シエラカップは意識高い系アイテムだと思っていた時期が僕にもありました。
クッカーのフタでいいじゃん。
兼用できるものは兼用させるのがアウトドアの基本じゃん。
と思っていたんですが、キャンプでちょっとしたものを少しずつ取り分けてるとクッカーのフタだけじゃ器が足りなくなってきたので、食器代わりに買ったのがスノーピークのシエラカップ。
本当にただの食器代わりに買ったので、何の期待もなく使い始めたわけですが、これがめちゃくちゃ便利!
クッカーのフタにはない魅力が詰まっていたんです!
ハンドルの形が絶妙
まず、なんと言ってもこのハンドルの形ですよ。
末端が曲がってますよね。
何の意味があるのか深く考えもしませんでしたが、持った瞬間「!!!」となりました。
そうなんです。
持つと自然に人差し指と中指で挟む形になり、末端の湾曲部分は中指の背にフィットするんです。
形状の問題でカップ内に物を入れると、この中指部分に一番重さがかかります。
でもその重さをしっかり受け止められる余裕が感じられるんです。
クッカーのフタは基本的に一直線なので、手で掴むような持ち方になります。
これだと、重さに耐えるのに意識して結構しっかり持たないといけません。
また、スープを飲むときなど顔の前に持ち上げるわけですが、上から掴む持ち方だと関節の構造上、顔の高さまで持ち上げると微妙に腕がキツイです。
シエラカップの持ち方だとマグカップの持ち方に近いので、自然に持ち上げられます。
何も考えなくても自然に理にかなった持ち方ができるこのハンドルの形はまさに人間工学レベル。
持った瞬間に「なんでもっと早く使わなかったんだ」と思いました。
引っ掛けられる
そしてこのハンドルの形、フックなどにひっかけることができるんですね。
クッカーのまっすぐハンドルではこれができません。
キャンプのラックでも登山のザックでも、基本的にこの手のアイテムはぶら下げる形で保管することになります。
引っ掛けられるかどうかというのは使い勝手に大きく影響する部分です。
重ねられる
今回シエラカップを2つ買ったんですが、重ねたときに2つ目のカルチャーショックを受けました。
隙間なくきっちり重ねられるんですよね。
重ねた状態の必要スペースは1個のときとほとんど変わりません。
クッカーではこうはいきません。
シエラカップの形はいろいろ計算されて行き着いた形なんだなと今さら感動させられたわけです。
内側に目盛り刻み
スノーピークのシエラカップは内側に目盛りが刻んであります。
刻みは100mlと200ml。
計量に最も使う量です。
オンスとかCCで刻んであるものもありますが、個人的にはミリリットルが一番汎用性が高いと思います。
そして、内側に刻んであるのがすばらしい。
普通に考えると目盛りは外側にあるイメージですが、計るときは中に入れて計るわけで、そのまま覗き込めたほうが合理的なのは間違いありません。
特にシエラカップは口が広がっているので外側だと持ち上げて下から覗き込むような形になり、使いにくいです。
質感がなめらか
材質はステンレスで、反射するような鏡面ではありませんが、きめ細かいなめらかな表面です。
メーカーによってはザラザラした素焼きのような質感のものもありますが、これは非常に手入れが面倒です。
特にススやコゲがついたとき。
アウトドアで使う以上、火にかけることも多く、ススやコゲが付くことは多々あります。
表面がザラついていると目地に入り込んでしまっていくら洗っても落ちません。
1000円でスノーピークブランドをGET
スノーピークといえばアウトドア界において、なぜか高級ブランドの位置づけにあります。
実際言うほど高額でもないんですが、他メーカーの同等品の2倍ぐらいの価格になってるアイテムが時々あるので、高級品のイメージが定着しているようです。
あとブランドロゴがアウトドアブランドの中でも上品な感じなのでそれもセレブイメージに貢献している気がします。
そういうわけでスノーピークを持ってると「あいつちょっとハイソサエティ(死語)だな」と一目置かれます。
ブランドにはお金の投資がつきものですが、スノーピークのアイテムは全部が全部高額というわけではありません。
このシエラカップがその代表で、価格は1000円です。
他メーカーと比べてもむしろ安いくらいです。
ちなみに、クッカーも2000円くらいであります。
これがシエラカップと出会う前にずっと使ってきたクッカーです。
レギュラーサイズのガス缶がぴったり収まる無駄のない作りになっています。
ブランドだけでなく作りもいいです。
ただ、持ち手の持ちやすさはシエラカップと雲泥の差があります。
テントやタープなど大掛かりなものは手が出せなくてもこのあたりなら普通に手に入ります。
使用頻度も高いのでスノーピーク使用者感は充分演出できます。
ということで、シエラカップには実用性とブランド性を一挙両得できるスノーピークをどうぞ。