地味だけどだんだん好きになるミレーの定番ザック「サースフェー」

ミレーってブランドありますよね。
あるな。
わりと歴史ありますよね。
あるな。
なのにあんま山で見ないなあって思って。
ああ、それはあるかもな。歴史あるブランドだけに、ユーザーはベテラン勢が多い。使ってる人は普通にいるが、若者の比率が少ない傾向はある。
あ、そういうことなんですか?
機能もトレンドを意識してるというよりは地味ながらも大事なところを抑えるイメージがある。
だからあまり目立たない?
一見地味でも本当に必要な機能は多い。そういう意味ではミレーは非常に良いものを作っている。そしてミレーの中で最も人気の定番モデルが「サースフェー」だ。

コーデュラでとにかく頑丈な生地

まずサースフェーの一番特徴的なところは生地だ。
すごく硬いですね…。
ミレーはとにかくザックを破らせないことに重きを置く。
そもそもザックが破れることなんてありますかね…。
あるぞ。岩肌がゴツゴツしたような高山だったり気が生い茂った山道など引っ掛ければ簡単に破れる。
なるほど…でもこれだけしっかりしてたら意図的に破ろうとしても破れなさそうですね。
そう。この生地はナイロンの7倍の強さを持つと言われるコーデュラを使っている。繊維の太さを表す「デニール」という単位を聞いたことはないか?
ストッキングなんかでよく聞きますね。20デニールだと繊維が細くて地肌が透けてるけど、60デニールぐらいになるとほぼ真っ黒みたいな感じです。
そうだな。たとえばここに生地を切り裂いたサンプルがある。これをさらに引き裂いてみろ。
え?いや、さすがにそれは簡単に…あれっ!?裂けない!?!?
それくらい裂けやすい状態から意図的に裂こうとしても裂けない、それがコーデュラナイロンだ。さらにコーデュラナイロンのいいところは裂け方がきれいなことだ。
キレイ? 裂け方にキレイとか汚いとかあるんですか?
単純に強度を上げただけの生地というのはは一気に裂けるようなことはないが、その分、いざ裂けたときには裂けにくさが災いして裂け目がいろんな方向に分散し、ボロボロになりやすいんだ。
あー・・・なんかわかるような気がする。
裂け方がきれいだと応急処置がしやすいというメリットがある。まっすぐ一本に裂ければテープ1枚貼ればいいからな。
そんなこと考えたことなかった・・・。すごいマニアックなところを突き詰めてますね・・・。
でもいざ直面したら凄く助かる機能だ。ミレーはそういうところが強い。

タテに長い

なんかこのザック長くないですか?
それもミレーの特徴の1つだ。
通常ザックは容量が増えると幅を増やす傾向がある。
左右に増やしたり、後ろ方向に増やしたり。
そうですね。
ミレーはそれを体感的な重さが増えるから悪だと考える。
同じ重さでも体から離れるほど体感的な重さは大きくなりますね。
だから、タテに伸ばすんだ。
上に重なる分には重さを感じにくいからな。
なるほど、それでこんなに細長いデザインなんですね。

速乾性のウエストパッド

ザックの最重要パーツと言っても過言じゃないウエストのパッド。
あー、読めました。
あれでしょ?
「他に類を見ない圧倒的な厚みで安心感が違う」とかそういうやつでしょ?
死ね。
即死!?
答えハズしただけで?
すまんすまん、あまりに短絡的だったもんでな・・・。
じゃあ正解は何なんですか?
パッドが速乾性に優れるということだ。
・・・え。それ必要?
必要だ。
このパッドが体と接する面積は大きい。
また、構造上常に接している必要がある。
一度濡れると乾きにくく、泊まりの登山では翌日も濡れたまま、なんてケースがザラだ。
この不快感は地味に大きい。
確かに濡れた服は着替えられるけどパッドは交換するわけにいかないですね・・・。
これも地味だけどよく考えるとありがたい機能だなぁ。

レインカバーがしっかり固定

そしてこのサースフェーにはレインカバーが付属している。
そんなの今や当たり前ですよ。
付いていること自体はな。
ミレーはその一歩先を行く。
どんな?
それはザックへの固定方法だ。
通常レインカバーは、ザックを後ろから包み込み、ゴムの力頼みでひっかけた形になることが多い。
そうですね。
ミレーはそれに加えて、レインカバー中央にストラップを設けた。
このストラップをザック本体にぐるりと回して固定するんだ。
あ、それはすごい。
絶対に飛んでいったり落としたりしない安心感がありますね。

最後に

いろんなザックがあり、特徴を文章で表現すると、どうしても見劣りするミレーのザックですが、実際に使ってみると、細かいところへの配慮が行き届いていて、使えば使うほどに愛着がわいてくるスルメのようなザックです。
老舗ブランドの名前は伊達じゃないですよ。

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