バタフライランタンについて語ろうとしたら買うまでのいきさつだけで5000文字超えて読みにくくなってしまったので、いきさつだけ別記事に分けました。
さて、ここからようやく本題です。
バタフライランタン開封
ということで、バタフライランタン、Amazonで購入しました。
中国バッタモンってよく海外から発送されて一ヶ月くらい待たされることがありますが、2日で届きました。
逆に早すぎるくらいの勢いですが、早いに越したことはありませんからね。
早く試したくてソワソワしてたので、嬉しかったです。
手前のダンボールで包まれた板のようなやつはリフレクター(屋根)ですね。
これだけでも数千円しておかしくないのに、全部合わせて6000円。
さらにニップル、マントル、ニードル、パッキンなど消耗品も一通りスペアが付属するという充実ぶり。
申し訳なくなるレベルの良心価格ですね。
これでクレーム入れる人の神経を疑います。
そして地味に嬉しかったのがリフレクターの色が本体と同色のシルバーメッキ!
ネットでバタフライランタンについて書かれたいろんなブログとか見てると、青とか茶色とかいろんな色になってて、本体と同色ってパターンはなかったんですよね。
それだとなんかとってつけた感がすごくて、せっかく本体がペトロマックスデザインなのを台無しにしてしまうので、本体同色というのはすごく嬉しいです。
ネットでも青が多数派の印象だったので、たぶん青が基本カラーなんでしょう。
なんでわざわざ本体と変えたのか理解に苦しみますが…。
もしかして耐熱塗料なのかな?
それならシルバーってわけにはいかないでしょうね。
中国製で耐熱塗料なんてコストのかかることするとは考えにくいですが…。
耐熱塗料だとすれば塗り替えとか塗装剥離とかは素人レベルではムリなので、改めてこの色だったことにほっとしました。
さて、早速格闘を始めていきたいと思いますが、ランタンと別に揃えておくものがあります。
それは、
- 灯油
- 灯油タンク
- 燃料用アルコール
- ロングノズルのライター
です。
灯油は燃料なので言うまでもないかもですが、普段灯油を使わない僕は意識する必要があるんです。
あと灯油を入れるためのポリタンクも必要なので、あらかじめ用意しておきました。
キャンプサイトに置いておくので、赤とか青のポリタンクは雰囲気を壊してしまうので避けたいなと。
あと18リットルは単純にデカすぎる。
ランタンの灯油は1リットルで数時間持つので、一泊なら2リットルもあれば充分です。
本体に1リットル入れて、あと1リットルを携行缶に入れてもっていけばいいのかなと。
それなら1リットル入るボトルでいいことになり、選択肢が結構広がります。
ステンレス水筒とかでもいいです。高いから買いませんけど。
↓こういうボトルタイプとか携帯性がいいし、見た目も無骨でいいなと思ったんですが、キャンプ時は子供がいるので、間違って飲んだりしないかって気になってパスしました。
↓これとかは見た目が一番好きでしたけど、ちょっと高い…。
あと10リットルというのも少し大きすぎますね。
冬キャンプでストーブとかも一緒に持っていくならちょうどいいかもしれませんが。
↓ステンレス無垢の感じもソリッドでいいですねー。
ただ、なぜかこのソリッド系は軒並み8000円ぐらいして、同じデザインのアーミーグリーン色とかの2倍ぐらいするのでなんかちょっとイヤだなと。
ということで、いろいろ見た結果、定番のヒューナースドルフに落ち着きました。
ヒューナースドルフのタンクはおしゃれキャンパーな方々のアイテムでよく出てくるので、存在は知ってました。
が、ポリタンクに2000円かよってさっきのソリッドタンクと同じようなモヤモヤを持ってて、そこまで候補の筆頭ではありませんでした。
でもこうやっていろいろ探してみると、4000円とか8000円とかが普通で、2000円というのがかなり良心的な価格ということに気付かされたんですね。
もちろん赤と青の基本のポリタンクが一番安いんですが、前述のとおり、サイトの雰囲気を壊してしまうという点でNG。
見た目にこだわらないならこれが絶対安いし使いやすいし安心です。
ヒューナースドルフはカーキと黒のミリタリー感がかっこいい。
給油ホースが付いているのも実用性とデザイン性を兼ねていてとてもいいですね。
ジムニーのスペアタイヤ的な。
なくても実際困らないけど、あったほうが見た目かっこいいよね的な。
普通のポリタンクを自分で塗装することも考えましたが、調べてみるとポリタンクって塗料が定着しないんですね。
「ミッチャクロン」などのプライマーを挟めばつくんでしょうけど、そんなこんなしてるともうコスト3000円超えますからね。
どこかにぶつけたり引っ掻いたりしたら、いくら定着していても剥がれるだろうしそんなところに神経とがらせたくないです。
灯油の驚異的コスパ
タンクは用意できたので、次は灯油です。
ここに来てふと、「あれ、灯油って18リットル単位でしか買えないんじゃ?」とか不安になりましたが、セルフガソリンスタンドなら関係ないですよね。普段のガソリンもそうなのになんか変な思い込みをしてました。
いやーすごい、驚異的な安さです。
灯油ランタンは燃費がいいとずっと聞かされてきたし、灯油の価格もだいたい知ってましたが、ランタンの燃料代金としてリアルに支払って初めてその驚異的な安さを実感しました。
1リットル=キャンプ1泊分で100円以下って…余裕を持って2リットルでも142円って…。
ガス缶だと同じ熱量生み出すのに1000円近くしますよ。
ここまで安いと一晩中着けていても気にならないレベルになりますね。
着火用ライターの条件
着火用ライターも忘れてはいけません。
ライターなんてどこにでもあるもので自分もすでにいろいろ持ってますが、バタフライランタンにおいてはロングノズルのライターでないと役に立ちません。
チャッカマン的なやつですね。
ただし、チャッカマン「ミニ」は短くて届かないのでダメです。
ノーマルチャッカマンの方ならOK。
灯油ランタンは点灯前に灯油を気化させるプレヒートが必要です。
プレヒートはランタン内で燃料用アルコールを燃やすことで、灯油を吸い上げるバボライザーを温める作業です。
バボライザーが熱を持つことで吸い上げられた灯油が気化してランタンの灯りの元になるという理屈だそうで。
そのプレヒートをするときに直径1cmぐらいの穴からランタン内部にライターを差し込む形になるので、ロングノズルが必要になるんです。
バタフライランタンは一応バーナーを内蔵しているので、これが本来ライターの役目を果たすんですが、バーナーというより火炎放射器といったほうがいいレベルで、勢いが強すぎてマントルが壊れる可能性があるんですよね。
あと、燃料がアルコールではなく灯油になるので、ススがすごいです。
みるみるうちに内部が真っ黒になっていきます。
自分はあまり気にしませんが、ピカピカに保ちたい人はアルコールのプレヒートが安心安全です。
ということで、アルコールでプレヒートするためにライターを買ってきました。
ちなみに最近は通常の赤い炎が出るタイプの他にバーナータイプも百均でよく見るようになりました。
青い直線の炎が出るやつですね。
今回、通常の炎タイプを買いましたが、プレヒート時は下向きに着火するのでバーナータイプのほうが使いやすいかもしれません。
あと、ノズルの細さも注意です。
最近キャンプ道具で勢いのあるキャンドゥでタンクからノズルまで一本の筒状になってるライターがあって、スリムさに感動して衝動買いしたんですが、これはバタフライランタンの穴に入りませんでした。
全体が細いから疑いもしませんでしたけど、落ち着いて見ると普通のよりノズルが太かったんですね。
そして、プレヒート用の燃料用アルコール。
ドラッグストアで購入できます。
キッチン用とか消毒用のアルコールじゃダメですよ。燃料用です。
買うつもりでしたが、消毒用エタノールでもいけるというネット情報があり、虫除けハッカスプレーを作るために買って3年ぐらい放置していたやつがあったので、とりあえずこれを使うことにします。
それでは開封です。
こちらの不安はすべてお見通しのようです。
購入した人からの問い合わせを山ほど対応してきたベテランの貫禄を思わせます。
普通の説明書みたいな機械的な言葉ではなく、しゃべり言葉のようなわかりやすい言葉選びだったり、カンちがいしやすそうなところはあえてクドめに(いい意味で)説明してあり、まるで目の前で優しく教えてもらっているかのような感覚です。
バタフライランタンのマントルは使い捨てレベルの脆さということを見越して初めから3枚付属しているのがありがたい。
これもオモチャみたいな品質ですが、この細長いノズルが重要なんですよ。
こんなもの日常生活で使うことないので、店で買おうと思っても売ってません。
とても貴重なアイテムです。
これがなかったら、プレヒートするたびにランタンのトップを全部外さないといけなくなります。マントルが空焼き済みだったらすぐにどこかに触れて粉々になってしまうこと必至。
灯油をタンクに給油するためのものです。これも百均で買えるただのじょうごかと思いきや、ネット状のフィルターがついているのがわかります。
これがゴミなどを一緒に流し込んでしまうのを防ぐのです。
チャチなようでポイントはしっかり抑えてあります。
本体に最初からノズルはついていますが、スペアも付いてます。セラミック製で、劣化したり割れたりするので、これも消耗品の1つです。
このときパーツを理解できていなかったので写真撮っていませんでしたが、他にもニードル、ニップル、パッキン、交換用の工具まで付属していて、スペアのサポートは万全です。
デカイ!
ランタンは明るさ(CP:キャンドルパワー)で本体の大きさが変わると聞いたことがありますが、バタフライランタンは500CPということでまぶしすぎて困るレベルの明るさなので、この大きさになるということでしょうか。
ペトロマックスデザインのおかげでその存在感は所有欲を存分に満たしてくれます。
この安さなので、全体にメッキしてあるだけでも奇跡です。
まぁこんなメッキをするぐらいなら無塗装で金属の重みを出したほうがいい気もしますが、サビ対策が大変でしょうから、これが妥当なのかもしれません。
内容物確認と点火準備
それでは点灯準備を進めていきましょう。
きれいです。使ったら真っ黒になってもうこの綺麗さを見ることはないんだろうなーと感慨にふけってみたり。
このトップを外して次はホヤを外します。
そういえばこのホヤに印字されてるロゴにスペルミスがあるとか言ってたな…
「TRADE MARK」が「TRADE MAPK」にw「P」に棒一本足してムリヤリ「R」にしてあるwww
まさかの隠蔽工作www
ていうかやるならもっとちゃんとやってくれwなんだこの小学生がいたずらを隠すレベルのクオリティはw
パクリ商品のインチキ臭さが全面に出てすごくいいです(いいのか
フランク三浦的な魅力がありますね。
まぁフランク三浦は最後なんかへんに意固地になったのがダサかったのでダメですが。
コールマンランタンの記事でこれを忘れるの意外と多いというのを読んでたのでここは意識してました。
さて、一通り燃焼室がオープンになったので、点灯を…
…ん?
え、上だけじゃないの?
同化してて気付かなかった。
意識してて忘れるって一番ダサいじゃないか…
今後持ち運ぶときにもこのパッキンは便利とか書いてあったのでとっておきます。
ひもを縛って固結びで固定します。
このひもが、こよりみたいな質感でかなり頼りないので、強く締めすぎると簡単にちぎれます。
固結びにしておけば緩むことはないので締めすぎないように。
ただ、マントル自体がノズルにピッタリ沿っていないと紐だけ締めても意味がないので注意。
うまく表現できないんですが、巾着の口を閉じないまま紐だけいくら強く結んでも口からものが出てきますよね。そんな感じです。
なんでここだけクドいのかというと、それで一個マントルをダメにしたからです。
一度固結びするとほどくのはほぼムリです。ほどこうとすると紐ごと切れるので。
タンクを加圧したときにバルブが閉じてないと灯油が液体のまま噴水みたいに飛び出してしまうらしい。
加圧したときの圧力の逃げ道をふさぐイメージかな?
写真のピントがずれて肝心なところがよくわかりませんが、6角ボルトみたいなのがニップルで、その中心から髪の毛並に細い針の先端が突き出しているのがニードルです。
バルブを開けるとこの針が下がって灯油が出てくるので、この針で栓をしている状態という感じでしょうか。
ネットのブログ記事を読み漁った限りではこのあたりのチェック漏れでやらかしてるケースが多かったので、これだけチェックしておけば大丈夫でしょう。
それじゃ、タンクに給油しましょう。
このケースに移してはタンクへ、移してはタンクへ給油していきます。
しかし、これこんなペースじゃ結構時間かかるな…給油でこんなに労力使うとは想定外だ・・・ん?
おわかりいただけただろうか…
そうですね、これは給油のための道具じゃなくてプレヒートのアルコールを注ぐための道具ですね。
こうやってはたから見ると自分でもアルツハイマーを疑うレベルの奇行ですが、前知識でバタフライランタンの扱いにくさをなまじ知ってしまったせいで、全方向に神経を尖らせた結果、注意散漫になるという本末転倒オチです。
二兎を追う者は一兎をも得ずってやつですね。
とりあえずこのままでは灯油とアルコールのブレンド燃料でプレヒートをすることになり、なんかかなりヤバイ気がしたので、容器を洗いに自宅へ戻ることに…。
で、給油ですが、またここにも問題が。
ヒューナースドルフの付属ノズルを使ってやってみたんですが、めっちゃ使いにくいやんこれ。
映え重視アイテムだから薄々は覚悟してましたけど、もうめっちゃ手に灯油つきます。
タンクごと持ち上げて、その角度で灯油の流量を調整するわけですが、重いのでその調整にかなりのテクニックを要求されます。
ちょっと持ち上げすぎたら簡単にじょうごからあふれる始末。
そして、使い終わったらノズルを元の位置に戻すわけですが、構造上、ノズルの両端を持ってはめ込む形になります。
使用後のノズルの両端はどちらも灯油まみれです。
いくら拭いたりしたところでニオイまで完全になくすはだいぶ時間がかかります。
まさかここまで不便とは…。
実用性を求める人は手押しポンプを使ってるようです。
これは確かにいい。
まず、ガソリンスタンドみたいな給油レバーがついていること。
典型的な灯油ポンプはシュコシュコした瞬間に出てきますが、これはレバーを引かない限りは加圧しても出てこない。
レバーのON・OFFだけで出したいときに出せて、止めたいときに止めれるのはすばらしいです。
次にポンプをつけっぱなしにできること。
さきほど言ったように、ポンプは脱着時に手が汚れます。
つけっぱなしにできるイコール手が汚れない、ニオイもつかないということです。
ただ、これ使うとバエ重視アイテムなのにバエないという意味不明な感じになるので、実用性を気にする人は最初から定番ポリタンクを買ったほうがいいのかもしれません。
オシャレはガマンということですかね…。
ちなみに自分は、給油時に使い捨てビニール手袋を使うという方法で落ち着きました。
ダイソーで100枚100円とかであるので、100円で50回分の給油ストレスが解消できると思えば安いもんです。
さて、とりあえず灯油を0.5リットルほど入れました。
バタフライランタンのタンク容量は1リットルですが、空気で圧縮しないといけないので、空気の入る部分を空けておかないといけません。
大体0.8リットルぐらいが限度ということですが、この時点ですでになんとなくデスロードの予感が漂ってて、ビビリ気味だったので0.5リットルで止めておきました。ビビって給油をへらすという行動が我ながら意味がわかりませんけど。
マントル空焼き
ではインナーチムニーをセットして、マントルを空焼きします。
マントルがジェネレーターに当たってないことを確認。
空焼き後のマントルは燃え尽きた灰なので、ちょっとなにかに触れるだけでボロボロ崩れてしまいます。
ではライターでマントルが自分で燃え出すなで炙ります。
ランタンについてる予熱バーナーで焼いてもいいんですが、火炎放射器みたいな勢いで炎が出るので、空焼き前に消し飛んでしまいそうなのでやめておきます。
すごい量の煙が出てきました。
外でやってて良かった…。
家の中でやってたら確実に火災報知器が鳴ってたレベルです。
ちなみに後で調べたら空焼きでこれくらいの煙が出るのは正常な反応らしいです。
プレヒート
次はプレヒートです。
アルコールをランタン内で燃焼させ、その熱でランタン本体を温めることで、灯油が気化して燃焼するという仕組みになってるようです。
基本は内部のカップ1杯でいいらしいですが、今日は気温が15度ぐらいしかなく、結構寒いです。
寒いときは2回したほうがいいと書いてあったので、念押しでもう一回やっておきます。
そして、アルコールが完全に燃え尽きない間にバルブを空ける(矢印を↓に向ける)ことで点灯するとのこと。
まもなく燃え尽きそう。そして、各部の緩みもなし!
よし、点火!
慌てて排気ネジを緩めて圧力を抜きます。
バルブを開けて出てきたので、バルブを閉めて止めたくなりますがNGだそうです。
ランタンが灯油まみれになってしまった…。
きれいなままスマートに点灯させようという目標は淡い夢に終わりました。
しかし、何が原因だったのか…。
灯油が漏れるのは基本的にネジ系の緩みということなので、改めて確認します。
漏れてきた部分はニップル、ニードルからだったので、増し締めしてみましたが、これ以上締まる感じはしないような…。
そう感じるだけ?
ニードルが緩んでるとか?
あ、ニードルはまだ締まりますね。これをしっかり締め込んで…。
さて、一通り組み直しました。
ニードルヨs…
ん?
ニードルがニップルから出ていない…
バルブは矢印が上を向いてるから閉じてる…。
なんか嫌な予感が…
分解してみると…
ニードルが折れてらっしゃるーーーーー!!!(ΦдΦ)
一回も点灯してないのに折ってしまうとは…。
しょうがない、新しいのに交換するか…。
ニードル交換
さて、ニードルを交換しました。
最初からスペアがついていたので、すぐ対応できたのはありがたい限りです。
では、改めてバルブを閉じたらニードルが出てくることを確認。
ん?
出てこない…こ、これはまさか…
また折ってしまったパターンでわ。
恐る恐るニップルを外してみると…
ニードルが折れて…
ない!
ないんかい!
え、いや、なんで?
ニードルの長さが足りないとか?
元と比べても違いはないように見えるけど…元の方はもう折れてしまってるから本来の長さよりも短く見えてるとか?
各部品は精度が甘くバラツキがあるという評判はありましたが…。
本来あるべき長さがわからない以上は正解がわかりません。
よし。
もしかしたらニップル側に原因があるかもしれないので、ついでにニップルも。
ニードル12本で800円、ニップル3つで500円。
安い。
これならハズレがあっても許せます。
ニードルとニップルを手当り次第に試す
12個も試せば1個ぐらい当たりはあるでしょう。
手当り次第に試していきます。
まず1つ目、これもまた出てこないか…。
じゃあ2つ目。
これもダメか…。
3つ目。
4つ目。
5つ目。
え…?
・・・全部ダメやん!!
うーむ…。
どうもニードルとニップルの問題じゃないようだ。
ニップルから出てこないのにニードルが折れてないってことは…
ニードルが奥に行ってしまってる?
え、そんなことあるの?
ネットを検索してみましたが同じような悩みは見つかりませんでした。
しょうがない、販売元に問い合わせてみるか…中華製品を扱ってるようなショップがまともに取り合ってくれるとは思えないけど。
するとすぐに返信が。
以下、その文章
針は不要です。取り付けをしないでください。 ニップルは力一杯締め込んで下さい。
緩いと脇からガス漏れして綺麗に点灯しません。 付属の工具では壊れませんので力いっぱい締めて下さい。予めアルコールはドラッグストアやホームセンターで購入して下さい。
説明書のアルコール予熱の方法で行って下さい。
1:燃料の灯油はタンク半分程度の6-700㏄入れて 圧力抜きのネジを緩めておいて下さい。
2:アルコールを皿に一杯に満たし、予熱を開始します。
3:アルコールが燃えて皿の半分位になった時に 赤いハンドルを↑(止)から↓(開)にして 圧力抜きのネジをしっかり閉めます。
4:アルコールが燃えているうちにポンプを加圧開始して下さい。 10回ほどでマントルに着火して明るく光ります。セットする棒が短くなったのは、恐らくニードルをセットするに、しっかり回し過ぎて中の棒を止めているロックナットと一緒に回って
棒が奥に入りすぎてしまったのではないかと思います。
ジェネレーター中間部にある約14mmのナットを緩めて、上部を取り外します。 すると中の動く棒が出てきます。
次に10mmスパナで赤いハンドルの根元のボルトを緩めて外してゆくと、上下しながら棒が動きながら外れます。
棒が上に抜けるのでその棒の上のほうを回すと棒が伸びます。 1回転から1回転半ほど伸ばして、ロックナットを締めて固定します。
赤いハンドルの根元には凸のついた丸い形状になっています。 上下する棒の中間には横に凹んだ溝があります。
赤いハンドルの根元の凸の部分と凹んだ溝を合わせながら元に戻してゆきます。中心の合わせ方ですが、上から見て針が真ん中にきていない時には ジェネレーター上部をたわませてみて下さい。
そうすると中心に針が来ると思います。とりあえずは針を取り付けせず、ニップルをしっかり閉め アルコール予熱にて点灯させてみて下さい。
様々な方がおられるため、もしもわからなくなった時にはお手元に製品がある時にお電話戴けましたら幸いです。
お客様に分かりやすいように説明いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
ニードルが短くなったのは締めすぎて奥に行ってしまったからとのこと。
な、なにぃーーーーー!?
言われてみれば、ナットとかニップルはしっかり締めるように言われてますが、ニードルについてはそんなこと一言も言われてません。
締めれるものは全部締めないといけない、と自分が勝手に思い込んでただけだったんですね。
それにしてもこの返信の文章、すごくないですか?
ただ答えを記載して終わり、じゃないんですよね。
「ニードル」と言わずに「セットする棒」など、専門用語を使わないところやメールではなく電話で教えてくれたりなど、素人が諦める原因となる他の要因も全部つぶした上で解決してくれようとしてくれている気遣いが文章全体から感じられます。
この文章から滲み出る親切心の手厚さというのか、原因が分かったことよりもむしろそっちのほうに感動しました。
実際、このときの自分は知識ゼロでジェネレーターとかヴァポライザーとかバルブとかバタフライランタン専用の名称が出てくる度に、「えーっと、それってどの部分だっけ…」と1つずつ確認しないと理解できないレベルでした。
そんな状況でトラブルが起こったら頭の中がごちゃごちゃになってしまい、「あーもう無理」みたいな感じになってしまいます。
この細かい気配りがあったからこそ、くじけそうになっている状態でも頑張ったら行けそうと思えました。
自分の中でもうこれはできないパターンだと思い始めてるところに、がんばればできると確信している人がいるというのは大きいです。
あと、「付属の工具では壊れませんので力いっぱい締めて下さい」というのもこちらの心境をよく理解してます。
とにかく締めればいい、と思ってたところに、締めすぎたことでの失敗を体験してしまうと、締めていいのかどうか不安になってしまいます。
ここで、ただ「強く締めてください」だけだと、締めすぎてまた壊れるんじゃないのかという不安が先行して、力を充分に込めることができないところでした。
付属も工具もおまけだからこんな頼りない感じなんだなと思ってましたが、こう言われると本体を壊さないための計算された上での弱さなんだと思えます。
トルクレンチみたいなものですね。
そこまで計算された上でのものというよりはたまたまなんでしょうけど。
そしてさらに感動したのが、
解決策よりも先に、とにかく一度確実に点灯させる方法を教えてくれたところです。
その方法とはニードルを使わずに点灯させるという考えもしない方法でした。
もちろんそれは本来の点灯方法ではないので、これが最終的な解決策にはなりません。
でも、まず一度成功体験をさせるというのが大事なんですよ。
もう点灯できないと諦めかけてる後ろ向きな感情をまず前に向けるところから始めるという。
これって「コーチング」とかに通じるレベルの話だと思いませんか。
この方と直接対面したわけじゃないので、文章から判断しただけですが、たぶんこの方は「コーチング」なんてノウハウ的な理屈からこれをやったわけじゃなくて、解決したいっていう誠実さが、自然と理想的なやり方につながったんような気がするんですね。
この人が諦めない限りは絶対まだ成功できる可能性が残されていると確信できました。
ニードルを使わない点灯方法など、素人考えでは思いつかないし、ネットにも落ちてないし、そんなことしたら壊れるんじゃないかとさえ思ってしまいますが、とにかくまず言われた通りにやってみます。
とにかく何が何でも点灯させる方法
燃料用アルコールについては、直接問い合わせてはいませんが、見透かされたように「アルコールは買ってきてください」と言われたことで、どんなに小さな不安要素でも全部つぶしておいたほうがいい気がしたので、観念して買ってきました。
さて、どうかな?
あまりの衝撃に、テレビで決定的瞬間を3回ぐらいアングル変えて流すアレみたいになってしまいました。
スマホカメラで適当に撮影してたのに、感動しすぎてわざわざ一眼に持ち替えてますからね。
ていうかなぜこんなやり方で着くんだ!?
素人イメージではニードルがないと、灯油が噴水のように吹き出すイメージしか考えられないのに!
ていうかニードルつけてても灯油が吹き出してたのにどういうこと??
いや、今はそんな理屈的なことはどうでもいいです。
このランタンが点灯するという事実を自分の目で見れたことが何より嬉しい。
やはりこのLED HOUSEという人は只者ではない。
この人に従えば間違いない。
よし、続けてこの人のアドバイスに従っていこう。
ていうかここに来て分かった気がするけど、原因の根本は消毒用エタノールを使ったことじゃないのか?
ニードルは最初はちゃんと出てたし、最初の灯油溢れはプレヒートが不十分だったから起こったことで、不十分だったのはエタノールを使ったからなんじゃ…。
消毒用エタノールでもつくという記事はあったので、たぶん行けるんでしょうけど、自分の場合、開封後3年ぐらい放置してたものなので、成分が変質していてもおかしくありません。
素人が適当な判断するもんじゃないですね。
最初から言われたとおりの手順でやっていれば一発で着いたような気がしてしょうがない。
まぁ、過ぎたことは仕方ない。
ジェネレーターのナットが緩まない
えーと、次は…。
ジェネレーターを分解して中を通ってるロッドを取り出す。
分解するためにジェネレーター中間部にある14mmのナットを緩める。
ということですね。
・・・!!!
かっっった!!
1ミリも動かん。
なにこれ。
ホントにナットなの?
ナットのように見えて実は、ジェネレーターのデザイン上のアクセントじゃないの?
ビクともしません( ´ ▽ ` )
残された方法は力任せ。
そう。
力こそパワー
うおおおおおお!!!!
折れました。
いや、薄々予想はしてたけどね。
ペラッペラだし。
ていうかホントにこれ緩めてるのか?
もしかして逆ネジなんじゃ…。
もう全てに対して疑心暗鬼になってます。
というのをしようとしているのですが、このナットが非常に固く、いまだにここから進んでいない状況です。
クレ556を使ったり、ナットにスパナをかけた状態でハンマーで叩いたりしてみたのですあg、全く緩む気配がありません。
ここに力をかけすぎるとジェネレーターごと回転して枝分かれしたバルブの根本がフードにあたり、フードが破損しかねないため、力を遠慮してるというのも原因としてあるとは思います。
念の為の確認ですが、このナットは上から見て反時計まわりに回すのが緩む、という認識で間違いないでしょうか?あまりに硬いため、まさか締めつけているのではないかと思い、問い合わせさせていただきました。
しかし、LED HOUSEさんはこんなぶしつけな質問にも答えてくれました。
ニップルを外し、真上から見ます。 針が刺さる場所がどちらかに寄っているのが原因かも知れませんので
真ん中に◎なるようにジェネレターをじわっと曲げてみて下さい。
若干曲げるだけで針が真ん中にきて針が曲がらなくなると思います。また、
14mmナットの外し方ですが、 中心の+ネジを1本外すとフレームがごっそり外れます。
赤いハンドルの所をプライヤー等で挟んで、
モンキーレンチで14mmを外す方法が多分一番外しやすいのではないかと思います。
叩いても真鍮は粘りがあるため外れないです。 真鍮ネジはグッと力を入れて緩むようになってます。
勿論正ネジになっています。
まずは容易なニップルを外して寄っている方向と逆側に全体的にじわっと曲げてみて下さい。
曲がった分の補正は、+ネジとプレートでフレームを固定する時にできます。
うん、ですよね…ごめんなさい。
さらに、それだけで終わらないのがLED HOUSE様。
力をかけやすいようにランタン上部を丸ごと外す方法を教えてくれました。
なるほど、確かに今のままじゃランタンのフレームが邪魔で力がかけにくい。
これも合わせて試してみよう。
ということで、ちゃんとしたスパナを買ってくることにします。
と言っても、14mmのスパナとか今まで使ったことないし、これから使うこともないだろうということで、ダイソーで済ませました。
さて、ではさっそく…
入らないよ?
サイズの指示を見間違えたか?
そうだった…
これは中華製品だったんだ…
中華製品にとって1ミリのズレなど誤差の範囲。
いや誤差ですらない。
そしてLED HOUSEさんも正しくそれを伝えている。
さあ、15mmスパナを買ってこようじゃないか。
ちなみにスパナ側の精度も疑いましたが、ダイソーに行くついでにホムセンのボルトナットコーナーで14mmのナットに合わせてみたら、きちんとフィットしたので、スパナ側は今回問題ないようです。
よし、今度はいけるだろ。
そうだね。
このナットは14.5mmという中国独自の国際規格なんだろうね。
これだけ工作精度が甘いんなら、ナットの形状も正六角形になってなくて、別の角度から当てたら入ったりするんじゃないのかと思ったんですが、どこから差し込んでも同じでした。
なんでそこはきちんとしてるんだ…。
しょうがない。
入らないものはどうしようもないので、ガバガバでも15mmで強引に押し切るしかあるまい。
さて、全力で挑む前にトップ部品を全部取っ払おう。
ひえええ、ナットのカドがえぐれていくー(゚д゚lll)
は、はずれたあああああ!!!!
やっぱりクレ556は僕らの味方でした。
このときの感動はもしかしたらニードルなしで初めて点灯したときの感動を超えるかもしれません。
この記事上では時の流れを省略してますが、ここが外れないために経過した時間は何気に3ヶ月以上ありますからね。
で、中のロッドが垂直に刺さったバルブで抑えられてるからこのバルブを抜かないとロッドも抜けないというわけですね。
バルブのナットは10ミリです。
こうやって見るとめちゃくちゃ原始的ですよね。
よくこんな構造でランタンとして機能するもんだな。
ロッドの長さ調整
さて、このロッドを伸ばしていく必要があります。
ジョイントで2本の棒をつなげている形なので、これを緩めてやればロッド全体の長さが伸びるというわけです。
1ミリ単位の調整だから、慎重に進めないと…。
ジョイント部分に遊びとして確保されてるネジ山が目安になるかな。
今のネジ山の数を覚えておいて…
ニワトリでも3歩歩かないと忘れないというのに、1歩も動かずして忘れてしまいました。
もうしょうがないのでトライアンドエラーで繰り返し調整します。
いくらバルブを回してもニードルが出なかったり、逆に伸ばしすぎてバルブが回らなくなったり、しばらく格闘すること10分ほど。
バルブもちゃんと一回転します。
これで解決。ではありません。
まだスタートラインに戻っただけです。
ただ、1つだけ得たものがあります。
それはニップルへのニードルの通し方。
本来、ニードルをセットし、ニップルを本気で締め込んだあとにバルブを回してニードルを通すんですが、先の写真でも分かる通り、ロッドが修復不可能なレベルまで曲がりくねったこのランタンではニップル中央の1ミリ未満の穴に一発で通るわけがありません。
なので締め込む前に遊びをもたせた状態で、ニップルをカチャカチャ小刻みに揺らしながら、バルブも小刻みに左右に回転させてニードルがニップルに当たってないことを感じながら徐々にニードルを上げていくという方法です。
傍から見たらだいぶキモイ動きですが、論理的に考えて一発であんな細い穴に通るほうがありえないので、お互い揺らすことで互いの位置を探り合うんですね。
少しずつ上げていけばニードルを折る前にニップル内で“つっかえている”手応えを感じることができます。
そしたら少し戻すか小刻みに揺らすかして、位置関係を微妙に変えるのです。
それを繰り返してたらそのうちスッと通るときが来ます。
これが一連のデスロードで得た、我流ニードル攻略法です。
さあ、ニードルが正常になった今、もはや点灯は目と鼻の先だ!
…といいながら、このあと灯油噴出を起こして、そこで、その日の体力が尽きたので、また後日に先送りになりました。
気持ちがはやって、各部の締め付けを確認してなかったんですね。
感動のフィナーレ
さて、設営も遊びも一通り終わったので、バタフライランタン様と戯れることにしましょう。
ここまでのデスロードを振り返ると、
購入
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炎上
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各部の締め付けの甘さが原因
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締めなくていいニードルまできっちり締め付ける
↓
ロッドが奥に入ってしまいニードルが出てこなくなる
↓
ロッド分解のためナットを緩めたい
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14mmスパナだと入らない
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15mmスパナだとガバガバで力がかからない
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変に力むと他のところが壊れそう
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詰む
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3ヶ月放置
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春の陽気に誘われてやる気が出る
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ゴミにする覚悟で本気で緩めにかかったら成功
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ロッドの長さ調整
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ニードルは出るようになったけどニップルにうまく通らずニードル3本つぶす
↓
我流ニードルの出し方を編みだすことでニードル問題が解決(=スタート地点)
↓
灯油噴出
↓
分解前提で作業していて各部がゆるゆる(←今ここ)
もうここまで来れば、終わらない歌を歌う必要はもうなくなったと言っていいでしょう。
緩んでた各部を締め付けて点火!
灯 油 噴 出 。
またかよ。
ああー、そうか、ダイヤルの根本を締めてなかった。
ていうかここナットが2つあるけど、これ何のためにあるんだ?
まぁとにかく漏れてる以上、これを締め付ける以外に選択肢はない!
締め付けて再度チャレンジ!
あ、なるほど、ナットが2つある意味がわかった。
これ片方はバルブ自体をねじ込む役割で、もう1つはダイヤルのガタツキをなくす役割があるんだな。
ここを締めないとバルブがグラグラしてニードルの上下が安定しません。
締め込むことでバルブにトルクが出て、微調整がしやすくなります。
今度は、シュゴーっと音はしますが見た目に何も変わらない…。
炎上はしなくなったけど…これは…。
もしかすると点灯前にポンピングをしてない事が問題なのでは?
点灯前にポンピングをしてみる
もともとポンピングは点灯前にレッドラインまでしておくのが当たり前な風潮があります。
が、いま唯一の頼みの綱であるLED HOUSEさんはポンピングをせずに点灯する方法を推してます。
しかし、そのやり方で火がつかない以上、このやり方を疑うしかない…。
LED HOUSEさんごめん!
ということで、ポンピングをして点灯してみました。
ス モ ー ク マ シ ー ン の 完 成。
炎上こそしてませんが、煙の量がやばいです。どんどん出てきます。
結婚式じゃあるまいし、こんなにスモークたいてどうするのかと。
もうこれ小型スモークマシンとして結婚式場に寄付しようかな。
すぐに圧力を抜いて沈静化。
これでもダメならこれ以上一体、どうしろと…。
でも、灯油がもれることはなくなったし、炎上することもなくなりました。
煙が出てるということは液体の灯油が気化してるところまでは行ってるわけです。
火がつくタイミングさえ与えてやればあとはもう勝手に燃え出すんじゃないのかと。
ポンピングをせずに点灯してみる
そう考えるとやっぱり最初にポンピングをして圧力を上げているのが問題な気がします。
やはり、ここはここまで導いてくれたLED HOUSE様に最後まで従うことにします。
LED HOUSEさんカムズアゲイン!
つ・・・!!!!!!!!!!
ついた!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ついにつきました!
感動です!
もう一生つかないと思ってました。
もうオブジェとして使うしか残された道はないと思ってました。
私は粗悪品を掴まされたんだと。
安さにつられて中華品を買うからこういうことになるんだと。
が、結論として製品は何も悪くなかった…。
そしてやはりLED HOUSEさんが言うことが正しかった。
一瞬でも責任転嫁した自分を責めたいです。
それにしてもなぜ最初にポンピングすることが当たり前な風潮になってるんでしょうか。
確かに理屈ではポンピングして圧力を挙げないと灯油が上に上がってこない感じはしますが、いま目の前にあるこれは実際ポンピングゼロで灯油上がってきてますからね。
まぁそこは自分のような素人が考えてもわからないので、やめにします。
結果ついたんだからそれでいいじゃないか。
しかし、いろいろ分解して構造がなんとなく理解できたからこそ思えるんですが、よくこんな単純で雑な構造で明かりがつくものだ。ロッドが曲がってたり、ニードルがニップルに通らなかったり、工作精度もかなり低いのに。
それはともかく、点灯したはいいけど、まだ全くポンピングをしてないのでさすがに光が弱々しく今にも消えそうです。
ここでようやくポンピング開始。
ここでもう一つ注意。
定説では圧力計のレッドゾーン(メモリ「2」)まで上げることになってますが、LED HOUSEさんは「1.2で止めろ」とおっしゃっておられます(←神扱い)
確かに圧力ゼロの状態から数回ポンピングしただけで明るさは一気に上がり、そこから先はあまり変わらなかったので、1.2で充分な印象があります。
光も安定したので、もう夜までこのままつけとこうかな。
あ、でも燃料がない。
どうせつかないだろと思って、燃料ほとんど入れて入れなかったので、夕食の買い物ついでにガソリンスタンドで灯油買ってきました。
0.5リットルで80円。これで一晩もつんですから破格の安さです。
ガスランタンだったら1000円はします。
では改めてランタンを着火します。
一発で点灯。
一度成功すると拍子抜けするくらい簡単ですね。
マントルはさっき盛大に破れたものをそのまま使ってますが、全然それを感じない明るさです。
さすが500CP。
ただ、「周囲の迷惑を心配するほど明るい」というネットの評判ほどのインパクトはありませんね。
今まで使ってたコールマンノーススターの最大明るさと同じぐらいです。
まぁノーススターをマックスで使うと5時間ぐらいで1缶使い切ってしまうので、それが100円の燃料費で代替できると考えるとやはり驚異的ですが。
で、この日、ランタンは寝るまで安定した明かりを提供してくれました。
徐々に圧力が下がるという話がありましたが、3時間ぐらいしてもほとんど圧力計の目盛りは変わらず、加圧の必要はありませんでした。
気温とかの条件で変わるんでしょうか?
一回の給油で何時間もつのか実際に試してみた
さて、一夜明けた翌朝です。
結局昨日ランタンは最後まで燃え尽きることがなかったので限界を知る前に消火することになりました。
一体どこまで持つものか、一旦最後まで使い切ってみることにします。
点灯してみるとなぜか炎上。
が、成功体験を得た私には、そんなのに惑わされません。
いやー、炎が立ち上ったとたん、めちゃくちゃ焦ってたころが懐かしいですね(ほほえみ)
今じゃ、炎が出てる部分を見極めて、そうか灯油が気化せずに漏れてるのか、プレヒートが不十分だったんだなーと冷静に見つめていられます。
最初は慌てて消してましたが、今では落ち着いてバルブを閉じてから、漏れた灯油はそのまま焼き尽くしたほうが合理的だと判断できます。
消したところでどうせ乾燥させるか拭かないといけないですからね。
で、このあと、昼1時まで点灯し続けて、1時半ぐらいに見たら消えてました。
昨日4時間使って、今日5時間持ったので、合計9時間持ったことになります。
それだけ持てば、1泊キャンプでは寝てる間も含め一晩中つけててもいいレベルなので1リットルで十分間に合うということになりますね。
一回のキャンプで燃料費100円。おそろしいコスパです。
といっても確実に点火する保証がないので結局ガスランタンも保険として今後も持ってくることになるとは思いますが。
灯油ランタンの唯一のマイナスはそこですかね。
つく保証が低いので予備が必須ということ。
あとはまぁ灯油のニオイ問題はありますね。
給油時に手についたり、うまく点灯できないときにランタン本体が灯油まみれになってなかなかニオイが落ちなかったり、車移動時にうっかり本体を倒したりすると灯油がタンクから流れ出たり。
手間を楽しむ道具
ということで、買うまでのいきさつだけで5000字を超えたので別記事にしたのに、結局こっちも2万文字を超えてしまいましたが、このバタフライランタンにはそれほどの魅力があるということです。
3ヶ月もかかってようやく使えるようになったバタフライランタン。
途中、このまま扱えずゴミになることを考えたり、詐欺にあった気分になったりもしましたが、いざ点灯に成功すると、それまでのマイナスが一瞬にして消し飛びました。
そして、ただ点灯してるだけで、しみじみ鑑賞してしまうほどの魅力を感じるほどになったんです。
電池入れてスイッチ入れれば確実に点灯するランタンが数千円で買える中、
プレヒートをしたり、
ポンピングをしたり、
灯油のニオイと格闘したり、
ススの掃除をしたり、
部品の工作精度に悩んだり
といった面倒さは回避しようと思えばいくらでもできます。
でもそんな面倒と向き合うのがむしろ楽しいんですよ。
炊飯器で炊いたご飯より飯盒炊爨で炊いたご飯が何倍もおいしく感じるのに似てます。
そして、このランタン自体のごちゃごちゃしたメカメカしさ。
この造形も男なら絶対心惹かれるやつです。
強いて言えば、メッキを剥がして無垢の金属地にしてサビも含めて味わいを楽しみたいところですが、まだその勇気はありません。
今までいろんなキャンプ道具を買ってきましたが、ゴミランクから一気にトップに昇格した道具はこれぐらいのものです。
手間を楽しむ道具、キャンプという不便を楽しむ空間に1つはあってもいいと思いませんか?
今思えば、この判断ミスがデスロードの始まりだったんですね。
他のナットとかネジとかは全部しっかり締めるのが基本なんですが、ニードルだけはちょっと締めておくだけでOKです。