久住山 標高1786m

2日目はとにかく生還することだけが目標に(汗

活動標高差
0m
活動距離
6130m
活動時間
2:55

えー…おはようございます…。
坊がつるテント泊からの夜中土砂降りでほとんど寝れなかった僕です…。

って言っても3時間ぐらいは寝てたんですね…あんな嵐の中で寝れるとは我ながら見上げた無神経さです。

それにしてもこのテントよく耐えたなあ。

あれだけ長時間降られてもまだちゃんと撥水してるし。

6時。明るくなってきてようやく雨がやみました。

周りの山は全部厚い雲で覆われています。

あの雲の中に突っ込むのかと思うと早く下山したいけどここから動きたくもないような変なジレンマが。

でもここまで来たんだから一応久住山と中岳だけでも行っておかないと何しに来たのか・・・。

どのルートを行こうか…。安全なルートは雨ヶ池だけど、こっちだと山が何もないな。

久住山、中岳行ってまた坊がつるに戻ってくる?
いや、今の状況でそれはちょっと計画に無理がある。
また雨が土砂降りになる可能性もあるし。

しかし雨ヶ池に行くと長者原に着くことになって、牧ノ戸までかなり長い距離、車道をあるき続けることになる…。

うーんどうしたものか…。

と、そこへ近くにテントを張っていたワンゲル部みたいなグループの会話が聞こえてきました。

今日の登山計画を相談しているようです。

そこへ耳に突き刺さった痛烈な一言。

「エスケープしまーす(宣言)」

あかん。

これは

やばい。

あの経験者的な人がエスケープの判断したってことは今の状況、わりと真面目にヤバイと考えたほうが良さそうだ。

未経験が一人で「せっかくここまで来たんだから」なんて変な義務感で登山していい状況じゃないぞこれ。

もう登山を楽しむ旅行気分というよりはサバイバル気分のほうが強かったですね。

ていうか今の状況で山頂行っても本当にただ行くだけで終わりそうです。
昨日の久住山みたいな。

とにかく、無事に下山することだけを考えることにします。

ということで、ルートどうしようかな。

(1)昨日と同じルートで戻る
(2)スガモリ越から車道に出る
(3)雨ヶ池から長者原に出る

(1)は一度通った道という安心感。所要時間はそれなり。ただ、本当に今日新しい経験はゼロになる。
(2)は最短時間、最短距離で山から抜けることができる。ただ、車道を結構歩くので面白みは少ない。高低差は結構ある上に、地図に「濃霧注意」の表記。
(3)は高低差がほとんどないから霧の心配が少ない。王道ルートで安全とされているし、一度は通っておきたいルート。ただ、長者原から牧の戸峠を歩くのはかなりしんどい。

とまぁこんな葛藤があるわけです。
今一番怖いのは霧で迷わないかということ。それを考えると「1」や「2」は途中の標高が高いのでリスクが高いです。
しかし「3」はあまりに遠すぎるんだよなー。でも途中で引き返す時間を考えたら急がば回れなのかなー。

考えた結果「2」のスガモリ越ルートに決めました。
昨日の北千里の途中にあったあの道を登っていくんだな。
目の前の九重連山は完全に雲の中に隠れてしまっている状況で、地図の「濃霧注意」の表記が気になって仕方ありませんが行ってみることにしました。

登っていくあいだにホワイトアウトとかにならないだろうな…。
昨日の北千里とか360度どこにでも進める感じだったけど、あんなところでホワイトアウトとかなったらリアルに遭難するよな…。

最悪ホワイトアウトになるにしても段階があると思うので、注意しながら進んで、マズイと思ったら坊がつるまで戻ってくる覚悟をしておきます。

さて、出発です。

大丈夫だよな…もしかしてこんなときに山に入るのはありえない行為とかじゃないよな…。
法華院温泉を通るときに密かに山に入っていこうとしていることをアピールしながら通り過ぎたりして。
ていうか大人しく聞けばよかった。なんとなく「いや、そもそもそんなこともわからないのになんで一人で来てるの」とか言われるような気がしたというか。いやまぁ何言っても理由になってないのはわかってます、ハイ。

30分ほどかけて北千里まで登ってきました。
坊がつるよりはガスってますが、方向を見失うほどではないです。
坊がつるから見たときは今いる位置は全く見えなかったように思いますが、こっちからはまだ坊がつるが見えます。

これなら行けるかな?

しかし、北千里の先の方を見るとやっぱり怖い。

ここからスガモリ越ということは今真っ白になってるところに突っ込むということだし。

スガモリ越ふもとまでやってきました。
これ、どこまで登るんだろう…。

あ、なんかちょっと霧が晴れてきた。

あれ?

三俣山登山口…。

避難小屋…。

ここがスガモリ越えの頂点?
意外とすぐだった…あーよかった。
もうちょっと地図でわかるようにならないとなー。

あとは下りか。一瞬雲の切れ間から車道が見えました。
ゴールまでの距離感が分かったのでだいぶ安心です。

一人登山者とすれ違いました。

ということは今日この道を通ってることはそんなありえないことじゃないと考えていいのかな。

よし、いろいろ少しずつ不安が解消されていってるぞ。

しかしこんな雨の中、登る気になるってすごいですね。

雨は降っていなかったんですが、霧の中を歩いてきたことで気付いたら結構濡れていたので、カッパを着ることにします。

さて、YAMAPの地図ではこのあたりから脇道へ抜けることになっているんですが…。

ここ…か?

山と高原地図には載っていないので本当に行っていいものか微妙に悩むところですが、一応道らしき道が伸びているように見えます。

あれ?行き止まり?

あ、この右側の細い道!?

うーむ、大丈夫かこれ…。

YAMAPの抜け道、結構ギリギリなところ攻めたりするしなー。

その後、溝のような細い道が20分ほど続きました。

コンクリだったので滑らないようにだいぶおそるおそる進む感じでした。

はしごだ。

ということは一応この道は1つのルートとして認められてるのかな?

登山届ポスト!

つ、ついた…。

エスケープ…成功〜〜

はぁ・・・・とりあえず遭難の心配はなくなった・・・。

さて、ここから牧の戸峠まで30分か。

歩くこと自体はいいけど、雨が土砂降りになってしまいました。

でも、車道に出てからでよかった。

この土砂降りが山の中でとなるとだいぶ怖いですよ。

ついたーーーー。

場違いな車が一台のみ。

昨日の満車具合がうそのようだ…。

車に乗ったときの安心感といったらもうね。

どんだけ雨が降ろうがなんともないってすごい。

はぁぁぁぁああああああ(ため息)

あー、無事に終わってよかった・・・。

昼食にしましょう。

さすがに今は山ごはんなんて気分じゃないです。

そうです。普通に観光客よろしくレストハウスです。

普段は避ける観光客の人混みがこんなに恋しく感じるとは…。

はぁ〜。

文明って。

いいな(何

阿蘇赤牛のビビンバ丼を注文しました!

う、うまい!

食事済んで落ち着いたので、由布院へ向かいましょう。

しかし、チェックイン16時までまだだいぶ時間あるな…。

ちょっと阿蘇まわりをドライブでもしようかな。

と思ってドライブしていたんですが、雨の中ドライブしても微妙だったので、やっぱり由布院へ向かおうことにしました。

が、方向を間違えて気付いたら竹田の方に出てしまいました。

カーナビがGPS捉えきれなくて使えなかったんですが、まさか真逆とはねハハハ。

結局、大回りのせいで由布院に到着したのは14時。

駅前を散歩しながら観光してたんですが、30分ぐらいで周りきってしまいました。

うーん、まだチェックインまで時間が…。

よし、明日登る予定の由布岳を見に行ってみよう。

ていうかこんな天気で明日登れるんかいな。

しかし今日は予定が変わりすぎてかなり時間もったいない感じになってしまったなー。

由布岳見えた!

す、すごい…なにこの山の存在感。

雨なのにキレイに見えるってすごい。

そのまま通り過ぎるつもりだったんですが、その存在感に引き寄せられてちょっと近くまで登ってみることにしました。

いいなーこの草原感。
晴れたら相当キレイだろうなー。
明日晴れたらいいなー。

16時になったので、由布院ユースホステルへチェックイン。

料金は前払い。受付で風呂や、部屋のルールの説明を受けます。
いいですねー、この合宿みたいな感じ。

4人の相部屋です。

タオル掛けがあるのが地味にナイス。
結構置き場にこまるんですよね。

別料金になりますが洗濯機もあります。

待ち時間はマンガでも読みながら。

このマンガは、部屋や食堂で読んでる人もいました。

実際にOKかどうかは聞きませんでしたが、たぶん大丈夫…かな?

とりあえず昨日から冷えっぱなしなので風呂をいただきましょう。

わ、すごい。

ユースホステルの風呂だから昭和の銭湯みたいな風呂かと思ったらめっちゃ雰囲気あります。

そういえばここは元々旅館だったって言ってたな。

ゆっくりできてすごく気持ちよかったです。

脱衣場もなんか微妙に雰囲気ありますよね。

日替わりで男湯と女湯が入れ替わるようなので、そのへんも雰囲気の演出に貢献してるのかもですね。

固定だったら男湯はもっと殺伐とした感じになってる気がする(笑)

廊下も旅館テイスト。

食堂。食堂でもあり、メインの共有スペースでもあります。

普通の旅館みたいに部屋で過ごしてもいいですが、せっかくユースホステルに来たんならやっぱりこういう共有スペースでいろんな旅人のいろんな土産話をBGMに過ごしたいですね。

安さだけで終わらせるのはもったいないです。

夕食の準備が始まりました。
この旅館のバイトさんへペアレント(ユースホステルの主人)が指示を出します。

外人さんなので英語で指示を出してて「おー、さすがグローバル」ってベタな感心をしてました。

夕食です。めっちゃおいしそー。

これも旅館の名残なんでしょうかね。
ユースホステルの食事ってもっと給食のようなシンプルなイメージなんですが、1つ1つ丁寧に調理されていますよ。
味もとてもおいしかったです。
あと、何気にごはんがやたらおいしかったです。
ペアレントの話によると奥さんの実家が作っているお米だそうで、手をかけて育てられてるらしいですよ。
大きな炊飯器にいっぱい炊いてあって、各自がよそっていく形式なんですが、最初見た時、「これ、余ったらどうするんだろう」と心配したんですが、一気にカラになって取り越し苦労でした。

ただ、ペアレントもそこまで一気になくなるとは思っていなかったようで、驚いた感じで予備のごはんを出してきていました。

いやーおいしかったです。

ご飯のあとはこのままここでくつろがせてもらいます。

ここは毎日ごはんのあとにゲームをやることになっていて、みんなで楽しみます。
いやーとってもいいですねー。
こんなにユースホステルらしいユースホステルは今珍しいですよ。
この文化守っていってもらいたいです。

温かい気分になり、いい感じに眠くなってきたので寝ることにします。

さあ、明日は由布岳登れるかなー。

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