日本の職人魂が叩き込まれた最強に頑丈なペグ「エリッゼステーク」

最強のペグを知ってるか？

いやいや、甘いな。まぁその必要性はあとで説明するとして、最強のペグはエリッゼステークという鍛造ペグだ。

鋳造（ちゅうぞう）じゃない、鍛造（たんぞう）だ。

鋳造は溶かした鉄を型に流し込み、成形する技術だが、鍛造とは叩いて成形する技術だ。

刀鍛冶などが代表的な例だな。

叩くことで、金属内にある隙間をつぶし、金属としてより強固になる。
とにかく強度が欲しい金属に使われる技術だ。

そうだ。逆にどうすれば折れるのか分からないレベルだ。

もちろんだ。
まず、打ち込む地面が硬いとき。
砂利の地面など、普通のペグでは歯が立たないことがある。

次にペグにかかる荷重が強いとき。
要するに引っ張る力が強いときだ。

それもあるが、風の強い日にわざわざキャンプするなど普通はあまりないだろう。
それより現実的に直面しやすいのは、タープ設営時だ。
タープは3メートルから５メートルクラスの1枚布を屋根状に張る。
これは風自体が強くなくても非常に強い力がかかる。

そういうことだ。
強い力に耐えるには強く打ち込む必要がある。
普通のジュラルミンペグなんかでは打ち込む強さに負けて折れてしまうんだ。

そして、硬いだけじゃなく、抜けにくくする形になっていることがポイントだ。
「エリッゼ」とは「楕円」という意味だ。
通常鉄のペグは、真円の円柱であることが多いが、エリッゼステークは楕円になっている。

地面に刺さった状態をイメージしてみろ。
いくら深く刺しても、真円だとくるくる回ってしまうだろ。
それじゃ結局抜けやすくなる。

抜けにくいだけじゃなく、抜きやすさも兼ね備えてる。

つまり抜けてほしくないときは抜けず、抜きたいときには簡単に抜けるということだ。

この楕円の形状、風で引っ張られる程度では回転しないが、抜くときにはペグの形状が握りやすく楽に強い回転の力をかけられるように設計されている。
回転させれば途端にユルユルになるから、簡単に抜けるというわけだ。

そして信頼のメイドインジャパン。
例えば、ロープを通す穴の部分は、ただ穴を開けただけだとエッジが立ってるので、ロープが摩擦で切れてしまう。
エリッゼステークはこのバリをきちんとならしてある。

手で回転させられないときは、この引っ掛かりにもう一本のペグを十字にかませればいい。
テコの原理で非常に楽に回転させることができるはずだ。

鉄は鉄なのでジュラルミンペグよりは頑丈だが、価格を考えると本当に鍛造しているかどうか正直怪しい。
また、これは支柱が真円だからエリッゼステークならではのメリットはないな。

さらにこのペグ、穴にペグが通らないから、抜きやすさという点でもエリッゼステークほどの柔軟性はない。

エリッゼステークのもう一つの特徴として色が豊富に用意されてることだ？

ただカジュアルなだけじゃないぞ。
カラフルな色は目立ちやすい。
他のキャンパーが足をひっかけないよう注意喚起になったり、撤収時に回収し忘れを防ぐ効果があるんだ。

1本で80gくらいあるからな…ジュラルミンなら10グラム程度だから8本分の重さがある。

あとは冒頭でも言ったが、価格が高いことも買うのに勇気がいるところだ。
しかし、買って損したという話は聞いたことがない。
それに見合う品質はあるから、キャンプをするならハッキリおすすめ買っておいて良いと言える商品だ。