僕が登山を始めたきっかけはほとんどゼロに等しくて、ある日、急に思い立って始めてそのまま今に至っている感じです。
最初始めようとしたとき、周りに登山経験者もいないし、仮にいたとしても世話になるのがなんか億劫な気もして、一人でどうにかしようといろいろ調べたのを覚えています。
標高はどれぐらいにするべきか、登山中の歩き方、水分の大事さ、持ち物、迷わないようにするために、もし迷ったらどうする、など…。
その一つに服装があります。
とりあえずジーンズはダメ。Tシャツはそれ自体はダメじゃないが、問題は素材だ。
ジーンズとセットで来た流れから察するに、そのTシャツはおそらくどこにでもある綿のTシャツだろう。
Tシャツに限らず、登山の衣類は基本的に綿素材は全般的に避けたほうがいいとされる。
綿は吸水性が抜群だが、速乾性が悪い。
つまり、よく汗を吸うが、そのあと乾かないためにずっと湿ったままになる。
これが体温を奪い、体力の消耗につながる。
ちなみに、ユ○クロは問題ない。最近はスポーツでの使用を想定して作られた商品が豊富で、クオリティも高く、ポイントを抑えれば登山に使えるアイテムも多い。
綿、コットンはNG
一番、意外と言うか盲点だったのがこれです。
とにかく汗をかくイメージと汚れるイメージが強かったので、実用性100%の汗をよく吸うTシャツがいいと思って疑いませんでしたが、わりとどんなマニュアル本でもまずこれが挙がってくるほど登山の服に綿はNGというのが常識レベルになっているようです。
汗をかくイメージは間違っていませんが、汗をかくからこそ綿はダメだということです。
考えてみればどのスポーツでもユニフォームに綿を使っているものってないですよね。
全部ポリエステルです。
ガンガン洗濯するから耐久性の問題なども考慮されているのもあるでしょうけど、速乾性に注意しないといけないんですね。
冬など寒さ対策ばかりに目が行きがちだが、実は寒さは登山を始めれば数分で体が温まり気にならなくなる。
それより休憩時など体が冷やされたときに注意しないといけない。
温度調節ができるように薄い服を重ね着して、こまめに脱ぎ着することが大事だ。
あと、一着に頼るとどうしてもしっかりしたものになり、かさばる原因にもなる。
かさばる服は脱ぎ着しにくい。
たとえば、薄手の上着なら一時的に脱ぐだけなら腰に巻いたりもできるが、ダウンでそれはできない。
脱ぐときはリュックに収めるしかないだろう。
リュックに入れたものを出すときは一度リュックを降ろさなければならない。
実際に体験してみると分かるが、この手間は想像以上に面倒だ。
ただ、薄い服でも脱ぎ着するのって自分の都合でみんなの足を止めることになって申し訳ないっていうか、なんとなく気まずいなぁ。
登山に慣れている人ならそれに対して不満に思ったりしない。
むしろ安心するだろう。
気遣いするつもりなのなら、自分の体力をより適切に配分できるようこまめな体温調節に注力するべきだ。
キツイ言い方になるが、その手間を不満に思うような人なら一緒に登山には行かないほうがいい。事故の元だ。
特に人と一緒に登山に行くと、周りに合わせようとしてペースを乱されやすい。
初心者だとなおさらだ。
足手まといにならないようにと無理をしがちなので注意しよう。
1つの目安としては鼻だけで自然に呼吸できるペースを意識することだ。
口でハアハア言わないと呼吸が追いつかないようなペースはすでに無理をしていると考えたほうがいい。
寒がりの僕でも登山中は冬でも半袖
僕はかなり寒がりで冬は一日中ダウンを着ていたり、24時間エアコンをつけっぱなしにしているほどですが、そんな僕でも1000メートル以下の登山であれば冬でも半袖、ハーフパンツです。
ただ、それにタイツは上下合わせたりはしますね。素肌はさすがに寒い。
初めて冬の登山に挑んだのが宝満山の初日の出だったんですが、そのとき冬の登山はそれこそ遭難に直結するイメージがあったので、かなりしっかり装備して臨んだんですよ。
タイツ、Tシャツ、フリース、ダウン、ニットキャップ、フェイスマスク。
で、結果はあるきはじめて10分ほどで暑くなり、結局登山中はずっと半袖、タイツだけでした。
ただ、山頂について日の出を待っていると一気に体が冷えて、そこでまたフル装備に戻ったんですけどね。
山の体温はそれぐらい状況で大きく変わるということを実感しました。
それでもまだ1000メートル以下で、登山では「低山」と言われる部類です。
高い山になればもっと最新の注意が必要でしょうね。
山頂は休憩で体が冷えるだけじゃなく、ひらけていて風通しがいいために気温自体が山の中よりかなり低いです。
二重で冷やされることになるため、冬は山頂についたら体が冷える前に着込む習慣をつけたほうがいいでしょうね。