアイテムとしての価値も高いんだ。

へー、そうなんですね。でも、せっかく高いお金出して買うなら、見た目よりも性能を重視した方がいいと思うんですが…。

その考えも間違いじゃない。確かに純粋に性能だけを求めるなら、YETIやペリカンなどの最新モデルの方が優れているだろう。ただ、キャンプギアを選ぶ際には、性能だけでなく、デザインや使い勝手、そして何より自分が使って楽しいと感じられるかどうかも重要な要素になるんだ。スチベルの魅力は、単なる道具としてだけでなく、キャンプの楽しさを演出してくれる”アイテム”としての価値もあるんだよ。

なるほど。でも、いくら見た目が良くても、基本的な機能で困ることがあったら意味ないですよね。スチベルって、何か使っていて困ることはないんですか?

スチールベルトクーラーの欠点と対策

鋭い指摘だな。確かにスチベルにも欠点はある。主な問題点と、ユーザーたちが編み出した対策を紹介しよう。

1. 蓋の密閉性が低い:
問題点:蓋にパッキンがないため、完全な密閉はできない。
対策:蓋の溝に100均で売っているパッキンテープを貼り付ける人が多いな。

2. ロックが緩い:
問題点:安全のため、蓋を強く引っ張るとロックが外れる設計になっている。
対策:ロック部分を金属製に交換する「金属ラッチ化」という改造が人気だ。

3. 保冷力の向上:
問題点:最新の高性能クーラーほどの保冷力はない。
対策:内部にアルミシートを貼ったり、サーモスなどのソフトクーラーを内部に入れて使う人も多いな。

4. 重量:
問題点:7.5kgとかなり重い。
対策:これは改善が難しいが、専用のキャスター(別売)を使用する人もいるぞ。

5. 内部の仕切りがない:
問題点:大容量なので、中で物が動いてしまう。
対策:100均の仕切りケースやトレーを使って整理する人が多いな。

へー、意外とみんな工夫してるんですね。でも、そこまでして使うなら最初から高性能なクーラー買った方が良くないですか?

その考えも一理あるな。確かに純粋に機能性だけを求めるなら、最新の高性能クーラーの方が便利かもしれない。だが、スチベルを愛用している人たちにとっては、これらの”改造”自体が楽しみの一つなんだ。自分好みにカスタマイズできる点が、スチベルの大きな魅力の一つと言えるだろうな。

なるほど…。でも、正直まだピンとこないです。具体的にどんな人がスチベルを選んでいるんですか?

スチールベルトクーラーを選ぶ人々

よし、じゃあスチベルを選ぶ典型的なユーザー像をいくつか挙げてみよう。

1. デザイン重視派:
キャンプサイトの雰囲気作りを大切にする人たちだ。スチベルのレトロなデザインが、サイト全体の雰囲気を引き立てるんだ。

2. 長期使用派:
10年、20年と長く使い続けたいと考える人たち。スチベルは耐久性が高く、パーツ交換も可能なので長期使用に向いているんだ。

3. DIY好き:
自分好みにカスタマイズするのが好きな人たち。スチベルは改造の幅が広く、DIY派には魅力的なアイテムなんだ。

4. コレクター:
限定カラーや年代物のスチベルを集めるのが趣味という人もいるぞ。

5. ノスタルジー派:
昔からキャンプをしている人や、アメリカンレトロな雰囲気が好きな人たちだ。

6. コミュニティ重視派:
スチベル愛好家同士のつながりを楽しみたい人たちもいるんだ。

へー、意外と色んなタイプの人がいるんですね。でも、やっぱり値段が気になります。3万円近くするんですよね?そんなに高いクーラーボックス、普通の人は買えないんじゃないですか?

確かに価格は高めだな。だが、長期的に見ればそれほど高くないと考える人も多いんだ。例えば、10年使うとして年間3000円程度。1回のキャンプにつき300円程度の出費と考えれば、そこまで高くないとも言えるだろう。

それに、中古市場も活発で、状態の良い中古品なら2万円前後で手に入ることもある。また、セール時に購入すれば新品でも2万5000円程度で買えることもあるぞ。

なるほど。そう考えると少しは現実的かもしれません。でも、実際に使う前に試せないのは不安です。レンタルとかできないんですか?

いい質問だ。実は最近、キャンプ用品のレンタルサービスが増えてきていて、スチベルもレンタルできるところがあるんだ。例えば、「YAMARENT」や「CAMPINGNET」といったサービスでは、1泊2日で3000円程度でレンタルできる。

実際に使ってみて、良さを体感してから購入を検討するのも良い方法だと思うぞ。

へー、そんなサービスがあるんですね!確かに実際に使ってみないとわからないことも多そうです。ところで、スチベル以外にも似たようなレトロデザインのクーラーボックスってあるんですか?

スチールベルトクーラーの競合製品

そうだな、最近はスチベルの人気に便乗して、似たようなデザインのクーラーボックスが増えてきているんだ。主な競合製品をいくつか紹介しよう。

1. イグルー ステンレスクーラー:
アメリカのクーラーブランド「イグルー」の製品だ。デザインはスチベルに似ているが、やや安価で入手できる。

2. スタンレー ヘリテージクーラー:
保温ボトルで有名なスタンレーのクーラーボックスだ。レトロなデザインで人気が高い。

3. ドマーニ レトロクーラーボックス:
台湾のブランドで、スチベルによく似たデザインだが、かなり安価だ。

4. キャプテンスタッグ ビックレトロクーラー:
日本のアウトドアブランド「キャプテンスタッグ」の製品。スチベルに比べるとかなり安価だが、保冷力は劣る。

へー、意外と選択肢あるんですね。でも、結局どれを選べばいいんでしょうか?

そうだな、結局のところ個人の好みや使用目的によって最適な選択は変わってくる。ただ、スチベルを選ぶ際のポイントをいくつか挙げてみよう。

1. 予算:新品で3万円前後、中古なら2万円前後が目安だ。

2. 使用頻度:年に数回しか使わないなら、もっと安価な製品でも十分かもしれない。

3. キャンプスタイル:車で運ぶなら重さは気にならないが、手で運ぶことが多いなら軽量モデルを選んだ方がいいだろう。

4. デザインへのこだわり:見た目を重視するなら、スチベルは良い選択肢だ。

5. 長期使用の意思:長く使い続けたいなら、パーツ交換可能なスチベルは魅力的だろう。

6. DIYへの興味:カスタマイズを楽しみたいなら、スチベルは最適だ。

結局のところ、これらの要素を総合的に考えて、自分にとってベストな選択をすることが大切だな。

なるほど。色々考えることがあるんですね。でも、スチベルの魅力がなんとなくわかってきました。ただ、やっぱり最後に気になるのは保冷力です。夏の暑い時期に、本当に食材を安全に保存できるんでしょうか?

スチールベルトクーラーの夏場の使用について

いい質問だ。確かに夏場の使用は特に注意が必要だな。スチベルは決して最高の保冷力を持つクーラーではないが、適切に使えば十分に食材を安全に保存できる。ポイントをいくつか挙げてみよう。

1. 予冷:使用前日からクーラー内に保冷剤を入れて冷やしておく。

2. 氷の使用:市販の氷や自家製の氷ブロックを多めに使う。

3. 食材の下準備:肉や魚はしっかり冷凍しておく。

4. 層を作る:底に氷、その上に食材、さらにその上に氷という具合に層を作る。

5. 開閉を最小限に:頻繁に開け閉めすると冷気が逃げる。

6. 日陰に置く:直射日光を避け、できるだけ涼しい場所に置く。

7. 地面から離す:専用スタンドを使うか、断熱マットを敷く。

これらの対策を組み合わせれば、真夏でも2泊3日程度なら十分に対応できるはずだ。

なるほど。色々と工夫が必要なんですね。でも、そこまでして使うのって面倒くさくないですか?

確かに、高性能なクーラーに比べると手間はかかるかもしれない。だが、これらの「工夫」を楽しみの一つと捉えるユーザーも多いんだ。キャンプの醍醐味の一つは、色々と工夫しながら自然の中で快適に過ごすことだからな。

それに、これらの工夫はスチベルに限らず、どんなクーラーを使う場合でも有効だ。むしろ、こういった基本的なテクニックを身につけることで、キャンプをより安全に、より楽しむことができるようになると思うぞ。

なるほど…。スチベルって、単なるクーラーボックス以上の奥深さがあるんですね。正直、最初は「高いだけで大したことない」って思ってましたけど、話を聞いているうちに少し興味が湧いてきました。

そう言ってもらえて嬉しいな。スチベルは確かに一般的なクーラーボックスとは一線を画す製品だ。単なる保冷容器としてだけでなく、キャンプの楽しさを広げてくれるアイテムと言えるだろう。

ただし、これはあくまで選択肢の一つに過ぎない。自分のキャンプスタイルや予算、好みに合わせて選ぶことが大切だ。スチベルに興味を持ったのなら、実際に店頭で見てみたり、レンタルして使ってみたりするのもいいだろう。

結局のところ、自分が使って楽しいと思えるギアこそが、自分にとっての最高のギアなんだ。

「ロマン」ってやつですね。スチベルのこと、よくわかりました!

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