カリマーのクーガーは「まだ入るの?」というぐらい頼もしい収納力が魅力

テント泊をするにあたって、大容量ザックが必要になりました。

いろいろ迷って選んだのがカリマーのクーガー55-75

「あ、ここにも入るのか!」という想像以上の収納力

とにかく物が入ります。

いや、そもそも大容量ザックなので、当たり前といえば当たり前なんですが、なんというかただ大きいだけじゃないんですよね。

ザック上のあらゆるスペースをポケットにしたような構造になってます。

とりあえず放り込んでおきたくなるフロントポケット

一番大きいのがフロントポケット。

普通、フロントのポケットってファスナーでタテに開閉する形式になってて厚さはほとんどないですよね。薄いものしか入れられないので、大体「地図を収納できる」みたいな謳い文句になってます。地図のような使用頻度の高いものをこんなところに入れるという使い方に全く実用性を感じないんですが、誰かそんな使い方してる人いるんでしょうか?

僕も含めて、全く使ってないのが現実じゃないかと思うんですが、そんなことはないですかね。

が、カリマーのクーガーは違います。

ファスナー式ではなく、上がガバっと開く作りになってます。

あくまでポケットなのです。フロント全面についてる巨大なポケット。

文字で表現しにくいんですが、高速バスで前の座席の背面に網のポケットありますよね。口がゴムになってて引っ張ったら伸びていろいろ入れられるじゃないですか。あの感じに近いです。

大きく開くので、冬山なら脱いだ上着とか、アイゼンとかスコップとか、沢登りならヘルメットとか、「わりとかさばるけどあとでまた使うから完全に収納するのは面倒」みたいなものの収納にぴったりなんです。

とりあえず放り込んどこうみたいな、いい意味で雑な使い方ができるポケットです。

どうかすると、メインコンパートメントより使用頻度が高いレベルの使いやすさです。

買ってしばらく気付かなかったサイドポケット

そしてフロントポケットの次に大きなサイドポケット。

サイドポケットと言っても普通のザックでドリンクホルダー代わりに使うあのサイドポケットのことじゃありません。

もちろんそれはそれでしっかりしたものが付いているんですが、カリマーのクーガーはそれに加えて、側面いっぱい使ってタテ方向にファスナー式の収納が確保されているんです。

これ、あまりにナチュラルに側面に配されてるので、買ってしばらく存在に気付いていませんでした笑

メーカー公式サイトのクーガーの紹介ページにもこのポケットのこと全く触れられていません(爆)

そんな存在感のなさなのに、いざ物を入れてみるとまぁよく入ること。

1リットルのペットボトルぐらいは普通に入ります。

「とりあえず付けました」みたいなレベルじゃないです。普通に使えます。

もちろん両サイドについてます。

このフロントポケットと両サイドのポケットで収納力が一気に上がります。界王拳10倍みたいな感じです。(謎)

カリマーのクーガーはなぜか容量サイズが「55-75」と幅のある表記になってるんですが、たぶんこのポケットに入れられる容量のことを表現しているんじゃないでしょうか。

まさにカリマーのブランド名の由来「CARRY MORE」。

ただの理念にとどまらず、実現しているところがすばらしいです。

まぁ20リットルはちょっと盛りすぎな気もしますが・・・。

ドリンクホルダーとして使えるサイドポケットの形が秀逸

先程も言いましたが、上記のサイドポケットと別にドリンクホルダーとして使われることの多い、通常のサイドポケットも両サイドにあります。

で、この作りがまたよくできてるんですよね。

普通、この部分の作りってメッシュの袋みたいな形になってることが多いじゃないですか。

でもカリマーのクーガーはフロントポケットの生地をヒップベルトにかけてメイン生地の上にかぶせるようにしたデザインになってるんですよ。

このデザインにより、普通のサイドポケットより、口がかなり広くなっているので、ドリンクの出し入れが凄くスムーズなんです。

登山中のドリンクの出し入れって基本ノールックでやりますよね。

だから口が広くなってると使いやすさが全然違うんですよ。

独自の背面長調整機構「SAシステム」

カリマーのクーガーは背面長が無段階で調整できます。

背面に縦方向に2本のアルミのレールが走っていて、ショルダーベルトの上側の付け根がこのレールを上下にスライドできる構造になっているんです。

そのままだと背負ったときに重みで一番上までスライドしてしまうので、いいところでスライドのストッパーとなるストラップを締めて固定させることで好みの位置に固定できます。

背面長を調整できるザックはたくさんありますが、好みの背面長を一発で決められるのはカリマーです。

だって背負ったまま調整できるんですから。

他のザックは基本的に背負っていない状態で、付け根の位置を付け替えたり、ベルクロで付け根の位置を貼り替えたりします。

そのあと背負って、あ、ちょっと違ったな、となればまた降ろして、調整して、また背負って・・・という繰り返しの調整が必要です。

が、カリマーのクーガーは背負ったまま、リアルタイムに感覚を確かめながら調整できるので、その繰り返し調整の手間が必要ないのです。

これがカリマーのSAシステム。非常に理にかなった機構だと思いますね。

適切な肩の位置を探しやすい目印

背面長の調整で思い出したのでついでに説明しておきたいのが、肩の頂点についている赤い目印

ザックを背負うときに各ハーネスの締め付け具合を調整しますが、そのときにこの目印がちょうど肩の頂点に来るように調整すると最適なフィッティング効果を得ることができるようになっています。

普通は体感で調整するしかないですが、カリマーのクーガーは目印が明示的につけられていて、体感プラス目視で客観的に調整できます。

地味ですが、見た目以上に非常に便利な機能です。

雨蓋を後部にスライドできる

おもしろいなと思った機能が、雨蓋のスライド機構。

雨蓋の根本部分にストラップが付いているんですが、これを締めた状態が通常状態。

普通のザックのようにメインコンパートメントの上に雨蓋が乗っかる形式ですね。

が、このストラップを緩めることで、雨蓋の根本が伸びて後方にスライドしたような形になります。

何の意味があるのかと思われそうですが、雨蓋が後頭部に当たらなくなるんですよ。

大型ザックのように高さがあるザックを背負うときや、ヘルメットをかぶって頭が大きくなっているときに体験したことがあると思いますが、後頭部に雨蓋が当たって微妙なストレスになることがあります。

この機構により、後頭部の後ろに空間ができるので、当たらなくなります。

それを解消するという発想自体がなかったので、期待もしていませんでしたが、実際に体験すると非常に便利です。

こんなところに目をつけるとは実際の使用シーンをしっかり検証している証ですよね。

ここがダメ)とにかく重い

で、カリマーのクーガーの難点ですが、とにかく重いことです。

ザック本体だけで2.7kgぐらいあります。

普通この大容量っていっても2kg前後ですよね…。

この重さに70リットルぐらいの荷物を詰め込んだら余裕で15kgを超えます。めっちゃ重いです。

最後に

初めて買った大型ザックということで、どんな機能があるのかとか、他社との違いとかよくわからないまま、なんか聞いたことあるブランドというだけで選んだカリマーのクーガーでしたが、やはりなんか聞いたことあるブランドというのはそれまでの実績が導いたものであり、期待を裏切らない、いや、期待以上の働きをしてくれました。

「CARRY MORE」なザックが欲しい方は試してみてください。

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公開日:2019.2.3
更新日:
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