焚き火のマナー「スパッタシート」のススメ

登山でもキャンプでもアウトドアのメインイベントは焚き火以外に考えられません!

そういうこと言うと、多くの人(特に女性)から「え?焚き火して何するの?」と言われますが・・・

いやいやいやいや!

何かをするための焚き火じゃありませんから!

焚き火は手段じゃなくて目的ですから!

ということで焚き火は楽しいものですが、焚き火を楽しむ上で守りたいマナーというものがあります。

焚き火のマナー

自然と戯れるためには自然へのダメージは最小限にしたいです。

踏み込む以上、ゼロにはなりませんが、だからと言って開き直るのは乱暴すぎます。

焚き火のマナーで最重要項目、それは「地面へのダメージ軽減」です。

焚き火で地面を焼くと、焚き火台を使うのはもちろんですが、それだけでは足りません。

焚き火台に手を近づけると熱いように、離れていても長時間熱されれば植物は死滅します。

また、火の粉が飛び散ったり、燃えて崩れた薪が転がり落ちないとも限りません。

そこで焚き火台の下に断熱する何かを敷きたいところ。

選択肢はいくつかありますが、結論から言うと1500度まで耐える布、「スパッタシート(カーボンフェルト)」が最強です。

なぜ、これがいいのか、他の選択肢がなぜダメなのか、具体例を元に検証していきましょう。

焚き火地面ダメージ対策その1「丸太」

僕が焚き火を始めたばかりの頃、地面へのダメージ対策として丸太を敷き詰めていました。

↓こんなふうに。

最初の頃は、焚き火のマナーという考え方に違和感があったんですよね。

化学物質とか撒き散らしてるわけじゃあるまいし、燃やすだけのことにそんなに気を使う必要あるの?と。

もともと焚き火なんかそこらじゅうで適当にやってたじゃないですか。

「直火」なんて言葉自体なかったような気がします(焚き火においては)。

だってそれが当たり前だったから。

今でも焚き火をイラストで書いてと言ったら100人中100人が直火の焚き火を描くと思います。

微生物が死滅するなんて言いますが、一歩踏み出す度に数えきれないくらいの微生物を踏み殺してるのに、そんなこと言ってたら焚き火どころか何もできないだろって。

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まぁ今では屁理屈こねて抗うことに疲れたので、長いものに巻かれる感じで、いわゆるマナーというものに従ってますが、かつてはそういう考えもあって、わざわざマナー用の専用品を用意することを意図的に避けてきました。

なので、焚き火をしたいときにそのへんで拾ってきた丸太を申し訳程度に下に敷いていたのです。

結果、何もしないよりはいいですが、所詮木なので限界は早いです。

体感的には1時間が限度。

それ以上焚き火を続けると直接火が当たってなくても蓄積された熱で燃え出します。

また、これは丸太なので、1時間ぐらいは耐えますが、薪のように燃えやすい形にされたものであればもっと短くなります。

というかむしろ地面を燃やすのを手伝うようなものなので、これは論外です。

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焚き火地面ダメージ対策その2「ステンレス板」

次に考えたのが、厚さ数ミリのステンレス板。

ホームセンターで1000円ぐらいで買えます。

出先で毎回、丸太探すのもかえってしんどいなというのがあり、準備することにしました。

それでも荷物としては最小限にとどめたいので、スペースを取らない1枚板なら何かの隙間にいれられるだろうと。

ホームセンターレベルで手に入る金属板はアルミ、銅、ステンレスですが、この中で一番、熱伝導率が低い(=地面のダメージが少ない)のがステンレスです。

ただ、実際に使ってみると、確かに薄いのですが、折りたたむことはできず、袋に入れても敗れるので、持ち運びは手で掴むしかなく、取り回しが意外と面倒なことに気付きました。

ふとした瞬間にエッジで切ったりしそうな恐さもあります。

あと、繰り返し使ってるうちに熱で変形してくるので、そうなると収納性が落ちます。

ということで、これもイマイチ。

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焚き火地面ダメージ対策その3「スノーピークのベースプレート」

ついにメーカー公式の専用品までやってきました。

メーカーはアウトドア好きなら誰でも知ってるスノーピーク、品質は保証付きです。

こんな感じで焚き火台の下に敷きます。

ただ、ここまで来ると最初の「焚き火ごときでそんな神経質になる必要本当にあるの?」的な理論がぶつかってモヤモヤします。

価格も3000円ぐらいします。

そして鉄なので重いです。

さっき挙げたステンレス板と同じで折り曲げることもできないし、鉄なので錆びるし、重いし、熱は伝わりやすいし、いろいろ手のかかる要素が加わってきます。

たぶんこのまま使っても、鉄自体が熱を持つので地面へのダメージはあまり変わらないような気がします。

使うなら別売りで専用のスタンドがあるので、これもセットで使う必要がありそうです。

ちなみにこのスタンドも3000円ぐらいします。

プレートとセットで6000円・・・買いますか?(笑)

ということで、ここまで来ると自分の中では「意識高すぎ」の範囲に入ってきます。

帯に短しタスキに長し・・・携帯性、難燃性、どれもいい感じに収まるものはないのか!

焚き火地面ダメージ対策その4「スパッタシート」

ということで冒頭の結論に至るわけです。

折り畳める便利さ

まず、スパッタシートは「布」です。
なので、金属板と違って自由に折りたたむことができます。

実際に使ってみるとこの便利さは何にも代えがたい特性になることでしょう。

まず、この時点で金属板にない優位性を持っています。

1500度に耐える難燃性

焚き火シートに何より求められる「難燃性」。

スパッタシートは1500度の温度に耐えられるとされています。

って言われても、ケタ外れすぎて凄さがよく分かりませんよね…。

ドラゴンボールもフリーザあたりから戦闘力がインフレしすぎて意味分からなくなりましたからね。

焚き火の温度は大体1300度と言われています。

つまり1500度まで耐えられれば燃えないということですね。

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ただ、ここで注意しておきたいのが、耐火温度には「瞬間耐火温度」と「連続耐火温度」の2種類あるということです。

意味は文字から想像できると思いますが、同じ温度でも続けて熱されるのと一瞬とでは違いが出てきます。

例えば、瞬間耐火温度が1400度で、連続耐火温度が1000度のスパッタシートがあるとすれば、一瞬の火の粉や薪がこぼれたぐらいなら耐えられますが、それをそのまま放置してると燃えてしまいます。

スパッタシートは様々なメーカーから出されていますが、意外にこの表記が雑で、両方きちんと書いてあることの方が少なく、大抵は単に「耐火温度」と書かれていたり、ヘタすると耐火温度自体書かれていません。

単に耐火温度としか書かれていない温度は「瞬間耐火温度」と見た方がいいです。

連続耐火温度より瞬間耐火温度の方が高いので、売る側としてはより良い数値を表記すると考えるのが自然です。

耐火温度より重要な「断熱性」

と、ここまでの説明を聞くと「じゃあ、連続耐火温度が高いものを選べばいいんだな」となりますが、早まらないでください。

連続耐火温度が高いものは「シリカファイバー」を織り込んだこちらのスパッタシート。

瞬間耐火温度1600度、連続耐火温度1000度の耐熱性を持ちます。

1000度なので、1300度の焚き火をずっと直接当てられると燃えることになりますが、気付かずに放置でもしない限りそう簡単には燃えないでしょう。

というか連続耐火温度は数200~300度ぐらいが普通なので、1000度というのは数あるスパッタシートの中でもズバ抜けて高い耐火温度です。

・・・なんですが、おすすめしたいのは↑こちらではなくこちら↓。

「F-700」という型番のカーボンフェルトです。

※「カーボンフェルト」だけではいろんなメーカーのカーボンフェルトが引っかり、品質がかなりピンキリになるので、型番が重要です。

こちらは瞬間耐火温度1300度、連続耐火温度250度。

250度!?全然ダメじゃん!

と思いたくなりますが、重要なのはそこじゃないんです。

F-700をおすすめする根拠は圧倒的な「断熱性」。

熱伝導率が低い=地面に熱が伝わりにくいんですね。

思い出してください。

何のために焚き火シートを使うんですか?

焚き火シートを燃やさないためですか?

違いますよね?

地面を守るためですよね?

先に挙げたシリカファイバーシートは耐熱温度はズバ抜けているんですが、実は断熱性はそれほど優れていません。

つまり焚き火シートは燃えないけど地面に熱は伝わってしまう、ということです。

いくら焚き火シートが耐えても、地面がダメージを受けては本末転倒です。

だからカーボンフェルトF-700がおすすめなのです。

付いた炎を放置していると燃えてしまいますが、瞬間耐熱温度は1300度あるので、すぐに払えば問題ありません。

燃えたら諦めてください。

少々燃えたからといって、すぐに使い物にならなくなるわけでもありません。

同じところにピンポイントで炎が落ちる確率はそう高くないはずです。

ちなみにこのF-700、姉妹品でF-350という商品がありますが、これは厚みの違いになります。

F-700が5ミリ、F-350は2.8ミリです。

もちろん厚い方が耐久性は高いです。

価格も比例して、1メートル四方でF-700は4500円、F-350は2500円ほどと2倍ほどの開きがあります。

どうせ燃えるからF-350にするか、少しでも長持ちさせたいからF-700にするかはお好みで選んでください。

以上、焚き火シートのご紹介でした。

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